Karte02 『追放症候群』

第2話 『追放症候群』1



「先生、今日はなぜ冒険者のアジトに来たんでしょうか?」

「ここに患者がいるからに決まってるじゃないか」

 そう言いながら、先生は持参したカルテを手に取り、過去の症例を確認し始めた。やっぱり今日も本気らしい。

 私は今回は場所よりもシチュエーションに疑問を感じていた。いえ、場所もオカシイんですが。


 私たちは現在、超有名な冒険者パーティ「紅の牛」のアジトにお邪魔している。無許可で勝手に入り込んでいるので本当にお邪魔している。

 私は、実は冒険者という職業について正直よく知らない。そもそも冒険者って何をするのだろう? 冒険するだけでそれがお金になるの? 無職との違いはなんなのかしら。


「冒険者は、金や名声を求めて、世界中を冒険する者たちだ。時には危険なクエストに挑戦し、時には財宝を手に入れるために怪物と戦うこともある」

 クエストって何? 怪物って何? 先生に質問をするといつもますます疑問が膨らんできて、頭がこんがらがってしまう。

「それは無職とはどう違うので……」

 と言いかけたところで先生に口をふさがれた。


 先生から渡された資料によれば『紅の牛』は『英雄ロック』さんを筆頭に、王国一と噂の『女魔道士アリシャ』さん、ドラゴンの炎に耐えた『女聖騎士セリヌン』さん、そして王家の血を引く『聖女シャルロット』さんという、まさにパーティとして最強クラスのメンバーたちが揃っている。と書いてある。肩書きはいいとしてドラゴンの炎に耐えたって、そもそもドラゴンって実在するのかしら。

 王国中でもトップクラスの実力者たちが集結する「紅の牛」には、多くの人々が憧れを抱いているらしかった。私はどれも初めて聞いたのだけれど。当たり前のことだけど、私の知らない世界では私の知らない人が私の知らないことをやっているんだなと思った。


 そして、その四人の前に一人の男性が立っている。というか立たされている。

 彼は他のメンバーに呼び出されたらしく、部屋全体がなにやら重苦しい雰囲気に包まれている。裁判長四人と被告人一人でこれから裁判でも始まるかのようだ。

 資料によると、レビンさんという名前で職業は盗賊らしい。

 え、盗賊? 盗賊って職業なの? 今すぐ捕まえて警察に突き出したほうがいいんじゃない?

 先生はそんな私を見て無言で首を横に振る。空気の読めない私ではないので大人しく頷いておいた。

 とりあえず疑問はおいておいたとして、他のメンバーと比べると彼のプロフィールは見劣りするというのが正直なところ。


 先生はここに患者がいると言った。

 前回の森の中とは違って今回は最初から人がいるので、この中のどなたかが患者というのはわかるし、前回のように魔獣に襲われるってこともなさそうなのでそれは安心なのだけど、それよりこの押しつぶされそうなほど緊迫して張り詰めた部屋の空気のほうが気になって私はまたもや固くなっていた。


 長い無言。なぜか重い空気。そして自分がなぜここにいるのかという疑問。


 緊張に耐えられなくなった私はついに我慢できずに先生に耳打ちする。

「先生、今回の患者さんってどなたなんですか?」

 そしたら先生が私の口に人差し指を突きつけて

「しッ! 今大事なところだ。典型的な症例を診られそうだ。君も経過をよく観察しておくといい」

 と至極真剣な表情で言った。ちなみに、先生の指は細くて冷たかった。


 そんな中、おもむろにロックさんが口を開いた。

「レビン、お前は――――追放クビだ」


 ――パチパチパチパチパチパチパチパチ


 せ、先生!?

 いきなり乾いた音が部屋に響く。先生が突然拍手を始めたのだ。

 全員の視線が一斉にこちらに突き刺さる。


「うん、いいね! これはいい症例だ! 良いものを見させてもらったよ!」

「ちょっと先生!? いきなりどうしたんですか!? なにがよかったなんですか!?」

 先生がおかしくなっちゃったのかと本気で思った。

「君も見ただろう? こんな見事な症例は最近では逆に減ってきているくらいなんだ。後学のためにもよく見ておくと良いよ」

 私は満面の笑顔の先生からボードとペンを渡された。

 記録しろ、ということだ。と思う。


「お前らは一体何者だ? なぜ俺たちのアジトに現れたんだ?」

 ロックさんがこちらを睨みつける。今更言うんだ……。

 でもロックさん、それは私も知りたいです。私たちはどうしてこんなところにいるんでしょう。


 先生はロックさんの気迫にまったく動じることなく答えた。

「ボクは医者だ。患者を救うために来たんだ。俺たちのことは気にする必要はない。さあ、続きを聞かせてくれ」先生は手のひらをロックさんに向けて促した。


 英雄パーティの皆さんは驚いた顔を見合わせるものの気を取り直して続きを始めるべくレビンさんの方を向いた。

 いやいやいや、なんで私たちは追い出されないの? ロックさんたちもそれでいいの!?

 おそらく先生がなにかやっているんだろうとは思うけれど。


 ようやく飲み込めてきた。これはいわゆる仲間割れの現場だ。

 どうやら、一人立たされているレビンさんが他のメンバーから戦力外通告を受けている場面らしい。

 そんな気まずい現場に居合わせているというのに先生は目を輝かせてペンをくるくると回しながら様子を観察している。


 ――か、帰りたい……


「コホン、なんかよくわからんが、まあいい。――レビン、お前クビな」

 ロックさんから放たれる二度目のクビ宣言。

 私はその様子を必死にカルテに書き起こしていく。

 レビンと言われた男の子は年齢は十代後半から二十代前半。髪は黒髪でちょっと長め。童顔ながら整った顔をしている。とひたすらに記録することに集中。そうでもしてないとこんな空間耐えられない。


「どうして僕がクビなんだ? 理由を聞かせてくれないか」

 レビンさんは追放を宣言されているのにどこか他人事のように落ち着いた様子で言った。

「それはお前がパーティに不要な存在だからだ」

 いくらなんでもそれは言い過ぎでは。もっとオブラートに包んであげればいいのに。

「いや、こんなもんさ。優しく追放じゃ話が進まないからな。追放役はこれでもかというくらい嫌な感じじゃないとな。その点彼はまだ甘いな。もっと他人を見下した笑いを浮かべて言わないといけないところだ。その顔だけで悪役ということがわかるくらいのね」

 先生の言う事も一応メモするけど、意味はわからない。

 そんな私の前で追放告知シーンは展開されていく。


「お前は攻撃力もないし、守ることもできないし、サポートもできない。いつも後ろで隠れてるだけだろ? お前の取り柄といえば、ただ運がいいだけ。たまたまこれまで生き残れてきただけでその実力なら普通ならとっくにモンスターにやられて死んでいただろうな。そんなやつが俺たち英雄とまで呼ばれるパーティにいるのってのはオカシイだろうが」

 ロックさんの言うことがすべて本当だとすると、確かにレビンさんは「紅の牛」には不釣り合いなのかもしれない。

 でも、せっかくこれまで一緒に冒険してきたんだから、これから鍛えていくとかそういう道はなかったのかなあ。追放なんて悲しい選択をしなくたって。


「そうか……俺はこれまでこのパーティのために尽くしてきたのに、お前らは俺のことをそんなふうに思っていたっていうのか。だが、他の皆もこのことには賛成しているのか?」

 レビンさんはあくまで冷静だ。ゆっくりと他のメンバーを見渡していく。だけど他のメンバーの表情は冷ややかなもので。

「そうよ。これからの戦いにあんたの居場所はないわ」

 アリシャさんがそう言うとセリヌンさんもシャルロットさんも無言で頷いた。

 うわぁ……これはレビンさんかわいそう。他のメンバーに嫌われちゃってたんだな。学園でも何度か似たような事があったなあそう言えば。こういうことはどこに行ってもどの世界でも起きるのね。


 私から見ても女子勢にレビンさんがある種生理的に嫌われていることが嫌悪を隠さないしかめた目つきからすぐに伝わった。

 だったらなんでこれまで一緒に旅してきたんでしょうね?

「先生、あのレビンさんが今回の患者、というわけですかね」

 私がメモを取りつつ先生に小声で話しかける。

「そう。これは間違いなく『追放症候群』だね。一時大流行したやつだ。今回の場合だと追放理由もありがちなやつだしこんな典型的な症状は逆に珍しくなっているくらいだよ。治療法もすでに確立している。今なら治療は十分に間に合うさ」

 先生! 声が大きいです!

 先生が得意げに話す声は全員の視線を集めるのには十分だった。

 皆さんの怒りと怪訝の視線が一斉にこちらに突き刺さる。


「おい、いい加減にしろよ! さっきから何なんだ。なにもんなんだよお前らは! これ以上邪魔をするというのならこの部屋から叩き出してやるぞ!!」

 ロックさんの剣幕に私は硬直してしまったのだけど、先生は一歩も引かないどころか、立ち上がり、さらに一歩前に出て言った。


「さっきも言っただろ、ボクは医者だよ」

「はあ? 医者? 医者が何のようだ」

「じゃあ確認からいこう。リコくん、記録頼んだよ」

 ロックさんの質問を無視して先生はつかつかと彼らの間に割って入っていった。あの自信と度胸があの小さい体のどこに収まっているのだろう。


「ロックくんといったかな、君は彼……レビンくんを追放すると、そう言ったね。パーティの役に立ってないからというのが理由なんだね?」

「ああ? だからそう言っただろ。こいつは戦いのときはいつも後ろにいるだけだからな」

「攻撃はロックくんとそこの魔道士くんが担当している、と」


 先生がアリシャさんに視線を向けると、彼女は杖を先生に突きつけながら言った。

「そうよ。あたしは王国一の魔道士。ロックの物理攻撃が効かない相手だってあたしがいればイチコロよ。あんたもあたしの魔法で消し炭にしてあげましょうか?」


 アリシャさんは杖を紅く輝かせて先生を威嚇している。今にも炎の魔法が放たれそうで私はボードに冷や汗を垂らしながらメモを取り続ける。大丈夫なんですよね先生!


