第21話
かぶと虫
痛い.....
何だろう、足が痛い.....
朝、目覚めたら今までに感じた事のない激痛
何とかいつものソファーにたどり着いた。
こりゃダメだ……愛犬の散歩は行けそうもない
妻 おはよ、散歩行ってくれたの?
訝しげな表情でリビングに降りてくる妻に文句を言われない内に間髪入れずに伝える。
夫 何故か足が痛くて、歩くのが辛い。
妻 え〜!一体何なの、いつも何もしてないのに
こんなにも痛いのに妻の言葉がやけに冷たく突き刺さる。
足の親指の付け根から足の甲にかけて赤く腫れ上がっているそれも右足だ。
隣を愛猫が通るだけでも痛い。
妻が触ろうとしてきたので
あまりの痛みに思わず怒鳴ってしまった。
夫 やめろ!
思わず上げた私の大声に少し不機嫌な妻。
妻 病院でも行ったら?
私に呆れたような視線を向ける。
けれど突然、妻が愛犬の散歩に出かけたので、気遣ってくれたのだろうとそれ以上気にもしなかった。
散歩から帰ってきた妻が病院へ私を連れて行ってくれるようだ。
妻 早く行くよ
診察も終え、足の腫れについては痛風と診断された。
薬を処方してもらって自宅に帰ってきた
妻 ほら見てみ、毎日毎日飲みすぎなのよ、人に迷惑かかるんだからこれからは控えてね。お酒やめたら?
お前もいつも飲んでるくせに。と心でつぶやく。
夫 お酒だけが、原因じゃない。お前も飲むだろ、食生活にも問題あるって先生も言ってたし。
妻 私の作るご飯が駄目だと言うの?何でも人のせいにして……!
また終わりのない言い合いが始まった……
本当に腹が立つ。
これからは絶対何が何でも一人で病院に行こう。
その日の夜は流石にお酒を飲めず、
4、5日で腫れも引き、愛犬の散歩にも行けるようになった。
散歩の後の一杯は、最高に美味しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます