第32話 追放されし者たち 終了編
追放された者たちが集ったカルミア辺境国は、あれから2年たった今。豊饒な国へと変貌を遂げていた。
アルフイーネ聖女の毎日のお祈りのおかげで病人もおらず、作物は豊かに実り、アルフイーネ聖女の結界で魔物からも守られていた。異常気象も天変地異も起こらず、人々は平和に暮らしている。
白狼種の少女ベルは憧れの冒険者ピーターの弟子に無事になれた。ピーターの見立てではベルは白狼種では無く突然変異の
ピーターは、仲間の隠れている力を引き出して成長させる能力に磨きがかかり、アルフイーネ聖女の能力を神様レベルまで引き上げてた。同時にアルフイーネ聖女の愛情を受けてピーター自身の潜在能力を開花させていった。
アルフイーネ聖女の存在に恐れをなして襲って来た邪竜も、魔王デルモーンも彼一人で討伐していた。
ピーターこそ武神に違いないと人々は噂している。
一方、ベルの家族もカルミア辺境国に来ていた。
ベルが里を去る原因になった白狼族の陰湿な虐めに愛想をつかして、父、母、兄の三人でベルの元へと来たのだった。
アルフイーネ聖女が追放されて魔物の大群がエデンス王国に押し寄せた時に白狼の里は壊滅したそうだ。
もしもベル一家が残っていたら里は無事だったろうと命からがら逃げて来た里の生き残りの男はそう証言したそうだ。
聖女を追放したエデンス王国はワイバーンの襲来の後に、王族貴族を滅ぼして新しい国を作ろうと立ち上がった兵士、一般市民らによって断罪されて新しい民主主義の国家が誕生した。
ピーターを追放してワイバーンに弾き飛ばされて、面目を失ったゲッスとそのパーテイーは行方不明のままである
エデンス王国以外の国はアルフイーネ聖女と、武神ピーターの守りを受けて豊かで安全な生活を送っている。
そんなある日、元エデンス王国で現ライラック民主主義国から、アルフイーネ聖女様のご加護を賜りたいとの願いが寄せられた。
「今までアルフイーネ聖女様を独占して、非人道的な扱いをしてきた連中に聖女様の負担になる事などさせられないと元聖女の加護をうけられなかった国々は猛反対したがエデンス王国の人民が悪いわけではないからと、アルフイーネ聖女様が受諾したので、隣国のリリー王国の巡廻の際にリリー王国から祈りを捧げるとの事で纏まった。
だが決してライラック民主主義国内には入らない。ワイバーンや魔物の襲撃で命を失った家族の逆恨みを警戒してのことだった。
全国家の集まったこの大陸に名前がつけられた。
【アルフイーネ.ピーター大陸】と。
終了
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます