Chapter1 日出る国の少年

第1話 Problems~怒りの日~

「入学式の前に南の方から引っ越してきたんだって」

「俺はアキヒロ。よろしく」

「ヒヅル。次の授業は体育だ、遅れるないよう、早く着替えろよ」

「おい、体調でも悪いのか?ヒヅル?」



「……ヒヅル?おい、起きろ!死ぬな!」

……。

何度も呼ばれて意識が覚めると、白い天井とカーテンが目に映った。

一体ここはどこだろう、医務室だろうか?

薬品の匂いがする以外、一切とんと分からない。


「良かったぁ、死んじゃったのかと思ったよぉ」

泣き出しそうな細い声のする左横に目をやると、そこには高校の仲良しメンツが、不安と安堵の入り混じる表情で座っていた。


いつも前向きで元気なハルミ

筋肉づきのいいスポーツ青年のカイ

そして体躯が横にも縦にも大きいが気の弱いフユキ

彼・彼女らにアキヒロと僕を含めた5人は、高校入学以来の仲だった。


それぞれが得意科目も違ったからか、互いに勉強を教え合ってテストも乗り切ってきたし、放課後も毎日遊んでいた。

駐輪場で将来を語り合ったり、好きなアイドルの話をしたり……毎日が楽しかったのだ。


ハルミが、震えた声を出しながら口を開く。

「ヒヅル君。ヒヅル君がね、川沿いで意識を失ってるのを軍人さんが見つけて、この地下避難施設に連れてきてくれたのよ。

ご家族さんは、その。助からなかったけど……。

それでも、あなたが生きてただけでも、お父様もお母様もきっと喜んでると思うわ。

妹さんも含め、ね……」


頑張って励ましてくれようとしているのだろう。

下を向き、手を膝の上で手をぎゅっと握りながら、一生懸命に声を絞り出す。

でも僕の耳には言葉は聞こえても、何も心に入ってこない。

ただただぽっかりとした空虚な心地のまま、勝手に涙が流れ続けるだけだった。


「そういやぁさ。アキヒロはどうした?

あいつと放課後一緒だったんだろ?はぐれたのか?

なあ……。一緒に逃げたんだろ?まさか、そんな訳ないよな」

カイが動揺しながら、ヒヅルに詰め寄る。

きっと彼も認めたくはないその事実に、薄々気づいているのだ。


「アキヒロは、アキヒロは……僕の目の前で……。

僕が引き止めなかったからだ。僕が外に出ていくアイツを……」

3人の表情が固まったまま、沈黙が訪れる。

僕と一緒だ。アキヒロの死が受け入れられないのだ。

突然の事実を、受け入れられないのは僕もみんなも、同じだ。

重い沈黙を破り泣きそうな声を出しながら、フユキが喋る。


「ヒヅルは悪くない。仕方ない、仕方ないんだ。

戦争が全部悪いんだ、帝国が。アイツらが!」

話している途中で、フユキはただボロボロと泣き出した。


「ねぇぇフユキ!泣いてもしょうがないじゃない!

