俺のメイドが吸血鬼でヤンデレで最強な件…

紫川 雫

ヤンデレっていいよな…

シャッとカーテンを開ける音がする

そして、聞きなれた優しくて、どこか甘い声がした

「カイラ様、朝ですよ。起きてください。」

「ん…ん〜…」

まだ完全には覚めきっていない俺の頭を微笑みながら優しく撫でる…

「ふふっ、まだ少し夢の中でしょうか…?」

「…今、完全に起きた」

「あら、それは残念」

「残念ってなんだ、残念って!」

俺は少し怒りながら、ベッドから降りる

そして、俺はメイド__…シルクの方を見ながらこう言った

「…おはよう、シルク」

「…えぇ、おはようございます。カイラ様」

そして、俺はシルクと一緒に食堂へと向かう

 __

 食堂へつくと、俺は席に座る

シルクは厨房へと向かい、料理を取りに行った

「お待たせいたしました、カイラ様」

シルクが持ってきたのはパンや小洒落たサラダ、シチューなどだ

「へぇ、今日は随分と豪華だな」

「ふふっ、今日は一段と寒いですからね」

そう、今の季節は冬…朝は寒くてたまらない

「そうか…じゃあ…」

俺は、食べる前にシルクにたずねた

「シチューに何を仕込んだ?」

「……」

すると、シルクは数秒黙り、こう言った

私の愛情睡眠薬ですね」

ドヤっとした顔で言う

いや、ドヤるとこじゃないぞ…?

「はぁあ…」

「おや?嫌でしたか…?なら、私の愛情2痺れ薬を…」

「いらないわっ!!!!!!!」

俺は思わずツッコミを入れてしまった

…いや、シルクが悪いんだ、シルクヤンデレが…

「…とりあえず、新しいシチューを入れてくれ…」

「で、ですが…」

「いいから、お前の主人愛する人が死んでもいいのか…?」

「すぐに入れてきます」

「よし…」

そして、シルクは急いで新しいシチューを入れに行ってきた

「はぁぁ…」

朝から忙しい…でも、これが俺らの日常だ

__

安全な朝ごはんを食べ、着替えをし、今は庭に居る

「…なんでこうも薔薇だらけなんだ…?」

「ライラ様がお好きだったので…」

「あ〜……」

ライラとは俺の母親の名だ

今はもう亡くなっているが…

「でも、私は好きですよ…薔薇」

「?なんでだ…?」

「だって、美しいじゃないですか…」

「…美しいが、刺があるぞ?」

「美しい花には棘がある…ですよ!」

「?それはなんだ…?」

「えっと…ニホン?という国の言葉です!」

「ふ〜ん…」

俺の知らない文化があるんだな…そう思った

「あと、私は刺も好きですよ!」

「?なんでだ?」

「だって…カイラ様を守れますし…♡」

俺は嫌な予感がした…

…これ以上、聞くのはやめよう…

「んじゃ、庭のそこら辺歩こうか」

「はい」

すると、シルクは俺の腕に手を回した

「…は?」

「?…ダメ、でしょうか」

「いや、ダメとか…そういう問題じゃ…」

まずもって、男女じゃん?距離感とか大事にしよう…?な?

そう思ったが、言うより行動で表した方がいいなと思った俺は、その手を振り払った

「っ……え?」

「悪い、少し距離感を考えてくれ…」

「え、あ、あ、あ〜…!はい!」

納得してくれたようで、シルクは距離を少し離した

「じゃ、行くか」

「はい」

そうして、俺はシルクと一緒に庭を散歩した

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