第130話 怒髪天お嬢様!
ダンジョン崩壊テロ阻止を期待する声が異常なほど膨れ上がっていることに気づいた、その日の夕方。
カリンは加熱する人々を鎮めるべく、早速自分の考えや立場を説明するための雑談配信を行っていた。
「み、皆様ごきげんようですわ~。SNSのほうでも軽く触れたように、今日はいま色々と騒ぎになっているダンジョンテロについて、わたくしのスタンス? を説明するための配信になりますの」
〝キタアアアアアアアアアアア!〟
〝カリンお嬢様の配信ですわ!〟
〝待ってましたわ!〟
〝告知見たけどカリンお嬢様今回動いてくれないの!?〟
〝お願い助けてお嬢様!〟
〝カリンお嬢様なら深淵最奥までいけるのではなくて!?〟
〝待て待て落ち着けお前ら!〟
〝カリンお嬢様がいくら頭おかしいくらい強くても今回はさすがにヤバいんだって!〟
〝深淵最奥はさすがに無理あるし、しかもあの荒川ダンジョンだぞ!〟
〝下手したら東京壊滅したうえにお嬢様まで失うことになる下策はNG〟
〝お嬢様に頼るにしても渋谷のときみたいな迎撃戦が無難でしてよ!〟
〝ざっと見た感じ助けて派は新規がかなり多いな……気持ちはわからんでもないけどさすがに無責任でしてよ!〟
〝とりあえず黙って行政の動きを待ちますの!〟
〝で、でも深淵ボスもほぼ無傷で倒したカリンお嬢様なら……〟
〝東京を救ってくれお嬢様ー!〟
「あ、あわわ……」
配信開始と同時、一瞬で200万を超えた同接と爆速で流れていく大量のコメントにカリンは軽く身体を震わせる。
特にコメント欄はえらい騒ぎだ。
カリンに崩壊を止めてほしい派と慎重派で口論が勃発しており、カオスなことこのうえない。
以前カリンに自作自演疑惑が持ち上がったときも大概だったが、今回はある意味それ以上の混沌っぷりだった。やはりこれではお優雅な配信で楽しんでもらうどころではない。
挨拶もそこそこに、カリンは早速今回の騒ぎにおいて自分が軽率に動くべきではない理由を話しはじめる。
とはいえ、その内容は基本的にSNSでの呼びかけとほぼ同じ。
カリンよりも強い猛者が在籍しているだろう警察や自衛隊、そのほか普段表に姿を見せない実力者たちがしっかりしたノウハウをもとに国の主導で対策に動いているだろうから、下手に自分が出しゃばっては邪魔になる可能性が高いという内容だ。
「――というわけで、もちろんわたくしもできることがあれば全力で動きますし、皆様がわたくしのことをセツナ様のようなどんな事態も拳で粉砕するお優雅探索者として信頼してくださっていることは大変光栄なのですが……たとえばTVでよく見る専門家の方が実際の実力以上の業界トップに見えてしまうというのはよくあること。わたくし自身、僭越ながらこの年の探索者としてはなかなかいい線をいっていると自負しておりますが、実際はまだまだ未熟。皆様が普段「最強」と盛り上げてくださっているような実力にはいまだほど遠いと身の程は弁えておりますの。そういうわけで、この件に関してはちゃんとした実力者の方々にお任せすべきという考えなのですわ。なので行政の負担にならないよう、色々と凸したりするのも控えてほしいんですの。お優雅にいきましょうですわ」
〝お嬢様がかなり真面目に話してる……と思ったけどだいぶ頭おかしいよこれ!?〟
〝さすがに深淵ダンジョン最奥は無理だからこう言ってはぐらかしてる……じゃないのがこのお嬢様の怖いとこだぜ!〟
〝お、お嬢様は謙虚ですわね……〟
〝逆に身の程を弁えてないんだよなぁ〟
〝お嬢様それ本気で言ってますの!?〟
〝過去の言動からしてそこは本気でそう考えてるんだよなこの16歳児お嬢様……〟
〝い、いやあのお嬢様……? この際マジレスさせてもらうとそんなアニメみたいに強い方々なんて実際には……〟
〝この状況はお嬢様くらいしか解決できる人いなくない!?〟
〝お嬢様以上の実力者がごろごろいたら世界なんてとっくに終わってましてよ!?〟
だがもちろんそんなカリンの頭のおかしい世界観をもとにした妄言だけでは納得させられるものではなく、「いやそんな強い人いないだろ!」という声がコメント欄を流れていく。
