第11話
「所でエレン、さっきから何度も同じような事を言っているんだが、踏み込んで聞いてもいいか?」
何故エレン程の美少女が俺と接吻やら肌と肌をくっつけたがるんだ?
若い女性が軽はずみでしちゃいけないんだぞ?そう思って聞いたのだが、
「父上や兄上から何度も釘を刺されたのだが、何か間違ったか?」
何を刺されたんでしょうね。
「一体何を言われたんだよ!」
「もし私の呪いを解除できる殿方が現れたら、その身を差し出し繋ぎ止めろ、と。」
・・・・何処の殿様だよ!
「それ、相手が女性だったら?」
「兄上を紹介する。」
腐っている!親は子供を何だと思っていやがるんだ!
「紹介って・・・・そこにエレンの意思はないの?」
「当然考慮されるぞ。私はヘイマンス殿だったから受け入れたが、それがどうしたのだ婿殿。」
いつの間にか婿殿となっている。
「俺まだ付き合っていないし?」
「では今日から婚約者。」
「それ以前だ!恋人すら早い!」
「で、ではどうしろと?」
・・・・こういう時はどうすれば?
『もらえるモノは貰っときなよ!据え膳食わぬは男の恥って言うでしょ?』
言わないよ!というか何故シルフさんはエレンの暴走を・・・・こういう精霊だったわそう言えば。
「先ずはパーティーメンバーとして親睦を深めだなあ・・・・『何甘い事言ってんのよ!美少女が身を差し出しているのよ!こんなチャンス二度とない!』・・・・何言ってんだよシルフさん。そんな事を言っているなら魔力を断つよ?」
『ぎゃあ!それなしで!さっき消えかかってマジ焦ったんだからね!』
もうこのやりとり止めていい?そしてエレンは間違いなく御貴族様のご令嬢だ。まさか王族とか・・・・はないよな、そんな話聞いた事ないし。
「せめて恋人としての付き合いが欲しいのだが、それも無理だろうか?」
彼女の何が一体この様な暴走をさせているのだろう。だがまあ、このまま放置して別の男性に飛び火するのも何だし、一応恋人なら・・・・
「じゃあまずは恋人未満お友達以上から。これ以上は譲れないし、俺はまだエレンの何たるかを知らないし。」
「そういう事であれば了解した。後に私が宿泊している場所のベットで語り合おうぞ。」
なんでそうなる?まさかエレンって歴戦の勇者だったり?
「なあ、何でベットなんだよ。それに俺は泊まっている場所の金を一年分既に払っているから宿泊は別の場所だ。」
「父が言うのは、女が殿方を繋ぎ止めるのはベッドで肌と肌を合わせ、お互いのか「それ以上言わなくていい!」はんし・・・・そうか?」
エレンの親は一体どういう教育を施したんだ?
「もっと自分を大事にしてよ。」
「折角解呪してもらえたのだ、当然ヘイマンス殿に初めてを捧げるのが私の希望故、問題ないはずだ。」
問題大有り、そしてエレンは本人の申請?によれば歴戦の勇者ではなかった。
こんな不毛な会話をしている間にも精霊達が大量の魔物を仕留めてくれ、ギルド職員に後から叱られるのだが、それはギルドに戻ってからの話。
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