第5話 真実と本当の気持ち①
そんなこんなで一緒に生活し、5年が経ち私はモルのやさしさに完全に堕とされていた
もう彼がいないと生きていけない
なぜかって?
まずお金持ち特有の高圧な態度をしないこと(若いからなのかな?)
そして私のことを全肯定してくれる(純粋にうれしい)
最後は料理がおいしい(胃袋鷲掴み)
「ふわ~ぁ、眠い、今日何日だっけ?えーっと」
左手のパネルも怖いと思っていたが、付けてしまえば案外怖くない
「今日は・・・この日か、スケジュールっと」
さっきお金持ちといったけどこの家には執事さんやメイドさんみたいな人やロボットがいない
「人は楽を覚えると、愚かになりますからね。私の友人にも楽を求めすぎた結果、太って早死にしたり、外部との関係を全て断ったり、した人がいました」
という理由だ
「今日は学校に行った後、モルが話があるって言ってたな、なんだろ?」
今日モルは会食に行っていていない。
5年一緒にいるけど何の仕事しているのかわからないのよね
まぁ調べる術がないから、考えても無駄なんだけどね
~~~~~~~~~~~~~~~~少女勉強中~~~~~~~~~~~~~~~~
時刻は午後5時、今日は部活がないのでさっさと帰ってモルの話聞かないと
ピロン
シャイン?誰からだろう?
モル「今日の晩御飯はおじやにするので、卵とほうれん草を買ってきてもらってもいいですか?」
モルからだ!っておじや!?風邪ひいたのかな?
スカリィ「どうしたのモル?風邪引いたの?」
モル「今日の話は胃にくるんでね」
ん?胃にくる?やばい話なの?
~~~~~~~~~~~~~~~少女買い物中~~~~~~~~~~~~~~~~
「ただいまーモル、卵とほうれん草買ってきたよ」
「ありがとうございます、スカリィ、それでは先にお話をしましょう」
「今から話すことは、あなたをとても傷つけるかもしれません、しかし状況が状況なので話します。」
「まずあなたが住んでいたあの孤児院。あれは孤児院ではなく人身売買所なんです。」
「そしてあなたが孤児院に入るきっかけとなった第三次世界大戦、その原因は我が国が超能力開発をはじめ成功したからなんです」
「わかります、非科学的ともいえる超能力を、なぜ開発しようと思ったのかを。
でも仕方がないんです。実際問題成功してしまったんですから」
「では、ではあなたを買ったのか。理由はあなたが一番救わなければいけないと思ったからです」
「なぜ、そう思えたのか?それは私が当の超能力者だからですよ」
「私の能力は【マインドスコープ】、わかりやすく説明すると望遠鏡で覗いた人の心が読むことができます」
「心に闇を抱えている人を覗くと視界いっぱいが真っ黒になります。それがあなただったんです」
「幸い私は戦争中一番後ろから敵将の心を見て、指示を出すだけでお金が手に入る簡単なお仕事をしていてお金はいっぱいあったので、あなたを育てることにしたんです」
「・・・うん、うん、ちょっとまって理解するからちょっとまって、
私を連れ出した時にスーツケースがあったから私は売られていたってことは理解してたの」
「でも、私が全てを失った理由が、超能力開発っていう馬鹿げたことでなの?
なんで、なんで、なんで、なんで、なんでなんでなんでなんで」
私はこのまま泣き出してしまった
抱きしめてくれたモルでさえ今は鬱陶しく思った
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