第3話…③
アナ、早く
朝食は?
夜明けとともに私の一日が始まる
義姉のヒステリックな声が
家中に響く
本当に役立たずの嫁…
夫君が可哀相よ
姑が睨みつける
見下げるように、舅と夫が見る
あぁ~マズイ朝食
義姉が口をつけずに生ゴミにした
確かに…苦いコーヒーに
マズイ朝食だ
と舅、姑、夫も、生ゴミにする
せめて家事くらいはちゃんとしなさいな
姑が吐き捨てるように言ってダイニングを後にする
追うように舅、義姉、夫がダイニングを後にした
私の日々の光景…
キッチンの片隅で朝食を食べ、一日の仕事を始めた
結婚して10年…義家族のイビリにも、夫のパワハラにも、麻痺して何にも感じなくなっていた
ただ…脱衣場の鏡を見るたびに思う
私は生きているのかしら…と
私は能面のような…表情のない顔を見る毎日を送っている
いつからだろう…不思議な夢を見るようになったのは
ここ最近、眠れぬ夜を送っている
さぁ…洗濯から始めよう
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