が、そんな視聴者たちにカリンは一切の疑いのない真っ直ぐな瞳で、
「でもほら、実際にアフリカとアメリカでは被害軽微の経緯不明で深淵級ダンジョン崩壊を鎮圧できたと聞きますし。ああいう感じで、普段は姿を見せないお強い方々が秘密裏に動いてくれてるはずでしてよ!」
ダンジョンアライブでもそうだったが、真の強者ほど表には姿を見せずにこうした事態でこそ動くもの。その実例を感じさせる出来事を引き合いにカリンが本気の本気でそんなことを言えば、主に新規で構成された助けて派も認識が揺らぎ始める。
〝い、いやまあ確かに……?〟
〝でもあれって荒野での崩壊&モンスターが運良く近距離戦闘型だけだったから被害軽微で崩壊が収まるまで耐えられたんじゃないの?〟
〝詳細不明。だから深淵級崩壊に単騎で立ち向かえるバケモンが正体隠して暴れたのではって説はずっとある〟
〝いやいやさすがに……〟
〝そんなバケモノがごろごろいたらカリンお嬢様の深淵大暴れで漁船が引き返したりしないと思うんだが……〟
〝でも実際シャリー様とか出てきたわけだしな……〟
〝少なくともアフリカは確実にシャリー様が動いてるでしょアレ……〟
〝そんでもダンジョン後進国の日本でカリンお嬢様クラスたくさんは無理あるって!〟
〝う、うーん、でも1年以上おもっくそ配信で全世界に実力発信してたお嬢様が誰にも気づかれなかったんだし、正体隠してる規格外が複数潜んでてもおかしくないのはまあ確かに……〟
〝い、いやでもそんなアニメみたいな……〟
〝言うて人為的ダンジョン崩壊がもうアニメの世界だし……〟
〝そもそも〝カリンお嬢様〟とかいう特級怪異がいきなり生えてきた時点でわたくしたちの常識でものを語るのも無意味な気も……〟
〝……そうなるとマジでカリンお嬢様ほどではないにしろヤバい戦力が解決に動いてる可能性も微レ存……?〟
〝み、みなのものしっかりいたせー!〟
〝確かにちょっと揺らいでる自分がいるけどこれカリンお嬢様の妄言でしてよ!(いやまあそれで未成年を強引に投入しようとするアホな流れが消えるならそれでいいけど!)〟
〝ダメだ隠しダンジョンだの人為的深淵ダンジョン崩壊だのシャリー様だのカリンお嬢様だのここ最近の非常識ジェットストリームアタックで俺らの常識が侵食されてる!〟
〝最近色々ありすぎてカリンお嬢様のお優雅世界観を若干否定しづらいのやめろですわ!〟
〝古参はもちろんさっきまで必死に助けを求めてた層まで混乱しはじめてんのほんま草〟
〝まあ実際混乱するだけの出来事が立て続けだしなぁ〟
〝ま、まあこの調子でお嬢様を強引に投入するような流れが少しでもおさまればなんでもいいですわ……〟
〝いやでも100歩譲ってシャリー様みたいなのがほかにいるにしても深淵の最奥までいける可能性があるのはさすがにカリンお嬢様だけじゃない!? 少なくとも日本では!〟
〝そもそもカリンお嬢様でも初見の深淵一発踏破なんて無茶だろって話なんだよなぁ〟
実のところ、カリンの妄言以前に先の深淵級崩壊鎮圧にあたってなにかカリンに準ずるような規格外の戦力が動いたのではという噂は根強かった。
それもあってカリンの言葉With曇りなき眼はなんだか妙な説得力を持って視聴者たちの常識を揺さぶっていたのである。
もちろん多少揺さぶられただけであって、視聴者たちがカリンの妄言を頭から信じるようなことはない。存在しない可能性の方が遥かに高い実力者よりも、深淵第1層をほぼ無傷で暴れ回るバケモノと確定しているカリンに荒川ダンジョンを攻略してほしいという声は当然いまもあがってはいる。
ただここ最近非常識な出来事が(主にカリン周りで)頻発していたこともあり、それまでネットで噴き上がっていた助けを求める声はカリンの妄言に少なからず惑わされ、行政に突撃するようなヒステリックさは目に見えて低減しつつあった。本気でアニメと現実の区別がついていないカリンから放たれたある種の
(ふ、ふぅ。なんだか皆様随分とわたくしに信頼を寄せてくれてるみたいで、できればわたくしに動いてほしいという声はまだありますけど……それでも行政のアカウントに突撃したりは控えていただけそうな雰囲気になってきましたでしょうか……?)
最初に比べればだいぶ落ち着いてきた視聴者たちの様子にカリンは軽く息を吐く。
(とはいえそれも完全ではないですし、そもそもこの配信を見てない方もまだ大勢いるはず……。この調子でもうちょっと皆様に呼びかけつつ、切り抜き動画や文字おこしなんかを拡散していただけるよう頼むのがよさげですわね……!)
と、カリンは配信者らしく思考。
完全に収拾をつけるのは実際に崩壊が阻止されるまで無理でも、この調子でいけば行政に迷惑がかからない程度には冷静になってもらえそう、と呼びかけを続けようとした――そのときだった。
あまりにも唐突に、あるいは狙い澄ましたかのように。
どうにか無難な方向に落ち着く可能性のあったそれまでの流れを吹き飛ばす、特大の爆弾が投下されたのは。
¥50000 @化猫股
お、お嬢様! 大変ですの! なんかダンジョンテロリストどもがさっきこんな動画あげてましたわ! → 動画URL
「……ん? え、な、なんですのこのスパチャ……?」
突如流れてきたその赤スパに、カリンはぎょっとしつつ怪訝な声を漏らしていた。
脈絡もなく5万もの大金が突っ込まれていたうえに、その内容もなにやら例のテロリストが新しく動画をアップしたとかいうものだったのだ。
スパチャに気づいた視聴者たちもなにやら様子がおかしく、
〝ん? なんだ?〟
〝いきなり5万も突っ込んで動画リンク張るとか宣伝かなんかか?〟
〝あ〟
〝これあかんやつ!〟
〝おい誰だよわざわざスパチャまでして!〟
〝お嬢様これ見なくていいやつですわ!〟
〝カリンお嬢様は見ないほうがいい! てゆーか見ちゃダメ!〟
カリンより先にリンク先の動画を見たのか、あるいはこのスパチャが投げられる前によそで見たことがあるものだったのか。何人かの視聴者が慌てたように「見ないほうがいい!」と声をあげる。
とはいえ……。
さすがに5万もの大金を投げられてはスルーできないし、もしなにかセンシティブな内容ならチャンネル主として書き込みを削除する必要もある。ゆえに、
「なんなんでしょう一体……?」
カリンは首を傾げながらリンク先をクリックした。
そして、
「……は?」
再生された動画を見たカリンは目を見開いて思わず声をこぼしていた。
それは正真正銘、例のテロリストのアカウントにアップされた動画。
だがこれまで投稿された黒背景に字幕と合成音声だけの崩壊予告動画と違い、そこに映っていたのは撮影場所の特定を避けるような窓ひとつない無機質な部屋。そしてなにより異質なのは、机の上に並べられた複数のアニメキャラクターのフィギュアだった。
続けて響くのはダンジョン崩壊を予告するときと同じ、女性のものに聞こえる合成音声。
『あー、なんかネットを見てると誰それが助けてくれるとかダンジョン崩壊を阻止してくれるはずとか色々と騒いでるみたいだけど……バカバカしい限りですね。そんなフィクションのヒーローみたいな都合のいい存在が現実にいるわけないでしょう。仮にいたとして……私たちを相手になにができるというのか』
そして画面の外から伸びてきたのは、長い柄のついたハンマーで。
ドゴン!
並べられたフィギュアを――ダンジョンもののアニメや漫画に出てくる人気キャラクターたちを、画面の外にいるのだろうテロリストが嘲笑とともに粉砕しはじめた。
『特に日本。お前らだ。なにがお優雅なお嬢様。なにがフィクションのような探索者。くだらないアニメの影響を受けただけの小娘に、私たちの計画がどうこうできるわけがないでしょう!』
ドゴン!
