7月2日(にんにく日曜日)
今回はちょっと【閲覧注意】な話になるかもしれません。書きだしたのは朝になる前の三時五十分。目を覚ますなり見ていた夢がこれを書かせようとします。
見ていた夢。
姉が兄に話したそうです、酒癖が悪かった父親。
子供の頃、お母さんが殺されかけた。兄が姉に言ったことは『知らなくて悪かった、怖い思いをさせたな』というものだったと。目が覚めてしばらくは夢だとは思えませんでした。それだけリアルな夢だったので。
私が小学生の頃、酒に酔った父は空になった酒の瓶やビール缶、食器を母に投げつけていました。今も覚えてるのは、母の左手……親指に残る傷痕。兄は小さなポットを投げつけられ、それが頭にぶつかったことがあるようです。
これから書くことは、姉から聞かされた話で私の記憶ではありません。【閲覧注意】はここからです。*絵文字で区切っておきます。
***
私が物心ついた頃、両親のどちらかが、命を落としかねない事態になりました。
何かの理由で、親族が家に集まっていた時。
酒に酔った父と親族のひとりが始めた大喧嘩。
親族が『ぶっ殺してやらぁ‼︎』と怒鳴り、家の何処からか鎌を持ちだしてきたそうです。父に向かい振り上げられた鎌、それを間に立って止めたのが母です。
この時、母が止めに入らなければ父はどうなっていたのでしょうか。母に止められるだけの力が無ければどうなっていたのか。どちらかが犠牲になっていたかもしれません。
中学生になった私は、父親に対して反抗的になっていました。毎日のように怒鳴られる中言われた『ぶっ殺すぞっ‼︎』。
***
私が社会人になった頃、父の酒癖は朗らかなものになっていました。父を変えたのは当時飼っていた犬と猫かもしれません。特に猫の存在は大きな癒しになっていたように思います。
生まれたばかりの四匹の子猫。
捨てられていた場所は、私の職場の門の前でした。
社長を含めた私と同僚さんが一匹ずつ連れて帰った子猫。帰宅するなり父は私に怒鳴りました。『目も開いてない猫が長く生きられるか‼︎ 元の場所に置いてこい‼︎』と。
スポイトで少しだけ温めたミルクを飲ませ、ビニール袋で包んだ手で子猫のお尻を撫で排泄物を出させてあげた日々。
成長した猫を誰よりも可愛がったのは父です。
晩酌時、父がつまみに食べていた刺身。
猫は裏返したテッシュの箱の上に両足を乗せて『どうかひとつ』とお裾分けを待っていました。ひとかけら置かれては美味しそうに食べた猫。
猫が死んだあと、父はすぐに埋めようとしませんでした。『あれは埋めるのが惜しい猫だ』そう言って数日間……部屋の片隅、座布団の上に眠らせた猫。
人に囲まれる日々の中、ふいに自分の居場所を感じられなくなることがあります。誰かと話す中、気持ちが誰からも遠ざかる。ここにいてもいいのか? と。
死にたくはないけれど、生きている実感もない……妙な感覚に捕らわれて虚ろな時を過ごす。そんな時があるのは過去の出来事が、知らず知らずのうちに私を蝕んでいるのかもしれません。
もうすぐ五時、新しい日の始まりです。
少しだけ寝て、いつもの日々を始めましょう。
☘️お読み頂きありがとうございます、良い一日をお過ごしくださいね🧸☘️
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