第3話 その勇者、神様に会う
本日の2話目です。
まだ第2話をお読みでなかったら、
そちらからお読みください。
それでは、以下本編
―――――――――――――――――
貴人の童子が唇に薄く微笑みをたたえながら、手に持つ扇でスっと
「お兄ちゃん。助けろって事なのです?」
「ああ、どうやらそうらしい。スズネは
スズネは残念そうに首を横に振りながら言った。
「お兄ちゃん、ごめんなさいなのです。回復系の魔法は得意ではないのです。」
いや、涙目になる必要ないから。
「そうか。俺も
でも、どうしたもんかな・・・。エリクサーなんか、持ってないよね?」
「ううっ・・・。お役に立てないダメダメな妹でごめんなさい、なのです。お兄ちゃん。
スズネは生まれたばかりなので、
生まれたばかりとは何ぞやと突っ込もうとしたら、
知らず知らず俺も右手を左手の袖の辺りに持ってきた時、懐かしい感覚が
「
魔王と邪神との長き決戦で、
「あれ!でもエリクサーなんかとっくに使い切ったはずなのに、在庫が2つも残っている。」
エリクサーの存在に驚いて殿上の童子を見ると、嬉しそうに笑みを浮かべながらホレハヨとばかりに扇で俺を
急ぎ黒丸を帰還させて
「スズネ。この1本をあの倒れている大男に使ってくれ。出来るね?」
「ガッテンなのです。お任せなのです。」
ススネが石畳に倒れ伏した大男に元気に駆け寄って行く。あらら、エリクサーを振りかけるまえに、足でひっくり返してるよ・・・せっかくだから、優しくしてあげて。
俺は
すると彼の
でもね、残念ながら着てたスーツはボロボロでほぼ裸なんだよなぁ。生き返えれたんだから、裸族でも気にしないよね?
「・・・ううっ、ばあちゃん・・・お腹すいたけん・・・」
「何だそりゃ、どんな夢みてんだよ?」
トウジが、息を吹き返すと・・・
「トウジィー!無事だったか!良かった!本当に良かったぁ――!!」
こちらもスーツがボロボロな大男が、トウジに飛び付いて、オイオイ大声で泣きながらトウジの肩をブンブン揺さぶっている。
「カ、カイさん、や、やめて〜」
大男のパワーで肩を揺さぶったので、デスメタルのヘドバン以上に激しくトウジの髪が前後に踊ってる・・・
オイオイ、踊る長髪は見てて面白いが、
二人が互いの無事を喜び合っていると・・・
シャンシャ―――ン♪
透明な鈴の音と共に、巫女姿の幼女二人が、
この世界、転移できる人多すぎね?転移から出現する際の魔力の予震も全然感知出来ないし、みんな才能有りすぎ・・・
♪シャシャンシャ―ン♪
二人の巫女が
♫ピ――ヒャララ―ピ―♫
巫女の神楽に合わせて殿上の貴人が横笛を吹き始めた。
何か天と地の
カイとトウジの2人も
思えば異世界転生してからは、モンスターや魔族との戦いと、人間同士の
唯一魔王に挑んだ四人の仲間だけは、ありのままの俺を、勇者としてでは無くただのユキトとして受け入れてくれた。
そんな仲間が、一人一人と倒れて行った時、人としての俺の心は死んでしまったのだろうなぁ・・・・・・
でもこの不思議な笛の音と
「お兄ちゃん。泣いているの・・・です?」
「ち、違わい。目から汁がね・・・」
急いでコートの袖てゴシゴシを涙をぬぐった。
いつの間にか、
俺たちは拝殿の貴人に向けて、ゆっくりと深く
すると、
「あっ、あれあれっ!お兄ちゃん!御神木に若芽が
雷に撃たれ、化け物に
でも
「例えその命に終わりが来たとしても、その命は次の命に受け継がれて行くんだね。ああ、この世の生命に終わりはないんだな・・・なあ、エルドレイン。」
「お兄ちゃん・・・・・・」
スズネが強く抱き着いてきた。
言葉では何も語らなかったが、スズネにとってもこの事はとてと大切な出来事であったんだろう。
いつか、二人でこの事を語り合えたらなと思い、俺もそっとスズネを抱き返した。
そんな俺達を殿上の貴人は、優しく見つめてくれた。
ヴウギャャ――ウワア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
バチバチバチバチ
突然、男の狂乱する声が
同時に、
*************
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