アッキーの分も、私たちは前を向いて生きなきゃ」

立ち上がりそう言うハルミも、目が潤んでいる。


みんなが口々に言う会話が、残響のようになりながら遠のく。

そこへ一気に流れ込む思考。

なんで僕たちが、こんな思いをしなければいけないのか。

僕たちが悪いことをしたのだろうか。

なぜ家族も、友達も、平和も全て奪われなければならないのか。

全て。全てすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべてすべて。


そうだ、すべて奴らが。

帝国が悪いんだ。


ヒヅルはベッドからゆっくりと起き上がり、部屋を出ようとした。

何か大きな力に突き動かされるように、ふらりふらりと動いている。

「おい、どこに行くんだヒヅル!」

カイが声を上げたような気がした。


「決まってるよ。これは僕だけの問題だ」

ヒヅルがゆっくりと振り返る。

「ブラダガムを滅ぼす」



―――新世暦112年 3月31日―――



 基地内のあちこちで、賑やかで楽しげな話し声が聞こえる。

「クロダ!配属が離れてもメールしろよ!」

「お前こそ、ゴトウ!1日でも連絡絶やしてみろ、線香あげるからな!」

「ねぇ〜、マリアは女性エリート部隊『クシナダ』の新米兵配属だって!」

「いいなぁ~、美人で実力もあるしあの部隊憧れよねえ」


口々にみんなして、これからのことを話している。

兵士訓練生の中には、賞状筒を片手に廊下を歩く少年―ヒヅルの姿があった。


1年の過酷な訓練は、彼を別人へと変貌させた。

押したら折れそうな弱々しい雰囲気は鳴りを潜めて、細い中にもしっかりと詰まった筋肉質な風貌に。

首から上は意志薄弱でのんびりとした顔つきは、一分たりとも存在していない。

代わりに、目にどこか真っ黒に濡れた明確な意思。

心から笑うことを忘れたのではないかと思わせるほどの石の無機質さを思わせる口角。

一つの目的を達成すべく洗練された冷たい顔。

それらがあるのみだった。


親友と家族が奪われた日、彼は決めたのだ。

「復讐を果たすために兵として名乗りを上げ、ブラダガムを滅ぼす」

と。

そのためなら彼はどんな辛い訓練にも、上官から浴びせられるいかなる罵声にも耐えて見せた。

実際にヒヅルの成績は、入隊当初最低レベルだった。

だが半年もする頃には彼は、一二を争う首席として成長していた。

元々自頭が良かったため、自身の筋力と持久力を効率よく鍛える方法も即座に会得できたし、運動においても上手にコツを掴めた。


怖くはないのだろうか、明日死ぬかも知れないと言うのに。

ヒヅルはそう思うとふと、自分の首元を見る。

破壊された家に残された、家族写真。それを丸めて入れた筒のネックレスが目に映る。

首から下げているこのネックレスがあればこそ、どんなことにも耐えられた。

この基地でただ一人、友だちが出来ては共に生き抜いた。


 その友達というのが。

「や、ヒヅル。お前生まれ故郷の南方配属だって?おめでとう。

君の真っ直ぐな瞳が役立つことを祈ってるよ」

「ありがとう、とは言え住んでたのは2,3歳までなんだけどね。

シキは特殊な配属だっけ?たしか研究所併設の……?」


「あっははは!僕は元々頭脳労働も好きだったからね。

成績が中の下の僕にはお似合いだよ」


「併設された研究所でね、開発に付き合う代わりに肉体訓練は免除されてたね。

天才は得するね」


出入り口の前の廊下で出会った彼。

シキ・ヤサカこそ、ヒヅルにとってはこの1年間で最も互いを高めあった仲間だ。

基礎学問の瞬時の理解、そこから更に発展させた突拍子もない理論の構築。

人並み以上天才以下、要は器用貧乏な学力のヒヅルには、突き抜けた学力のシキは憧れであった。

それでもヒヅルはヒヅルであり、シキはシキなのだ。

それをお互いに認めていた。


「もう研究一本での従軍になるの?

そうだったら、これから君が開発するシステムや機体を扱えるかもしれないのか」


「もしそうなったら、僕も嬉しいよ。

君の力を、最大限に引き出せるのだからね」

僕の力、か。僕の突き抜けた能力って何だろうな。

「さて、すまない。配属先の関係でね……僕は先にここを発つよ。

最後にヒヅルに、挨拶しようと思ってここにいたんだ」

さみしげな笑顔を浮かべながら言う、その横顔。

足元には、こじんまりとまとまったバッグがある。


「そうか。『またね』だね」

「ああ、生きろよ。僕の頭には既に君に向いた戦術兵器プランすら入ってるんだ。

それを実現するまでは、勿論僕も死なないさ。

それが僕に課せられた……課題なのだから」


二人は握手を交わした。

大きくて温かい優しさのこもった、柔らかい、手だ。

握手を交わし、扉をくぐり外へと歩いていくシキの背中は、どんどんと小さくなっていく。

だが感傷に浸る暇もない。

着替えて宴会に出席するべく、足早に準備を済ませなければならない。

僕はシキを見送ると、足早に自室に戻った。



「そう、最大限に引き出すよ。近いうちに、ね。」




 九重内海上空。


「こちら五百十四番、戦闘機『玄蜂』!