「そして守りを担当しているのがそちらの聖騎士くんだね」

「私は魔法攻撃、物理攻撃に加え、あらゆる状態異常にも耐性がある。この鎧にはどんな攻撃であろうと傷一つつけることはできない。このパーティは私一人で十分に護ることができている」

 セリヌンさんは純白の輝く鎧に身を包んでまさに聖騎士という出で立ち。露出が多く、胸元なんて谷間が見えているし、太ももも丸見えで、本当にこれで敵の攻撃が防げるのか疑問はあるけど、きっと大切なところをしっかり守れる鎧なのだと思う。たぶん。私ならあんな格好はできないけど。


「ふむ。なるほど。そしてサポートはそこの聖女様がやっているということだったね?」

 先生はシャルロットさんにすごく失礼な態度で質問する。彼女はこのパーティの中でも一際高貴な出で立ちをしている。スタイルの良さで言えばセリヌンさんも引き締まっていて素晴らしいけど、シャルロットさんは大きな胸がとにかく目を引く。私と同じくらいおっきい。

「そうよ。私は王家の血を引く聖女。神の祝福を受けあらゆる補助魔法も治癒魔法も使いこなせるわ。あなた医者と言ったかしら? 私がいる限り怪我どころがどんな病気だってすぐに治すことができるわ。あなたの治療なんて必要ないわ」

 シャルロットさんの右手についているエメラルドグリーンの宝石の付いた指輪から優しい光が放たれた。これが噂に聞く祝福の光。暖かい光だ。


「ふむふむ。これは重症だね」

「なんですって!?」

 先生の不遜な態度にシャルロットさんの顔がひきつる。先生は意にも介さず診察を続ける。


「オラオラ系のリーダーに、男勝りの口調の女騎士に、ツンデレ系女魔道士。巨乳の聖女までそろっているんだ……もう完璧じゃないか。後足りないのは無口少女くらいなもんだ。これだけ発病要因がそろっているんだ、間違えようがないよ」

「おい、お前。さっきからいったい何が言いたい? これ以上俺たちを侮辱するような態度を取るなら……」

 ロックさんが立ち上がり、腰からど派手な装飾が施されたロングソードを抜いて先生の眼前に突きつけた。

 私はビクッと震え、小さく悲鳴を上げた。


「あの、その、どうか穏便に……。先生? あ、謝まりましょう? 誠心誠意謝りましょう! 今ならきっと許してもらえますからっ!」

 私は、戦闘とか喧嘩とか全く苦手なので、恐怖に震えながら言葉を紡いだ。

「リコくん。手を止めるな。しっかりメモをとっておくんだ」

 先生は眼前に剣を突きつけられたまま、まったく動じず言った。

「は、はひッ!」

 私はこの緊迫した状況を詳細にメモするため必死にボードにペンを走らせた。静まり返った部屋には、ペン先がカリカリと音を立てていた。


「少し落ち着いて話そうか」

 そう言って先生はポケットから光る何かを取り出すと、腕をものすごい速度で振った。

「な、何を……!?」

  先生の手には、銀色に光るメスが握られていた。手術で皮膚を切ったりする時に使う道具アレだ。

「俺の腕が動かない!? いや、体が動かせねぇッ!」

「君の神経をいくつか切断しただけだよ。ボクは医者だからね。刃物メスの扱いには慣れているんだ。壊れた躰を治すことができると同時に壊すこともできるってことだ。大丈夫だよ。後でちゃんと治してやるから」

 血が出ている様子はないのだけど、ロックさんは神経になにかされてしまったようでロックさんは石像のように固まってしまっていた。

 

 先生が攻撃を仕掛けた瞬間、仲間たちは一斉に戦闘態勢に入った。

 彼らはそれぞれ、武器を手にして先生を警戒している。

「皆、用心しろ! コイツ、ただの人間じゃない!」

 ロックさんは腕を動かせなくなったまま、必死に口で呼びかける。

 アリシャさんは杖をかざし、魔法の詠唱を始めた。

 数多の魔法陣が、彼女の周りに浮かび上がっていく。

 

 も、もうダメだ。こ、殺される!