『本当にアニメのキャラが飛び出してきたわけでもあるまいし、そんな夢物語に縋ってないで、大人しく私たちの要求に従えばいいんです!』
ドゴン! ドゴン!
そうして次々とアニメキャラたちが粉砕されていくなか、最後に大きく映し出されたのは――ダンジョンアライブ屈指の人気キャラ、鬼龍院セツナの4分の1スケールフィギュアで。
『ま、たとえ実際にアニメからこの手のキャラクターが飛び出してきたとして……こんなダンジョンを舐めたような服装のふざけた女、崩壊を食い止めるどころかあっさりと深淵モンスターに負けて終わりでしょうがねぇ。こんな風に!』
ドゴン! ドゴン! ドゴゴン!
破砕。粉砕。粉みじん。
そうして暴力的なまでの打突音がやめば、あとに残ったのは原型を留めないほど木っ端微塵にされたセツナのフィギュア〝だったもの〟で。
『それでは、精々ちゃんと現実を見据えて、私たちに従う準備を進めておいてくださいねぇ。日本の皆さん』
バラバラになったフィギュアを背景に合成音声が響き……その短い動画は終了した。
「……………………………………………………………………………………」
〝うわ……〟
〝なんだこの動画……悪趣味すぎんだろ……〟
〝おいおいおいおい〟
〝え、カリンお嬢様この動画見てるの!?〟
〝お嬢様大丈夫!?〟
〝お、お嬢様?〟
〝さ、さっきから一言も喋ってませんけど大丈夫ですの!?〟
カリンと同時にリンク先に飛んで動画をチェックしていたらしい視聴者たちが次々と心配の声をあげる。それほどまでにヤバい動画だったし、さっきからカリンが放送事故レベルで身じろぎひとつしないのだ。
すると次の瞬間――カリンが微かに唇だけを動かして、
「………………………………………死にてぇのかこのクソアマ」
〝お嬢様ー!?〟
〝ひ、ひぇ……!?〟
〝ちょっ、お嬢様!? お言葉が北斗の拳の治安くらい乱れてましてよ!?〟
〝完全に口調が乱世なんだが!?〟
〝久々のチンピラお嬢様ですわー!?〟
〝チンピラ通り越してヤーさん通り越して組長だよこれ!〟
〝お嬢様顔ヤバいってぇ!〟
〝お嬢様!? カ、カメラ回ってましてよ!〟
〝や、やめとけお前ら! ちょっといまのお嬢様ヤバい! 下手なこと言ったら画面越しでも〝お優雅〟されかねんぞ!?〟
〝お嬢様、キレた!!〟
〝独歩の100倍くらいキレてるよ!〟
〝いやそりゃキレるわ!〟
〝おいこれヤバくないか!? なにあんな動画あげてんだよテロリストども!?〟
〝動画見た。テロリストお前やっていいことと悪いことの区別もつかないの!?〟
〝つかないからテロリストなんだよなぁ〟
〝のせるな赤犬!!! 謝れ!!!〟
〝俺のサイドエフェクトが絶叫したあと完全に沈黙したんだが……〟
〝サイエフェ兄貴ー!?〟
〝画面越しに魔力探知できるらしいサイエフェ兄貴のサイエフェが荼毘に付したー!?〟
〝ちょっ、お、お嬢様!? 気持ちはわかりますけど落ち着いてくださいまし!?〟
〝なんかわたくしすごく嫌な予感がしますの!〟
〝お嬢様ちょっといったん配信切って深呼吸しましょうですわ!〟
先ほどまで視聴者に冷静になるよう呼びかけていたお優雅なお嬢様の面影などどこにもない。完全に瞳孔が開き地獄の底から響くような低い声を漏らしたカリンに対し、一度冷静になるよう促す大量のコメントが爆発する。助けて派からすら落ち着くよう声があがるほどである。
が――カリンの怒りは収まらなかった。
セツナ様への仕打ちや侮辱は当然として……しかし怒りの理由はそれだけではない。
山田カリンは知っている。
セツナ様だけではない。自分がダンジョンアライブに救われたように、様々な創作物が人々の心を照らしてきたことを。破壊されたキャラクター1人1人に自分と同じようなファンがたくさんいて、いまの動画を見て胸を痛める人たちがいることを。好きなキャラクターを侮辱されて耐えられるはずがないことを知っている。
ゆえに――ブチィ!