海上から京都方面へ飛行する兵器群有り!その数2!

何だあれは!!戦闘機じゃないぞ!」


「何にビビってるんだ!ただでさえキョウトは重要拠点のひとつ。

攻め込まれやすいんだぜ?俺たちがおとしてやろうじゃあねえか!

全機、対空ミサイル「刺毒」一世発射!」


3機の戦闘機から6つのミサイルが、正体不明の機影に向かって空を踊るように飛んでいく。

その刹那、陽よりも眩しい明光が広がる。


「そんな、まさか!!敵影以前健在!着弾ゼロ!」


「オイオイオイオイオイオイ!ミサイルを全弾撃ち落としたってのか!?

う、うわあああああ!!」


一筋の青い閃光が、鶴翼に広がる3機の左羽を貫いた。

「五百十五番ンンン!!なんだ、なんだあれは!!

ひ、ひと・・・・人型の!

メーデーメーデー!こちら九重内海上空で正体不明の……」


その声を最後に海には鉄塊が、空には2つの人型のナニカが雲を残してゆくのみだった。



「諸君『東桜の春』から1年、少々の月日が過ぎた。

諸君は1年の軍事訓練を受け、今一人ひとりが勇猛果断なる兵士として!

我ら九重共和国の日の本地区の防人となる日が、正に今日!きたのだ!」



共和国・帝国間の沿岸部紛争の一部「東桜の春」を受けた九重共和国は、各地区にて軍事基地を再稼働。

共和国を守らんとすべく、先の百年戦争にて戦った英雄に続く兵士を育て上げることを、評議会の議決のもとで進める運びとなった。


キョウト沿岸のアマノハシダテ軍事基地。

共和国を守る兵士一期生が、いよいよ日の本各地に配備される時が来たのだ。


「諸君らはこれから、終わりのない戦地での泥沼に送られる。

我らが愛する平和のため、その礎となるために命を捧げたまえ!」

卒業の儀。

軍事基地司令官のヒデアキ・オガワの演説が、初春の青空に響き渡り、青年たちは宴会を楽しみながらもしっかりと傾聴している。

「___さぁ、顔を並べて泣き、笑い、語らうことも最後だ。

共に国を守ると誓い合った日に、称え合う宴会といこうじゃあないか」


オガワ司令官は、式の最後に笑顔を浮かべてそう述べると演説は終わった。


喝采と拍手の中、式辞を述べたオガワがヒヅルにゆっくりと、そして悠然と近づく。

引き締まった肉体と丸太のように太い腕を間近でみるのは、初めてかもしれない。


「おめでとう。首席『ヒヅル・オオミカ』

君くらいの歳の頃は、私は君のように優秀ではなかった。

だが、戦場において私はあまりにも、生き汚れていて殺意が強かった。

君のように、殺意を敵に向ける大義名分もあり、そして才能をカバーするほどの努力もある。

私などよりよっぽど出世するだろう。どうだ」

この人は僕の戦力と、合わせて出世に興味があるのだ。

なんとも嫌味ったらしい言い方に不快感を感じずにはいられない。


「叱咤激励のほど有難う御座います。

司令官ほどの方から、そのようなお言葉を頂けるとは。恐悦至極に存じます」

慇懃無礼に対応したが、こちらも嫌味が過ぎただろうか。

しかしそんなことは意に介せず、司令官は続ける。


「ふむ、よぉく出来た若者だ。

君のような若者こそ……」

オガワがそう言いかけたところで、空が震えるような振動が走ったとともに、照明がフッと消えた。


講堂内が一気にざわつく。

驚き慌てる者、揺れによるフラッシュバックでその場に座り込み泣き出す者、外の様子をいの一番に確認しに行く者。

皆様々な反応を示し、一気に講堂は混乱に陥った。


「全員落ち着け!速やかに落ち着いて戦闘準備せよ!

