第22話 乙女ゲーム

〜帝都星系・天空城・ルミナ自室〜


あの想像以上に疲れた叙爵の儀とパーティーから一週間が経ち、今日はいよいよ銀河間ワープゲートの開通式がある。


この一週間はワープゲートの設置と調整に追われていたのよねぇ、なんでかって私がやったほうが他の人がやるより成功率が高かったりミスが無かったりするからよ。種族と技術的なものなのかな?


まぁそういうわけで私は絶対に失敗できない銀河間ワープゲートに掛かりきりだったからほかの交渉事とかはリアム達に押しつ...任せてたのよね。いいかんじにまとめたらしいから今後も任せていきたいところ。



「それにしても式典なんて面倒くさいわねぇ」


「仕方ないよ、貴族になったんだからそういうこともちゃんとやらないと」



リアが落ち着いた声でそう言った。

...気になることあるし聞いてみよう



「そうねぇ...リア」


「ん?」


「貴族になった判断って正解だと思う?」


「...その答えはきっとずっと先じゃないとわからないと思う。でも少なくとも私は何があってもルーちゃんに付いていくよ。あとね、合ってる間違ってるって考えるより楽しい楽しくないで判断したほうが人生楽しいんじゃないかな」



そんなリアの宣言じみたことを聞いて私は少し吹っ切れた。


たしかに正解不正解なんて結構時間たたないと分からないしそんなので選択してたら人生つまらない。なら人生を楽しむためにも自分がやりたい方を選択してその結果を受け入れればいい。


なら、貴族になったんだし責任は果たさないとね。



「...ま、頑張りますかぁ」


「私達も手伝うから皆で頑張ろう」


「ありがとうね」





数時間たって、開通式典という面倒なものは特に問題もなく終わらせて天空城へと戻ってきた。さすがに皇帝陛下も参加したからか妨害などは無かった。良かったー。



「これで用事は全部終わり?」



近くにリアムがいたから軽く訪ねてみた。



「何言ってんだ、資材調達やら交渉やらがまだいくつか残ってるぞ。あと皇帝に乙女ゲーのことも聞いておきたいしな」



あーそんなのあったねー。


乙女ゲーについては確認しておきたいから早めに確認しに行こうかな。


あ、そういえばだけど橘商事という会社を作った。家の商売は多分ほぼすべてここを通してやることになる予定。社長はリアにやってもらってる。今の株主は私だけ、上場予定も無い。まずは資源の売買と建設に魔導具の販売やらやってもらおうと思っている。


〜帝都・帝城・最奥の居間〜


「と、いうわけで来ました」


「何がどういう訳だよ」



想像通りのツッコミありがとう皇帝陛下。

あれから数日、アポ取って皇帝陛下と私、リア、リアム、ルリの4人で非公式面会?です。謁見のほうがあってる?


「今後のことと、乙女ゲーに付いてお尋ねしようと思いましてね」


「ああ、そのことか。今後はゲートを通して向こうに様々な物資を送るからカーリン銀河の開拓と発展を進めてくれ。乙女ゲーが始まるのは皇太子入学からだから、来年だな。そこから3年間か6年間がゲーム期間だ」



開拓発展の物資送ってくれるのね、それは助かるわ。これで更に捗りそうね。で、それはいいんだけど乙女ゲー開始が来年って何よ、猶予が殆ど無いじゃない!あともう一つ、



「3年間か6年間?なんで2通りもあるの?」


「あーそれはな?この乙女ゲーランダム要素が結構あるんだ。だから初めから攻略できないキャラがいたりストーリーも色んなルートがあるし、アイテムもあったり無かったりするからな。最悪の場合エピローグで邪神が出てくるし」


「え」



邪神...ものすっごく聞き覚えがあるのだけど...転移したときに聞こえた声の中に邪神って単語と生きてって単語があったはず...



「まあ邪神エピローグなんて超低確率だしそうそう当たらんだろはっはっはっ..はっ...はっ......」


「...」



皇帝の打ち立てたフラグに無言で答えると皇帝の顔が引きつっていた。


まぁそうよねぇー



「マジ?」


「大マジよ、しかも邪神の能力は全て不明ね」



邪神に関しては調べるの後回しにしてたからねー、今はまだ基礎強化をやってる段階だし。



「終わりじゃねーか」


「でもそのエピローグのおかげである程度の出現タイミングは測れるんじゃないかしら?」


「たしかにな、タイミングが分かればそこに向けて準備すればいいか。適当な名目でも考えておこう」



ある程度でもタイミングが分かれば準備もしやすい。それが分かっただけでも良かったわね。 



「そこは任せるわね、こっちは邪神を殺す方法を考えておくわ。で、そのエピローグはいつ頃なの?」


「えーっと、学院卒業から15年とかそのあたりだったはずだ」



学院卒業から15年だから今からだと20年以上あるのね。それなら色んな準備が出来そう。



「20年以上時間があるのは助かるわね」


「だな。ああ、そうだ。学院に入ったらこっちから接触するように言っておこう」


「皇太子に?ありがたいけどいいの?」


「皇太子たちにだな、まぁ問題はないようにするさ」



たち?...皇太子とその取り巻きか転生者たちのことかしら?




◇◇◇◇◇


遅くなってすみませんでしたぁ!

言い訳すると朝から夕方までの塾が二週間ほど続きまして....あはは

(毎回謝ってない...?)


あ!そうだ、感想やら質問やら誤字やらあったらコメントしていただけると嬉しいです。

答えられるものは答えたいなぁと思っておりますので!


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「X(Twitter)」のほうがいいのかな?

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