「――激流ウォーター!」


 アリシャさんの杖が青く光り輝いて、巨大な水流が先生に向かって放射された。滝が真横に落ちているような激流。

 先生はおもむろに白衣のポケットから白い綿菓子のような塊を取り出すとそれを何かの力で大きく膨らませた。それを激流の方へかざす。

 盾のつもりですか!? 私にはただのふわふわの綿にしか見えないソレでこの水の魔法を防ぐつもりなんですか、先生っ!?

 私の予想、というより物理法則を裏切って先生の取り出した白い綿は、激流をまるで底に穴でも空いた鍋に水を入れたかのようにすべて吸い込んでしまった。


「そんな……!? あたしの激流魔法があんなモノに防がれるなんて……!」

 アリシャさんは目の前に展開された光景が信じられないといった様子だ。信じられないのは私もだ。

「医者だからね。ガーゼくらいは持ち歩いているよ。吹き出した血なんかはこれで吸い取ってやるんだよ」

 いやいやいやいや! そんなガーゼあるわけがないじゃないですか!

 先生もなんらかの魔法の技術があるんだと思う。あるよね? ガーゼってそんな機能ないはずよね!?

 驚愕して一瞬固まっていたアリシャさんに素早い身のこなしで近づいた先生は、油断して対応が遅れたアリシャさんの口元にハンカチのような布を当てた。

 アリシャさんは一瞬で気を失って、全身の力を失い、崩れ落ちた。

 これはあれだ。クロロホルム的なやつだ。それはまあ医者だし持っていても不思議じゃないけど、普通に違法行為ですよ先生。


「アリシャぁぁーっ!!」

 ロックさんは叫ぶものの躰はまだ動かせないまま。

「炎の魔法を使われるとちょっと厄介だからね。この子には眠ってもらったよ。ちなみに今のはクロロホルムじゃないぞ。あれはこんな短時間で人間を昏倒させるほどの薬品じゃないからね。これはボクが調合した麻酔薬だよ。ま、大丈夫だ。一時間もすれば目を覚ますから」

 先生は悪びれもせずに言う。

「マジでお前は何なんだ。何がしたいんだよ! 俺たちを相手にたった一人でこんなことができるなんてありえない! お前一体何者なんだ!」

「だから何度も言ってるじゃないか。ボクは医者だ。医者なんだからメスもガーゼも麻酔薬も扱えて当然じゃないか」

 当然じゃないと思いますよ、先生。


 次の瞬間、聖騎士のセリヌンさんが「うわあぁぁぁぁ」とやけくそ気味に叫びながら先生に剣を振り下ろす。

 先生は剣を紙一重で躱しつつ、私の目ではほとんど捉えられない速度でメスを振る。

 一瞬の間の後、セリヌンさんが身にまとっていた鎧が剥がれ落ちていく音が響いた。

 先生は鎧の結合部を切断したらしい。


刃物メスの扱いには慣れていると言っただろ」とちょっと得意げに先生が言った。

 セリヌンさんは、それまで身にまとっていた露出度の高い鎧を一瞬で剥ぎ取られ、下着姿になってしまった。自分の姿に気づくと、彼女は悲鳴を上げ、胸を両手で抑えて地面にうずくまってしまった。あんな露出度高い鎧来ていたのに、下着姿は恥ずかしいんだ。


 最後に残ったのは聖女シャルロットさんだった。

「こ、こないで。近づかないで! 私は攻撃スキルは持っていないけれど、状態異常の魔法は使えるのよ。あなたを猛毒状態にするわよ! ま、麻痺にしちゃうわよ!!」と、シャルロットさんは完全に怯えていた。

「やればいいさ。ボクは医者だぞ? 毒なんてどんなものだってすぐに解毒できる。溶血毒? 壊死毒? それとも神経毒? 無駄なことはやめておいたほうが賢明だよ」と先生は自信満々に言いながらじりじりとシャルロットさんの方へと歩み寄っていく。


 すでに軽くパニックになって過呼吸気味のシャルロットさんは指輪を光らせ先生に何かしらの状態異常の魔法をかけていく。だけど、宣言通り先生は受けた端から全ての毒を一瞬で解毒していっているようで、どんどんシャルロットさんに近づいていく。


「なあ、ボクは別に君たちに危害を加えたいわけじゃないんだ。むしろ君たちを助けに来たんだ。落ち着いてボクの話を聞くんだ。わかるかい? わからないっていうなら君もそこの聖騎士みたいに大人しくさせてやってもいいんだけどね」と、先生はシャルロットさんの目の前で言った。

 下着姿で半泣きになっているセリヌンを見て小さく悲鳴をあげたシャルロットさんは「降参します。だから……ひどいことしないで」と言って膝をついて泣き出してしまった。


 こんな大騒動の間もレビンさんはぼーっと様子を眺めているだけだった。



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