訓練生諸君!貴様らはこの共和国の将来を担う貴重な財産だ!

最低限の武器を所持し……総員対比したまえ!

諸君らと将来また生きて相まみえることを切に願う!

繰り返す!」

管制からアナウンス指示が鳴り響く。ヒヅルは直感的に察した。

この基地は襲われている、そして壊滅する。


「なぜここが襲撃されているのだ!

もしもし、こちらオガワ!巡回部隊は一体何をやっているのだ!

まさか突破されたのではあるまいな!

……なにぃ!?全機撃墜?複数の人型の機影だと?」

オガワは、内線で必死に状況把握を行って指揮を取ろうとしているが、明らかに表情には焦りの色が見える。

今、目の前に降ってきた問題に対処するのが目一杯なのだろうか。


「なぜだ。なぜブラダガムはこの基地を……まさか情報漏洩か!?

そうであればこうしてはいられない!あの機体を奪われるわけにはいかぬううう!」

そう言葉を発するオガワの目には怒りも混じって見える。


「ブラダガム軍、基地内に侵入。その数2!」

「速やかに交戦・排除せよ!」

「B3ドッグ、B3ドッグ!急げ!あれは失ったらまずい!」

「研究棟、中破!総員研究棟より避難せよ」


敵の侵攻があまりにも早い、またなのか、またブラダガムは僕からすべてを奪っていくのか。

奪わせない、そして打ち倒す。

そのために僕は従軍したんじゃなかったのか、

これでは僕は一体何のために。

アキヒロ……セイラ……。


眼の前では司令官が、冷静さに欠けている様子だ。

急襲により混乱する会場は先ほどまでの、祝福に満ちたムードはひとかけらも存在しない。

実戦経験など皆無に等しい訓練生らが、慌てふためく光景。

今日この日この瞬間、正式に軍の一員と認められた瞬間に実践に放り込まれた事実が残るのみだ。


その中でも兵士としての意識が既に芽生えていることで、不測の事態にも対応する事ができた一部の訓練生達もいる。

当然、ヒヅルもその中に含まれる。

基地全体への最低限の安全確保を行おうとするオガワの焦り方は、ヒヅルの眼には確かに真っ当なことに映った。

だが同時に、何故だろうか。

それだけでは無い大袈裟なまでのリアクションを感じずにはいられない。


そう思ううちに、ヒヅルはオガワと目が合う。

そうか。もしかして。

ヒヅルは周囲の騒音の中で確かに耳にした『B3ドッグ』『失うとまずい』という言葉。

彼が最も気がかりなのは、そこにある僕の知らない『何か』なのではないだろうか。


先ほど実践を迎えてしまったとはいえ、僕も兵士であることに変わりはない。

だけれども、僕は確信がある。

いや。何かに呼ばれている。

僕がB3ドッグに行かなくては、この基地は皆殺しになるッ!


「君も即座に戦闘準備に……ッ!?」

オガワは漸く、主席が忽然と消え去っていたことに気づく。

自分の指示を待たずして即断し帝国の撃退に向かったのか、とも考えた。

だが、これまで培ってきた年季と経験が脳へ心臓へ激しく警笛を鳴らす。

不意に目が合ったわずか数秒の出来事を思い出す。

「まさか!?」嫌な予感が胸を撫で、現場の指揮を副司令に任せるとB3ドッグへと走り出した。



 B3ドッグ。

地下深い鋼鉄の檻に来たヒヅルは、目を見開いた。

そこに横たわる人型の機械。

稚拙な表現をすると、ロボットに見える"それ"がそこにいた。

真紅と白の装甲色。細く見える素体に、鎧のように装備された鋼のプロポーション。

肩は、蝶の羽のような広がり方をした形をしている。

背部の大きく過剰なブースターは、推進装置だろうか?

