第20話:耀初めての探索② ※残酷描写有り

それから自販機でお茶を買い戻ると、耀と綴さんはまだ話しているようだった。


二人以外ここの休憩所には人はいない、先程つけたクーラーの音だけが響く。


小上がりに登り畳に寝転がると、イ草のいい匂いがした、そうしてゴロゴロしてると入道雲が目に入る、いい天気だなーと思っていると、話が終わったのか耀が戻ってきた。


「ありがとう、優希。はいこれ」そう言ってスマホを渡してくる。


「耀、そこに買ったお茶あるからー、少し休んだら行こうかー」


「ありがとう、それと今日の夜さっきの動画見たいから綴さんこっちに来るって」


「おっけー、とゆうか勝手に決めていいんだろうか…」


「大丈夫じゃない?曲がりなりにも大人だし…この間駄々こねてたけど…」


「そうだな」


◇◆◇◆

【ダンジョン1階層】

それから30分後俺達は再度ダンジョンの1階層に居た。


「じゃあ色々あったけど気を取り直していくぞー」


「おー」


「じゃあ耀、今度は俺が前衛をやるから後ろからの攻撃は任せたよ」


「優希さん?いきなりハードル高くないですか?」


「大丈夫!身体強化発動してるから怪我にはならないよ」


「いやーそれはそうなんだけど…人に当たるかもって思いながら撃つのは気が引けるとゆうか…」


「慣れといて損はない事だし、これから春華ちゃんや俺の後から撃つからどうしても慣れは必要だよ」


「それに秘策を授けよう」


「秘策?」


「そう、魔力の操作で作ったバレットを意のままに動かす方法」


「それってファ〇ネル!?」


「どっちかと言うとイン〇ム」厳密には違うけど、まあいいか。


「つまり有線式のストーンバレット?」


「糸は魔力だけどね、じゃあ先ずは小石位のストーンバレット作ろうか、詠唱は…『石の礫よ、鋭き弾丸となり、我が望む軌跡を翔けよ』が良いかな?作ったストーンバレットと魔力で繋がるイメージを忘れないように」


「やってみるわね…『石の礫よ、鋭き弾丸となり、我が望む軌跡を翔けよ』ストーンバレット!」


耀の手元にストーンバレットが出来上がり完全に停止する、耀の手が振われると自在に動き出す、相変わらず魔力操作が素晴らしい。

ここまで出来るのは正直想定外だ、異世界の賢者達でも出来る人は居ないだろう、彼女なら出来そうだけど…想像力じゃこちらの世界の人のが上なので習得には時間がかかるだろう、それを1発で成功させるとは……耀恐ろしい子…!


それから1分程自由に動かしてた耀が操作をやめ魔法を解除しこちらに来る。


「ねえねえ、優希に質問なんだけど」


「うん?なんだい?」そう聞く耀にコップに入れた冷たいお茶を手渡す。


「ありがと。それでね、詠唱とか発動する呪文?の名前って私で自由に決めていいの?」


「そうだね、あくまで想像力を補完する為と魔力を高める為のものだから、そこは自由に決めて大丈夫だよ」


「やったーじゃあ、ちょっと考えるね!」


それから約5分耀は「あーでもない、こーでもない」とうんうん唸ってたが決めたらしい高らかに「決めた!」と言って満足した顔をしている。


「ねえねえ優希、次のモンスター私にやらせて」


「元からそのつもりだったし、お任せするよ」


「わーい!みてろよーモンスター!」


そうテンションを上げながら進んでいく耀であった。


◇◆◇◆

探索を再開して直ぐにモンスターが視界に入る、今度はスケルトンだ。


「耀、スケルトンが居る」


「え?どこどこ?あーあれか…なんか佇んでるね」


「まあね、不用意に近付かなければこっちに反応もしないよ、まあ一本道だから倒さないといけないけどね」


「わかった確か核を狙えばいいのよね?」


「うん、心臓の所に核があるからそこを狙えば一撃だね」


「やってみるね『石の弾丸よ、私に従い翔けよ』————ラインバレット」


そう唱えた耀から凄い勢いで魔力の軌跡を描きながらバレットが飛んでいく、それは的確にスケルトンの胸骨を砕き核を破砕する。


「やったーこれで倒せた?」


「あぁ、十分な一撃だったね凄いよ」


そう言って頭を撫でる、今日は徹底的に甘やかす日である。


「よし!じゃあ次へ行こう!」


灰になったスケルトンを後に奥に見える2階層への階段を下りるのであった。


◇◆◇◆

【ダンジョン2階層】


2階層へ降りると早々にゴブリンの3匹ほどの集団を見つけた。


「耀、ゴブリンが3体見えるね」


「どれどれ…あーあれね見えた見えた」


「どうする?先制攻撃で1体は先に倒せると思うけど、連携の練習してみる?」


「ちょっと待ってね、実は試してみたい事があるの」


「わかった、無茶はしないでね」


そう俺が言うと耀は集中して魔力を高めていく。


「『数多の石の弾丸よ、私と共に踊りましょう!』————バレットダンス」


そう呟くと多数のストーンバレットが出現して飛んでいく、不意を突いて1体、更にこちらに感づいた1体のゴブリンの死角から脳天へ、最後に残ったゴブリンは残りのストーンバレットに貫かれ針鼠の用なオブジェと化していた。


「よしっ!」


よしっ!じゃねえええええええええ!そう内心でツッコミを入れてしまった。





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あとがき



作者です。

ここら辺からチートキャラが片鱗見せたり出始めたりします!


5万5千PVを超え今は5万8千PV!6万の壁が現れました!

日間も4000超えました!

最近☆を貰えるのでうれしいです!

そんな☆ですが180超えましたー驚き!

♡は1100超えました!早い!桃ノ木!

ブクマも700超えました!山椒の木!




順位更新されました!

週間84位

総合281位

日間66位

月間143位

結構上がりました!感謝です!

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