この慈愛に満ちた世界で〜私は立派な騎士になる!〜

@yamamoto2989

第1話 地方騎士

「う〜ん」

1人の少女が窓からの朝日に照らされ目を覚ます

ベッドから降り、鏡の前で体を伸ばす少女には特徴的な耳と尻尾があり獣人である事を表している、

「よーし、今日も1日頑張るぞー」

鏡を見ながら気合いを入れ、寝巻き姿から青を基調とした服に身を包み腰には剣を一本、朝食にパンを一つ食べ、元気よく扉を開け外へ

「おはようございまーす」

朝日が顔を出し1日の始まりを告げると共に活気のある声が聞こえ、そちらを向くと、この村に常駐している、獣人の騎士エリスの姿があった。

「おはよう、エリスちゃん」

エリスの挨拶に村人たちも笑顔で返し、

「こんな、朝早くから起きて偉いねーほらこれ昨日畑で採れたジャゴモ、新ジャゴだから美味しいよ」

農家のジェイお爺さんから貰ったジャゴモを、どう料理しようかと考えサイドポーチにしまう。

「ありがとうございます!ジェイお爺さん」

エリスにとって村人たちは他所から地方騎士として来た自分に、壁を作らず気さくに話してくれる、とても優しくて大切な人たちだ、だが一つだけエリスは言いたい事があった。

「あの、いつも親切にしてくださりありがとうございます。ただ、その〜子供扱いはやめて頂きたいです!私はこれでも騎士なので」

エリスは村人たちが自分を騎士としてではなく子供として見ている所があり、嫌では無いが騎士として

来たからには、騎士として見てほしいと思っていた

「あら〜エリスちゃんは偉いね〜ほらこれニンジェンとレッダバードのお肉」

「ありがとうございます!、コートーおばあさん」


「ちゃんと、朝ご飯食べてる?朝ご飯は大事だからねーしっかり食べなさいよ、あぁもちろん昼と夜もね」

「ぁはい、しっかり食べます!」

しかし、これは仕方がないのだ、なぜならエリスは現在15歳まだ子供なのだ、そもそも騎士になるには

七星騎士養成学園に入学する必要があり15歳で地方騎士となり、各地方に飛ばされそこからキャリアアップしていく仕組みになっているのだ。

「それでは、私は村の周りの巡回に行ってきます

お野菜とお肉ありがとうございました。」

村人たちにお辞儀をし歩き出した、一旦自宅に荷物置いてからにしようとエリスは思った。

「よし」

村の入り口から外へ巡回を開始する、エリスが常駐しているマゴモ村はウピス王国の西側に位置する村で、近くにはサザール霊峰やサザール大自然公園があり自然に囲まれた村だ、つまりモンスターの出現率も高いかもと思うかもしれないが、ぜんっぜん全くといってもいい程モンスターに合わないのだ。

「巡回終わり、何もなかった」

そう呟き村へ戻ると村人たちは薪を各家の前に積んでいた、積まれた薪は明日の感謝の祭で使うとのことだ、まだ自分の家の前に薪積んでないなーと思い薪を積みに自宅へ戻る

「難しい〜」

薪積みに時間がかかり終わったのは夕方だった

「巡回行かなきゃ」

夜の巡回も、特に変わったことは無かった、自宅に戻り貰ったジャゴモ、ニンジェン、レッダバードを使いシチェーを作り食べた。


お風呂入って歯磨きして、ベッドに入った。

そこでエリスは明日の感謝の祭について考えていた


(この村は他の村に比べて圧倒的にモンスターの襲撃が少ない、村の人たちは、これは霊峰に住むとされているフルマ様のおかげだから、感謝の思いを込めてお祭りをするって、そして最後に薪に火をつけてフルマ様にみんなの無事を知らせるって、初めて参加するからドキドキするなー)

エルサは眠りについた









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