第73話

 俺はできる限り急いで屋敷へ向かった。

 ただ、未だに成長痛?で全身が酷く痛んでいる状態なので、我慢できる範囲で急いだつもりだ。


 全身もそうだが、股間も痛い・・・・何だろうこの痛み?むずいんだが。

 だがそんな事にかまっている時間は無い。

 まあそんなに離れてはいないんだけれども。


 で、ものの数分で到着し、

「ヘリット様お帰りなさいませ。」

 執事モード?のステファニーさんが出迎えてくれた。

 特に異変はなさそうな対応だ。

「エレンから何か連絡は来ていない?」

 あれからエレンは戻っていない。

「エッフェン様でしたら先程お戻りになり、身を清めておられますよ。」

「何か変わった事は無かったか?」

「変わった事、ですか?うーん、私にはヘリット様の方が変わったように見えますね・・・・あの、一度お身体診ましょうか?何だかその、股間が気になる様子。私こう見えてそう言った知識がありますから、何か違和感があれば調べますよ。」

「よくわかったな。まあそれは後回しだ・・・・エレンに会いたい。」

「では、オリビアを呼びましょう・・・・それと後ろのお方はお知り合いでしょうか?」

 あ!しまった。すっかり忘れていた。

 ステファニーさんとピンク・ポーク氏は面識がなかった。

「こちらはピンク・ポーク氏。例の事件、ボプさん達に関して貴重な情報提供者なんだ。で、今回エレンに関わりがあるから、まず会って話を・・・・」

 ここでオリビアさん登場。

 まだ呼びに行っていないよ?

「お帰りなさいませヘリット様、ようこそエージェントさと・・・・ピンク・ポーク様。」

 エージェント?もしかしてオリビアさん面識がある?

「・・・・ピンク・ポークだ。エレン女史と面会をしたい。急ぎの案件となるので、可及的速やかにセッティングを。」

「では・・・・私はピンク・ポーク様を客間へ。ステファニー様はヘリット様とエッフェン様の所へ向かって下さい。」

 オリビアさんが指示を出している。

「え、ええ・・・・わかったわ、そちらは任せるわね。じゃあヘリット様、こちらへ。」

 俺はステファニーさんについていく。まあ屋敷の事はある程度分かってきてはいるんだが、エレンが入浴中だと、誰かに頼む必要があるしな。

 それにあれじゃあどっちが執事だ?


「ピンク・ポーク様はこちらへどうぞ。」


 よくわからんが、オリビアさんとピンク・ポークさんに一瞬何かあったぞ?

 俺には関係なさそうだが・・・・まあ、放っておいても問題ないか。


 俺はエレンの事が気になり過ぎて、オリビアさんとピンク・ポーク氏の事を一時意識の外へ押しやった。


 直ぐに風呂場へ到着。


「中を確認してきますから、少し待っていて下さいね・・・・ヘリット様、先におまたを確認いたしましょうか?だいぶお辛そうですし、放っておくと何か問題があれば大変ですし・・・・」

「いや、先にエレンだ。」

「分かりました・・・・」

 体の節々が痛いし、股間の違和感も凄い。



 ●  作者からのお知らせ  ●

 ここまで読んで下さりありがとうございます。

 ストックが切れ、追いつきました。

 今後は1日1話の更新となります。


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