第14話 待ち望んだ全国大会!

橘さんと西蓮先輩はパソコン画面を見て、

テンションが上がっていた。


「やっとこの時期が来たわよ! 我がeスポーツ部が待ち望んでたeスポーツ甲子園!」



「やっとだね、かなちゃん 去年は私達出場出来なかったもんね」



「全ゲーマーが憧れる夢の舞台だからね!

テンションも上がるわよ!」



「あ、あの…」



「はい!そこの君! なんだね!私はこの大会についてなんでも知ってるよ! なんでも聞きたまえ!」



「eスポーツ甲子園ってなんですか」


「」


西蓮先輩は呆れてこちらを見ていた。



「中山君、よくこの大会を知らないで今まで格ゲーをやってきたね…」


「まぁあまり大会には興味なかったので…」


「まぁいいわ。じゃあみくちゃん!いつもみたいに中山君に説明してあげて!」



「は、はい。eスポーツ甲子園とは全国の

eスポーツに関わってる高校が日本一の称号を目指す大会なのです。」



「eスポーツ甲子園には色々な部門がありますが、主にFPS、格闘ゲームが一番人数が多いですね。去年は格闘ゲーム部門でも100校位は出場してましたね。」


そんなに大きな大会があったのか。今までは大会は町のゲーセン大会くらいしか出てなかったから知らなかった。



「橘さん。質問いいでしょうか」


「どうぞ。」


「なんで2人は去年出場しなかったんですか?参加条件とかあるんですか」


「参加条件は、高校生でeスポーツに関係する部活に入ってれば誰でも参加資格はあるよ。でも私達が出たい格闘ゲーム部門は3ON3方式なの。」


なるほど。だから去年は出れなかったのか。


「そういう事だよ中山君! 君が入って来てくれたおかげで私達はこれに参加できるのだよ!」




「去年の大会も盛り上がって、全国の高校でもeスポーツ部が増えたみたいだから今年はもっと参加チームが増えるはずです。」


全国大会か… 色々な格ゲーマーが居るんだろうな。 なんだかわくわくしてくるな…!


「毎年8月頃から全国で予選があって、本戦に出れるのはわずか16チームなの。」


「そして予選は全国で5つのブロックに分かれて行われるのよ!」

西蓮先輩はホワイトボードに予選のブロックを書き始めた。


北海道 東北ブロック 3チーム

関東ブロック 2チーム

中部ブロック 3チーム

関西 四国ブロック 3チーム

九州 沖縄ブロック 3チーム


「あれ?関東ブロックは2チームだけなんですね。それに全部で14チームですよ。」


「ふふん!みくちゃん説明したまえ!」


何故そこは橘さんに頼むのだろうか。


「えーとね、去年優勝したチームは来年の

本戦からの出場になるの。予選で色々なチームがチャンスがあるように運営がそういうシステムにしたみたい。」


「なるほど。でも後1チーム足りないですよ。」



「今年から運営の特̀別̀招̀待̀枠̀が1つあるみたい。詳しい詳細は載ってないけど。」



「とりあえず! 私達は関東ブロックだからそこで予選勝ち抜きを目指せばいいのよ!」


確かに予選を突破しなければ意味が無い。



「後今年は予選の方式も去年と違って、

ポイント制って書いてあるわ!」



「どういう事ですか?」



「各ブロックにて、eスポーツ団体が予選期間中大会を開くらしいわ。そこで上位チームにはポイントが貰えてその合計値が高いチームが本戦出場になるみたい。」



「トーナメント式と違って優勝しなくても

ポイントさえ集めれば本戦も目指せるシステムだね。」



「そういう事! 大会の規模によって貰えるポイントは変わってくるみたいよ! それに出場出来る大会も3つまでと制限があるみたいだわ!」


なるほど。大規模の大会に出れば貰えるポイントも多いが、出場するチームも多い。

その分負けるリスクもあるって事か。

中々面白いルールだな。



「じゃあ予選の大会選びも重要って事ですね。」



「そうよ! 既に予選大会受付も全国で始まってるから早めに決めてエントリーしないといけないわ!」


僕らの実力的には大規模の大会に出ても

大丈夫だろう。 みんなこの前の3ON3で大会慣れはしたと思うし。



「橘さんはどの大会を選んだ方がいいと思いますか?」



「うーん、まずはポイントが取れそうな大会がいいかな。いきなり大規模な大会だと少しリスクもあると思う。」




「じゃあとりあえず8月にある大会にエントリーするね! 前よりは少し大きい大会になるけどまぁ大丈夫でしょ!」



「僕も大丈夫だと思います。8月の大会の結果で次の大会、決めればいいと思います。」



「よーし!じゃあもう予選参加のメール送っちゃうね!」



「よろしくお願いします。」


今までただ楽しくて格ゲーをやってきて

ここまで来たけど日本一を目指してやるとは思わなかったな。

プロゲーマーへの第1歩って感じがして、自分の夢が近づいてきたような気がした。



「中山君は、ほんとにeスポーツ甲子園出てよかったの?」


何故か橘さんは僕にそう聞いてきた。


「僕は全然いいですよ。むしろ強そうな人がいっぱい居るでしょうから、わくわくしてるくらいです。」


「…そっか。それなら良かった」

笑顔で橘さんは言った。橘さんも去年は出られなかったから嬉しいのだろう。



「また、いっぱい練習しないといけませんね。」


「そうだね。中山君いっぱい練習付き合ってね。」



僕も橘さんに負けていられない。この人より強くならないときっとあ̀い̀つ̀にも勝てないから…



「ちょっと2人とも来て!これみてよ!」


なにやら西蓮先輩が騒がしい。



「そんなに慌てて、なんですか。」



「これよこれ!参加条件のとこよ!」


参加条件の部分を見ると、eスポーツに関わる部活に入ってる高校生。







それとチーム紹介PR動画と書いてあった。



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