明日の私を探して

hana。

プロローグ

無重力下での研究の最中

私たちは命の危険に晒されている

ここにいた証を残して、今日も未来の発展のために旅立つ


これはもう何年も前。

そう、まだ私が自分の明日も見えていない頃。

漠然とした将来という不安を抱えて、その不安を忘れようと毎日酒を煽っていた。

水本 花(みずもと はな )二十五歳、妹は早々に結婚をし、両親や祖父母に会うたび「お前はいつまでフラフラしてるんだ。」「妹に先を越されて恥ずかしくないのか。」「彼氏も作らずに。」と口を揃えて責められた。

「まだ二十五じゃん...。」

そう、まだ二十五だ、結婚なんて早すぎる。

いやそりゃ昔からしたら晩婚だし、遅く感じるかもしれないけど、自分のやりたいことすら決まっていないのに、結婚?出産?あり得ない。

私はいつまでもフリーターで、将来の夢もない、何も持ってない二十五歳なのだ。

もちろん一度か二度就職もした。

一、二年で辞めたけど。

本当にやりたいと思ったことじゃないと続かない性格なのは今に始まったことじゃない。

小学生の頃から習い事はたくさんした。

ダンス、習字、ピアノ...

正直続かなすぎて他は覚えてない。

でもきっと、私にも人生をかけられるような何かがあるはず。

そう、思ってる。

たぶん...。


なんて思っていても何をするわけでもなく、週7飲酒、酔って行きずりの男と夜を明かす。

そんな人生が楽だった。

このまま結婚も恋愛もせずに自由に生きれたらなー、なんて思ってもいた。

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