第4話 これからが旅立ち

「うっ・・・」

膝を押さえた与平がうずくまります。


「大丈夫・・・?」

心配そうに見つめる花の瞳も、若い頃の輝きはありません。


それでも。

見つめ合う二人の眼差しは。


どんな恋の物語でも。

描き切れないエピソードが映っているのでした。


二人にとって。

これからの時間は。


ただ。

そう、ただ。


楽しいことだけが。

綴られていく。


幸せな。

旅。


なの、ですから。


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