浅野 光輝視点

「みうちゃん!ぼくたちけっこんするやくそくしてるんだって!」


「けっこん?なあにそれ?」


「けっこんするとねふーふになれてずっといっしょにいれるんだって!」


「え!こうきくんとずっといっしょにいれるの!」


「みう…こうきくんとけっこんする!」


「ぼくもみうちゃんとけっこんしたい!」


「やったー!おとなになったらふーふ?になっていっぱいあそぼーね!」


「うん!!」


ーーーーー

ーーー


懐かしい夢を見た…美羽 ちゃん か…またそう言えたらいいな…


僕は家柄 財力 学力 容姿 許嫁 誰もが憧れる物を持っていたその中でも個人的に一番誇れるのは許嫁の存在だ


彼女は春日部 美羽という子で親同士が知り合いでお互い名家だという事で許嫁にという話になった


本来であれば親同士が勝手に決めた事だから嫌…ってなる人が多いかもしれないが僕は違う……


初めて出会った時….彼女の容姿に見惚れてしまっていた…

常にニコニコしていて小さなツインテールにパッチリとした目…幼いながらにある程度顔が出来上がっていた…親から将来とんでもないくらいの美人になると言われたがそんな事はわかっていた…僕は彼女に完全に一目惚れしていたからだ


美羽さんは小学 中学に上がるにつれてどんどん美人になっていった…そして僕もそんな子と許嫁という事が誇らしくなった…


高校を卒業し大学も卒業したらすぐ結婚する予定だ…本当はいますぐにでも結婚したいが……我慢我慢


さて…今日も愛しの美羽さんに会いに行こう…


「美羽さん!おはよう!」


「おはようございます」


「美羽さん 2位だったね 今回も僕の勝ちだね」


「おめでとうございます」


「予備校終わりに少し話そう…将来の事で…」


僕は美羽さんと成績で勝負している…戦績は五分五分、かなりいい勝負をしている…


相変わらず美羽さん綺麗だ…長く艶のある黒髪美しい顔立ち…泣きぼくろが少しセクシーさを醸し出している…身長は女子にしては少し高く165cm胸は…たまたま着替え中の美羽さんを見た事がある…胸はかなり大きく胸元にほくろがありかなり興奮した…


あの顔…あの胸…そしてあの身体…全部僕の物!外見はもちろん最高だけど中身を完璧!誰にでも優しく勉強もできまさに学校のアイドルだ、そして僕も美羽さんの横に居てもおかしくないスペックを持っている…


僕達は学校中の憧れの存在だった…二人で歩いているととんでもなく騒がしくなる…写真や動画も撮られるから学校ではあまり二人でいない様にしよう、と決めた…少し寂しいけど仕方ない


本当に今は幸せだ…これ以上は何もいらない…だからずっと美羽さんと一緒に居たい


ーーー


…最近美羽さんが前より綺麗になった


眼鏡を辞めコンタクトにしたらしい…眼鏡かけてた方が清楚って感じがして好きだったな…それに髪も肌もさらに綺麗になった気がする…


僕は美羽さんを勉強会に誘った…いつもなら何もリアクションせずに はい とだけ言ってついて来てくれだが今回はちょっと嫌そうな表情をした…けどすぐに来てくれる事になった…嬉しい


しばらく僕の部屋で勉強していたが美羽さんがずっとどこかを見ていた…


「美羽さん!聞いてる?」


と僕は少し大きい声で言った


「あ…ごめんなさい…少しぼーっとしてました」


「そうなんだ じゃあもう一回言うけど………」


それから勉強会は続いた…


「よし!これで終わり!お疲れ様!」


「はい…今日はありがとうございました」


美羽さん勉強中終始元気がなかった……こういう時は褒めてあげればいいってクラスの女子が言っていたから実践してみる事にした


「美羽さん…最近綺麗になったよね」


僕は本心からそう言った


「………」


無言だった…照れてるのかな?


「前も綺麗だったけど今はもっと綺麗だよ」


「ありがとうございます」


あ!ちょっと微笑んだ!


よし…このノリでずっと言いたかった事を言うぞ!


「美羽さん……高校を卒業したら…今の関係から一歩進めてみないか?」


う…恥ずかしい…美羽さんも同じ事思っててほしいな…


「……そうですね、私もそう思っておりました…」


ーーー


僕は美羽さんが帰った後枕に顔をうずくめて叫んだ


美羽さんもずっと僕と同じ気持ちだったんだ!許嫁とはいえお互いが愛し合ってなきゃ駄目だしね


「う…ふっふっ…」


やばい嬉しすぎる…もう身体の全神経を使って暴走しそうな頭を抑えてる感じだ……美羽さん美羽さん美羽さん……美羽ちゃん!


もう少しで三年生……どんな楽しい事があるかな?どんな幸せな事があるかな?


楽しみだなあ

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