第26話
かぶと虫
もうすぐ妻が起きてくる。、
早く用意しないと!
妻 おはよう!
慌ててリュックを肩にかけて家を飛び出した
友達が建築関係の仕事をしているが、人手不足で応援に来てほしいと連絡があったからだ。
身体の調子もまあまあだし、手伝うことに……
文句を言われない様に、朝もいつもより早く起きて愛犬の散歩を済ませてから
いざ、応援に……!
帰りはいつも、妻より早いので何食わぬ顔で
いつものソファーに待機していると特に、何も言われることはなかった。
だが、汚れた服はどうしよう?
言い出せないまま寝室の片隅に綺麗に畳んだ作業着。
ある夜、妻が突然問い詰めてきた。
妻 ねーこの服何?毎日毎日朝出かけて
一体、何してるの?
夫 あー、友達の仕事が人手不足で
応援に来てと頼まれたんだ。
妻 へー、言ってくれたら良かったのに。
洗濯も溜まってるし、急にどんな仕事?
夫 建築関係
元々、私はDIYが好きで、先住猫のキャットウォークや脱走防止の格子扉を玄関に作ったりと普段から腕を振るっている。まさに最高の出来栄えだ!
それには妻も大喜びだった
夫 家計の足しになると思って.....
妻 ありがとう、怪我せず頑張ってね。
夫 ああ……
本当のことが言い出せない...…
珍しく優しい妻の微笑みが私の胸に突き刺さる。
まさか言えない、新車の為にとは.......
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