カリンのなかで盛大になにかがブチ切れた。
「上等だオラアアアアアアアアアアアアアアアア! 邪魔になってはいけないし必要ないだろうと思って自重してましたけど……初見深淵を1発で踏破するくらい慣れたもん! ほかの強者の方々が
〝ちょっとお嬢様あああああああああああああああああああ!?〟
〝その発言がもう既にお優雅じゃないんですが!?〟
〝てかなんか発言が一言一句全部ヤバいんだがあかんやろこれぇ!?〟
〝初見深淵1発踏破に慣れてるとかこれ本気で言ってる!?〟
〝さすがに嘘でしょ!?〟
〝カリンお嬢様に嘘は……〟
〝そういやこのお嬢様自分より強い人が解決するだろうから邪魔できないとは言ってても自分に初見深淵踏破できないとは一言も言ってなかったな!?〟
〝言われてみれば攻略できないって断言するのが一番騒ぎを収めやすいはずなのにそんなことまったく言ってねえわこのお嬢様!?〟
〝新手の叙述トリックか????〟
¥50000 @光姫
お、お嬢様ちょっと落ち着いてください!
さすがにそんなこと断言してしまうといよいよ歯止めが――あ、でもその眼光ちょっと痺れる……
〝ちょっと痺れてんじゃねえ!!〟
〝光姫様!? 止めるならちゃんと止めてくださいまし!〟
〝(本当にちょっとで済んでますか……?)〟
〝いやでも気持ちはわかるぞ光姫様……〟
〝つーかこれはもういまさら止めても無駄では!?〟
「……はっ!」
と、コメント欄がかつてないほどに爆発するなか――光姫たちの声が届いたのか、それとも一度叫んで冷静さを取り戻したのか。カリンはそこでようやく我に返って今日の配信の趣旨を思い出す。
相手がどれだけクソだろうが、ここでカリンが事件解決に介入しようとするのは完全なる私情に私怨。国の対応に横やりを入れて混乱を招くわけにはいかないのだ。ゆえに、
「す、すみませんあまりのゴミ動画にちょっとヒートアップしすぎてしまいましたわ……! た、確かにテロリストどもの計画をこの手でぐちゃぐちゃにしてやりたいのは確かですが、あくまでお国から正式に要請があればですの! いやさすがにないとは思いますが……と、とにかく皆様、引き続き行政への突撃は控えていただけると助かりますの! いや本当に、依頼さえあればこの手でテロリストどもの計画をぐちゃぐちゃに粉砕してやりたいのは山々ですが!」
とカリンは慌てて前言を撤回(?)するのだが……荒川ダンジョンに突撃したい気持ちが剥き出しなうえ、既に配信に乗ってしまった諸々の発言はもう取り消せない 。
カリンの要請どおり行政に突撃をかけるような動きこそ下火になったものの、カリンの意思と深淵踏破に慣れている旨をここまではっきり世界中に発信されてしまえば政府もネットの声とは関係なく動かざるをえず……諸々の覚悟を完了。
後日。
――――――――――――――――――――――――――――――――
方向性は間違ってないけど加減を知らない猫屋敷様。これは組織内政治とか苦手なやつですわね……。
というわけで、次回は攻略を配信する理由や依頼を決意せざるをえなかった政府サイドの諸々の事情(というか真冬様たち視点)を挟みつつ、近況ノートでもちらっと告知していた「山田カリン怒りの深淵編」に入っていきますわ!
新章本格突入の宣伝も兼ねて、面白いと思っていただけたら☆やフォローなどで応援していただけると嬉しいですの! ☆やフォローが増えるとランキングが浮上し、より多くの方にお嬢様の大暴れが届きますので……!
※また色々と環境を整えまくったことで現在は無事に体調が戻っておりまして、どうにか以前のように執筆できるようになっておりますわ……! 書き溜めが尽きる前に調子が戻ってよかったですの。
皆様本当にご心配おかけしました&労いやアドバイスありがとうございました!
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