第30話 主人公と図書館

〜帝都中央学院・図書館・放課後〜



ハースレイで殿下達と話し合ってから1ヶ月くらい経って、学年内の纏まりが大体できてきていた。


まぁうちはどこにも参加してないんですが。あ、話せる人はいるよ?あと誘いも結構あったよ?でも面倒じゃん、あとみんなと一緒にいるほうが楽しいし、仕事もあるからね...そう、領の決済とか書類確認とかやることは沢山ある。全部電子化されてるのもあって、天空城のコアが演算装置としても使えてほんと助かったよーあれが無かったら領地に籠って休む間なく仕事してなきゃいけなかったかも。



「あ、あの」



まぁそれは今はいいとして、現在学院にある図書館で色んな本を読んでる。歴史経済政治小説等々...たまに面倒とも思うけど読んでると結構楽しいものが多くてここしばらく放課後はここに籠ってるほど。あとこの国で紙の本なんて珍しいらしいしねぇ〜



「あの...」



けど周りからちょいちょい異質な目を向けれるのはまだ慣れない。理由はわかるけどさ、だって5冊同時に本を浮かばせながら読み進めてて更には読み終わった本は勝手に飛んで元の場所に戻っていくし新しく興味がそそりそうな本を見つけたらそれがまた勝手に私が座ってる机まで飛んでくるっていうファンタジー全開な行動をしてるからね...そのせいか今私が座ってる長机は誰も近寄ってきません。静かだし広く使えるからいいけどね。



「あ、あの!」


「ちょっとまってて」


「は、はい!」



向かい側から声が聞こえた。私を呼んでるっぽいから適当に返事を返しておいて、読み進める。


10分くらいしてその時読んでた本は読み終わったので対面に座ってるいる...主人公!?、え、なんで?



「え...えっと、何か用?」



びっくりして魔法が不安定になって本を落としかけたがなんとか持ち直して、話を聞く姿勢を整えた。



「そ、それって魔法...だよね?」


「まぁ、そうね」



それを聞いてどうしたいんだろ?

少し疑問に思いつつ話を進めるように促すと、主人公は続きを話し始める。それは凄くびっくりすると同時に謎すぎる提案であった。



「わ、私に魔法を教えて欲しいの!」


「え?...ん???」



???何がどうしてそうなったの...というかそもそも主人公はどうして自分が魔法を使えることを知ってるの?



「あ、えっと、経緯説明したほうがいいよね?」


「...そうね、お願いするわ」



フリーズした頭を復帰させて、事情説明を聞く。

さーて、何が出てくるのかなー



「初めから話すとーーー」



...長い長い長い。30分くらい聞いた話をざっとまとめると、元孤児で、子爵領の孤児院にいた、そのころからちょちいちょい変な現象が起きてたらしい、血液検査で子爵家の血を引く子であることが判明、それを知った子爵はその子を自分の養子として迎え入れ、その後数年してこの学園に入学したらしい。

自分が魔法かそれに近しいなにかを使えるのでは?と、思い始めたのは子爵家に入ってからで、アニメやら漫画やら本やら呼んでやってみたらちょっとだけ出来たそうな、最初は嬉しかったし楽しかったが、色々やってみたり調べていくうちに怖くなってきて、出来るだけ使わないようにしてきたらしい、でもこの学園に来て魔法を自由自在に扱ってる私を見てこの人に教えてもらったら安全に扱えるようになるかもと思い話しかけてきたよう。


...ようは魔法が怖くなったけど暴走とか起きても困るし扱えるようにはなりたいから私に教えてもらおうとしてるってこと...かな?多分



「で、どうかな...?」


「んー」



少し考えながらいつの間にか隣にいる主人公を見る...そう不安そうな顔で見ないで...ついでに魔力で再度調べる。...ん?ロックされてる魔力が減って使える魔力が増えてる?...うまく育てれば未来有望ね〜

正直この子を弟子にするのは結構アリ、ただまぁ...いや、面白そうだしいいか。



「いいわよ、弟子にしてあげる」


「え、ほんと?」



きょとんとした顔をする主人公...名前なんだっけ?後で聞こう〜

んーやっぱ主人公ねぇ、上級貴族って言っても通じそうな見た目してるわ。



「ほんとほんと」


「やったー!ありがとう師匠!」



そう言って満面の笑みで抱きついてくる主人公を落ち着かせながら、ついでに改めて自己紹介をすることになった。

...師匠呼びがちょっといいなって思ったのは内緒だ。



「ルミナ・エコー・ショールよ、ショール子爵家当主、アクアス総帥のね、私の訓練は厳しいわよ?ちゃんとついてきてね」


「はい!私はフィーア・クリスティーナです。クリスティーナ子爵家令嬢で、今から師匠の弟子です!これからよろしくお願いします!」



「そこの2人静かにしなさい!ここは図書館ですよ!」



あ、忘れてた。多分図書委員から注意が飛んできた。次から気をつけますよーっと。

どこかに訓練できる場所探しておかないとなぁ...



「ふふっ」



これからの楽しそうなことを考えたら少し笑顔になって笑った。これからが本当に楽しみ。

...だから書類仕事は早く終わらせなきゃ...




◇◇◇◇◇

久々の午前投稿だ〜

...ギリギリ間に合った....よね?


さーてこのあとのお話どうしようかなぁ...w

(次何書くか何も考えてないw)




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