第53話イースト・ウエスト革新連合軍

「私が飲ませます」

「え!?ちょ、マナ姉さん。1人で飲め…」

口移しでポーションを飲まされる。

周りに人がいること分かってる。


「矢も抜くね」

「いた!くない?」

「ポーションのおかげだよ。後は包帯を巻いて、1晩寝れば治るよ」

「ありがとうマナ姉さん」

「カズヤ…」

ミコト姉さんに抱きしめられる。


「何故自分の身を呈してまで私を助けた?」

「それは…」

「主様は優しすぎるんじゃ。命を失ってかもしれないんだぞ?」

「泣かないでよ」

「ごめんなさい…わらわがすぐに反応していれば…」

「あそこでの反応は多分きつい。後ろから来るものに気づけるのは無理だ」

とエクシア姉さんが慰める。

「私がやり返したように次戦う時に仕返しをすれば…」

「そうじゃな。絶対██す」


急に怖くなっちゃった。


「はは!少年!根性あるな!女を庇うなんて」

と背中をバンバン叩かれる。

「ちょっと!けが人なんですよ!」

マナ姉さんが怒る。

「僕、もう痛くないから大丈夫だよ」

「全く、サトキチも見習って欲しいものだ。俺はゴーン。よろしくな!」

「僕はカズヤです」

と握手する。


「着きました!王都です!」

「よし、みんな。このまま王城に向かう」

「王城?私達が入れるの?門前払いされない?」

「私とエクシアは入ったことがあるから今の事態を伝えるためにも中に入れてくれるだろう」

「分かった。向かうぞ。マーレ!そのまま王城に向かえ!」

「人使いの荒い人ね」


王城に着くと、

「お前ら何者だ!」

門番の人に止められる。

カールさんが外に出て

「緊急です。あなたがたも知っていることでしょう」

「カール様!?失礼しました。お通しします」

「感謝する。ここにいるのは精鋭だ。全員中に入れてもよいな?」

「「は」」

「みんな、中に入るよ〜」

ギルドマスターなんだよね…?

ここまで権力あるの?


僕は見慣れない王城にそわそわしていると

「カール殿、お待ちしておりましたぞ」

「クリス殿」

「アストレルアは制圧されたようですな。こちらで会議を行います。どうぞこちらへ」

参謀的な人なのだろうか。


「ほう…情報は掴んではおりましたが、Zランクだけじゃなく…花曇流、竜騎士、それにエルフ国の第三王女まで…そちらの坊やは?」

少し舐められたかのように聞かれる。

まぁ小柄な15歳だからね。


「主様を馬鹿にするなら…この場で斬るぞ?」

「み、ミコト!ストップ!」

「すまない、悪気はないから許しておくれ」


僕が庇ったからか舐めた態度をとる人は許さないみたい。


そうして案内された場所には大きな地図が置いてあった。

「まずこちらが知っている状況を伝えよう。今回の首謀犯はイースト家、ウエスト家、その他、下位の4つ子爵家、6つの男爵家による革新連合軍です」

「そんなにいるのか!?」

ゴーンが驚いている。


「はい。そして今、軍は隣の都市、サバントに侵攻中です。途中の村々も制圧しているかと」

「近い王都ではなく、馬車で1日かかる都市に…」

「周りを固めるのでしょう。現在中央軍1500名が向かっておりますが…敵勢は2000名かと」

「良くもここまで人数を集めましたね…」

「さらに3000近くはアストレルアの制圧、辺境伯達の警備に当たっているでしょう。」

「伯爵達の動向は?」

「現在掴めておりません。北西部あたりに向かっていると推測する者もいますが…」

「分かりました。我々もサバントに向かうべきと考えれば…」

「ちょっと待て」

止めたのはレッドだった。

「そう焦るでないカール。昔の悪い癖が出てるぞ」

「すまない…」

「あなたはもしや神竜ですか…?」

「そんなので呼ばれておったな。もう50年近くこの国にはいないから分からんな」

神竜…?


「とりあえず我らは一時休息を取る。明日の朝に出発する。よいな?」

「大丈夫です」

「それなら宿に行こう。我はもう眠い」

「私はもう少しクリス殿と打ち合わせをしておく」

僕はエクシア姉さんの手に引かれて宿に向かった。



《この前やろうとしてめんどくさくてやめたGoogleアナリティクスを再チャレンジしようと思ったのですが、なくなってるみたいでもう少し詳しくPV解析したいのですが…。何か方法がある人がいたら教えてくださいm(_ _)m無理だったら諦めます…》



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