第17話 天空城にて


〜シーロン星系・天空城・城ルミナの部屋〜


「あのねぇ、あんたたちの決定に逆らう気はないけど事前に一言くらいほしかったわよ」

「そうです!もっと私達を頼ってください!」

・・・


うん、やっぱりルリとリアに現在怒られております。あの交渉が成立したあと帝国艦隊の方に大公たちを戻して、2人に連絡を入れたらすぐに天空城まで戻ってきて、リアムと私は正座させられ説教されております。何も相談せず決めたのは流石に悪かったってぇ...あとこれまでの分も入ってるなこれ...

これでも結構頼ってるつもりだったんだけどなぁ...


二人によるお説教が終わったのは数時間後のことでしたとさ。アシガシビレタ

お説教が終わったあと二人して膝枕して貰えたのは凄く良かったです。


「で、今後はどうするの?」

「えっと、帝国傘下に入ったから、その条件である技術譲渡の準備と叙爵、パーティーの準備かな?」


ルリが聞いてきたので答える。こう考えると3つだけなのに大変だな。技術譲渡はワープ・ワームゲートといくつかの魔法科学技術の設計図と実物を送ればいいか。録に論文とか書いてないし。


「技術譲渡は適当に設計図と実物を送り付ければいいか、設計図と実物上げるからあとは勝手に研究してどうぞってな」


リアムも同じ考えみたいね、それで行きましょう。


「私もそれでいいと思うわ、録に論文とか書いてないしね」

「それでいいんでしょうか?魔法科学技術は純科学では解析しきれないし使えないなら純科学でも解析しきれて使えるものを出せと言われそうですが」

「一理あるわね、使えない技術渡されても要らないもの」


確かにそれはそうね。自分たちが使えないものを渡されても要らないから使えるものをくれってなるわよね。


「じゃ、2弾に分ける?1弾目は魔法科学技術盛りだくさんにして、2弾目を要求されたら純科学メインでって感じに」

「純科学なんて用意できるのか?家のものは殆ど魔法科学で出来てるだろ?」


む、この私が純科学技術についての研究をしてないとでも?秘密倉庫はほぼ純科学しかないんだからそっち方面の研究もそれなりにしてるのよ?


「そこは私がてきとーに作った純科学のやつと秘密倉庫の資料のコピーをいくつか上げればいいんじゃない?」

「...それならいいとも思う」

「それでいいんじゃないかしら」


というわけでこんな感じにどの技術を渡すかを決めた。



〜シーロン星系・天空城・城ルミナの部屋〜


どの技術を渡すかを決めてから1ヶ月位経ち、第1弾のこちらの技術譲渡の準備が完了したところで向こうから叙爵とパーティーの予定が決まったと連絡が来た。帝国時間で半年後、冬の舞踏会シーズンの終盤にやるようね。

量子通信機を大公にこの星系にいる間のみ貸し出していたから迅速に連絡してくれたようね。準備についてはよくわからないことも多かったからついでに聞けて助かったわ。

で、それはよかったんだけど...


「これとかどうですか?」

「んーありね、これも着せてみましょう」


リアがまた新しいドレスを持ってきたと思ったらルリが私を着せ替える。またはその逆がここ暫く続いていて私はつかれたわよ...しかも寝る時以外ずっとこれやってるんだもの、飽きないのかしらね二人とも...私はもう飽きてきたわよ......なんでこんなに作ったの昔の私!


リアムに助けを求めたけど「頑張れ」と一言。ああそうですか私が着せ替え人形になり続けるのは確定ですかそうですか...


「よし、これにしましょう!」

「ルーちゃん凄くかわいいです!」

「あはは、ありがとうね...」


褒められるのは嬉しいけど流石に何日も着せ替え人形にされるのは疲れたよ........リアとの添い寝を希望する!


そのあと3人も巻き添えにして着せ替え人形にしようとしたけど既にみんな参加するのも着るもの決まってて駄目でした。くそう。...てか参加することは前から決まってたのね、私知らなかったのだけど...まぁいいか。



◇◇◇◇◇


ちょっとした解説。

ルーベルト帝国時間は地球とは違い、

1日28時間の1年486日16ヶ月です。

四季はあり、春夏秋冬とそれぞれ4月から大体4ヶ月づつ別れていますが冬が少し長いです。

冬は舞踏会シーズンとして多くの貴族や政治家が帝都に集まり舞踏会やらお茶会やら交流会やらをやっています。


追記

ルーは久々にリアとの添い寝を堪能した。抱き枕になったみたいだけど。


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