第11話 宇宙進出
〜???・天空城・ルミナ執務室・昼〜
私は書類仕事をしながら次の計画とこれまでの確認をしていた。
私達がこの世界に転移してきてから約2年が経った。国相手の交渉も国際的な商売も上手く行き、ジルーナ王国とインディフォート帝国両国でおかしなことに伯爵位を賜った。領地はないけどね。
あとは...あ、和国姫路を見つけて交易出来て良かった。日本に近い国でお米とか味噌醤油なんかもあって和食文化に近かったから初めて行ったときには爆買いしてしまった。
そんなこんなでいろんな資源を集めつつ宇宙進出を果たしたのが半年前。
あ、天空城の現在位置はシーロン星系第四惑星シーロンⅣ上空に位置している。ちなみに私が命名したわ。
この星系は恒星を中心に8つの惑星が回っていて、私達が転移してきたのはシーロンⅡよ。Ⅴまでが地球型惑星で、Ⅵからは木星型惑星なのよね。
シーロンⅣはこの半年で工事を沢山して基地を建設しそこを固定の本拠地とした。天空城だと移動するから何かと不便が起きそうだからね。固定の本拠地は必要になるだろうと思ったから造らせたわ。もちろんこの2年間で解析した魔法技術と科学技術をふんだんに使用してね。レーダは改良を重ねて今ではこの銀河全域の調査が可能になっている。ま、可能ってだけでそこまで細かくは調べられないんだけどね。
だからついこの前ようやく完成したアクアス第一艦隊(編成、戦艦空母3・重巡洋艦5・軽巡洋艦18・駆逐艦50・コルベット30)の軽巡と駆逐に周辺星系の探索を命令している。人員はどしているのかって?全てAIよ。1年前にオリジナルAIの生成はヒビキの手伝いもあって完成してテストも終わらしたから実戦投入というわけですよ。
と、色々と思い出していた途中で執務室の扉が開いた。
「書類仕事は順調か?区切りがいいなら報告したいんだが」
開けたのはリアムだった。紙束を持っていたので書類の追加かと一瞬思ったが違うらしい、報告ってなんだろう?書類仕事はあと少しだし報告は気になるから少し待っててもらおう。
「あと少しで終わるから座って待ってて」
「あいよ」
そう言うとリアムは執務室に置いてあるソファーに座った。
それから10分くらいで書類仕事が終わり、私もリアムが座ったソファーの机を挟んで反対側にあるソファーに座った。
「で、報告ってなに?」
「とりあえずこれ見てくれ」
リアムはそう言って持っていた紙束をこちらに渡して、机を手で軽く3回叩いた。直後部屋が薄暗くなり、天井からホログラムでこの銀河の全体マップが表示された。
私は資料を読みすすめながら話を聞く。
「カーリン銀河の中央から北北西方向の辺境に小規模の星間国家を確認した。仮称ドーンドレスとでも呼ぶか、俺達がいるのは南南東だからしばらくは気にしなくてもいいかもな」
「それから現在探索済みの10星系は生命体が確認できなかった。生命が生まれそうな星は一つあったがな。資源的には色々と見つけているが採掘用の機材が足りてないから8割程放置中、惑星開拓は進展ゼロだ。探索に出てる軽巡と駆逐は定期連絡をしつつ1星系に1つビーコンを設置しながら探索を続行している。これらはこのままそれぞれ10星系ほどにビーコンを設置して探索したら転移で帰還させる予定だ。完了予定は大体12週間後だな。報告はこんなところだ」
リアムの話を聞きながら資料を読み終わった私は次やることを決める。
「なら次は資源採掘と戦力増強、天空城の強化といくつかの施設の建設と何かの研究でもしようかしら?星間国家については遠いからしばらく無視するわ」
次やろうと思ったことを上げておく。星間国家は遠すぎて接触してもあんまり意味がないだろうから放置、商会のことはもうリアとルリとレオに投げたからやることはあんまりないわね。
「わかった、採掘船を優先的に頼む。あとできればでいいが転移ゲートの研究も勧めておいてくれ」
「転移ゲート?ワープゲートでしょ、わかったわ。そっちも進めとくわね」
そっちの研究も進めたほうが後々にもいいわよね。
...転移ゲートでもいいけどワープゲートのほうがあってるでしょ。
「ワープゲートか、ならワームゲートの研究もしたらどうだ?」
「あははっ、それもありね」
ワームゲートね〜ワープゲートと似て非なるものだけど必要かしらね?まぁ面白そうだから作るだけ作ってみましょう。採掘船の改良と建造はヒビキや
このワームゲートの研究のおかげで異空間の層の発見とそれに伴う様々な物質や法則の発見とそれらの活用に成功し、ワープゲートの研究で理論上距離無制限のゲート作成と転移装置の改良に成功するのはもう少し先のお話。
ちょっとした解説〜
ワープゲート→2つの座標を空間ごと捻じ曲げて直接繋げるゲートで、移動は一瞬。
ワームゲート→2つの座標を異空間のトンネルで繋げるゲートで、移動は時間が少しかかる。
◇◇◇◇◇
今回は結構早い!
今回で「第一章 ファンタジー世界?」は終了です。「第二章 SF世界へ」は設定資料集を挟んでから投稿いたします。
これからもこの物語をよろしくお願いいたします!
読んでいただきありがとうございます♪
この物語を「面白いな」「続きを読みたいな」等々思ったら是非ブックマーク登録やいいね♡、評価★やコメントよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます