ショートショート短篇集(時空を超えて 他)

霞千人(かすみ せんと)

第1話  時空を超えて

何時からここにいたのだろうか?ここは地球という惑星では無いようだ。

何しろ月が三つも有る。

異世界かも知れない。

とても長い長い年月が過ぎ去った気がする


寂しさを紛らす為に鼻歌を歌う。

「誰?誰が歌ってるの?ころころ回る節。あっそれってもしかして演歌じゃない?」

頭の中に女の子の声がした。

「そうだよ良くわかったね」

「うん。ママが良く歌ってたの。行方不明になったおじいちゃんが歌ってたんだって」

「そうかいそうかい。じゃあ、君も歌えるかな?一緒に歌おうよ」

「楽しそうだけどもう時間なの。また明日ね、歌声が聞こえたら話しかけるね」


その惑星に朝が来た。三つの月は見えなくなった。


惑星に転生した祖父と、幼くして死んでその惑星の衛星の月の一つに転生した孫娘の

奇跡的な魂の触れ合いだった。だが遅すぎた。祖父の魂はもう寿命が尽きてしまった。

その後二つの魂が触れ合うことは2度と無かった。

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