万感の惑星直列 東の野は泥濘みて明日は見ぬ月

万感の惑星直列 ひんがしの野は泥濘みて明日は見ぬ月


 2023年の3月下旬、惑星直列が色々な地域で観察された。水星、金星、火星、木星、天王星が並ぶ光景が最もよく見えるのは、3月28日の日没直後。この現象はその後2週間ほど見られた。

「東の野は~」柿本人麻呂の歌「東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」から

東の空は太陽の光が差してくるのが見え、振り返れば月が西に沈もうとしているとの意。

これは軽皇子を東の太陽、皇子の亡くなった父草壁皇子を月に見立て、父は亡くなったが息子が後を立派に継いでこの世を治めていくということを歌ったと言われている。さて、現代では東の野原は雪解けでぬかるんでいる。その、東とはどこから見た東なのか。ともかく、そこで明日をも見えず戦っている人たちがいると思うと言うべき言葉もない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る