第46話
引き続きSide エレン
私は有名な解呪士でさえ匙を投げた呪いから解放された。
この身は彼に捧げよう・・・・それにどうやら私は純粋に彼を好きに・・・・いや、惚れたというべきか、彼を伴侶にしたいと思えてしまえるようになった。
救いなのは元々私の姿はとても整っていた・・・・はずだ。
8歳の時に呪われたので、今の私がどうなっているかは分からないが・・・・後に鏡で自身の姿を見て確信した。
私の容姿は相当恵まれている、と。
だが彼は、ヘイマンス殿はそんな私を大切に、とても紳士的に扱ってくれている。
こんな彼を極秘任務に巻き込むのは気が引けるが、ヘイマンス殿の実力であれば解決出来るであろう。
ただ、完全に精霊頼みなので彼自身は非力で、僅かな時間で改善するのは無理と悟った私はできうる限り装備を整える事を進め、実際にそうしてもらった。
それとヘイマンス殿には修道院と不思議な繋がりがあるようだ。
世の男性であれば一度は修道院の女性と付き合いたいと思うものだ、何せ容姿の整った女性ばかり在籍しているからだが、未だかつて修道院の女性を娶る事が出来た話は聞いた事が無い。
だが彼は最初のひとりになりそうな・・・・できれば彼女達の誰かではなく私が・・・・と思うが、こればかりはヘイマンス殿次第だ。
私とヘイマンス殿が件のパーティーとダンジョンアタックを行う前日、彼は屋敷を手にし、修道院から3名の女性がやってきた。
あり得ない話なのだが、彼ならば可能だと思っていた・・・・何故か冒険者ギルドの女性も屋敷で働くそうだ。
長くなってしまった。
ダンジョンでの話に移ろうと思う。
ヘイマンス殿を巻き込んでしまったが、その前に2人でダンジョンアタック。
可能であれば50層は到達しておきたい、むしろそうしないと依頼が怪しい。
20層まではあっという間に攻略できる。
30層までであれば1日で走破できるだろう。
結果は当初の見込み通り、2日で50層に到達。
ヘイマンス殿は精霊達に護られているので、50層まで一切怪我がなかった。
精霊達の働きぶりを見ていれば、100層までは問題なく攻略できると確信した。
ただ、うっかりヘイマンス殿のレベルアップをし損なってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
これがどう影響するか・・・・
いよいよ件のパーティーと合流するが、リーダーのボプ殿は想定していた性格と違い、油断すると好青年と思えてしまう程の出来た人物に思えてしまった。
複数の冒険者が死亡、若しくは行方不明になり、その原因を知っている、恐らくは首謀者なのだが、それを考慮しているにもかかわらずボプ殿はできた人物に思えて不思議だ。
ヘイマンス殿も同様に感じたようだが、根本は極悪人のはず。
一体何がそう感じさせているのかこの時は分からなかった。
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