これが……失われるとまずい宝なのか?

そう思いながらも、ヒヅルは呆然としたまま一歩ずつ「それ」に近づく。


「何をしている!!」

背後から耳を刺す、聞き慣れた野太い司令官の声、怒号にも似た逞しい声でハッと我にかえる。


「貴様、退避したのならまだしも、こんな、所でッ……はぁ、はぁ……早く、この場から」

ヒヅルは遮るように問う、興味からか、驚きからかは本人にもわからなかった。

ただ「すべきだから問いた」のだ。

「オガワ司令、これは一体?」

子供のような疑問、ショーケース越しにトランペットを見る少年のような瞳に司令官は憤りを収める。


「……、これは、共和国軍が秘密裏に進めている次世代人型機動兵器プロジェクトの基幹となるものだ。

並びに『新システム制式使用試作一号機 KN-630101A』

我々は仮に"サナギ"と呼んでいるがね」

言い終わったのち、オガワは自身の言動に困惑する。

"何故、話してしまったのか?"


最重要機密を見られてしまったから?

彼が主席だから?

いいや、そんな理由じゃあない。


振動と爆発音が近づいてくる。

このドックが見つかるのも時間の問題だ。


「だが無理だ。今はまだ調整が不十分だ。

誰も新システムを十二分に活かせる成果は、発揮させられなかった。

況してや、戦闘すら経験してない貴様には……」

いや……違う。

「司令官」

ゆっくりとヒヅルが口を開く。

確固たる意志を持った、静かで強い口調だ。


友を失ったあの日のことを思い出す。

家族を失った怒りと悲しみを。

そうだ、僕が

ヒヅル「やります。僕がやらなくっちゃあならないんです」


さっき全てを話してしまった理由。

己を最も納得させられる答えは、もう理解している。

"この子ならば……ッ!"という直感そのものだ。


だが、司令官のオガワの立場が決断を許さない。

誰も成し得なかったシステムとの適合が、出来るわけがない!

そしていくらなんでも、子供に"乗せる"訳には_______。



緊急事態による緊張感、己の立場、彼を信じたい気持ち。

それらが混ざり合い、胸が早鐘を打つように苦しくなる。



『やめろ!命令違反だ!』と声を上げたいが、喉から声を出すことができない。

オガワでは、機体のコックピットへと歩んでいく若人の背を見ることが精一杯だった。



『知らない君を、僕は知っている』

ただそれだけ。ヒヅルが機体のシートに座った時に思ったのは、ただそれだけだった。

無機質な機械の塊の中なのに、柔らかくて温かい。

世の中の人と人、人とモノの出会いには引き合う力があるのかもしれない。

ゆえに君に出会って僕はここにいるのかもしれないな。


「僕を……導いてくれッ!」

エンジンを起動する。

脊髄に沿うようにシートからケーブルが伸びて、接続がされていく。

頭上からヘルメットが被せられていく。

直後に脳髄と神経細胞を揺さぶる激しい刺激とともに、五感がまた安らかになっていく不思議な感覚に囚われた。


前方モニター下、スクリーンに青緑色の文字が映る。

『神経接続 完了』

『太極図システム 試作型起動』

『パイロット適合率 95%』

『KN-630101A 機動』


ゆっくりと、その鋼鉄の身体が起き上がる。

そして、立ち上がる。


「行くよ、父さん。母さん。セイラ。アキヒロ……」

「今日が、復讐を果たすための……怒りの日だ」

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