第20話 【適応障害】の症状-【判断】と【決断】の難しさ

 今日は2023年6月17日、土曜日。

 土日祝日休みの会社に勤める私は、お休みです。


 昨日(2023年6月16日、金曜日)は事前に有給を取得していたため、思い切ってマッサージに行ってみました。

 マッサージの相場的には普通だと思うのですけど、それほど高給取りではないわたしがいつも


 高いな……


 と躊躇していたマッサージです(笑)

 それでも、ね。

 長年大事に使っているお気に入りの洋服や道具などは、それなりにメンテナンスしなければ使い続けられないですよね。

 体も同じだなって。

 この年になったら、定期的なメンテナンスは必要なんだと自分に言い聞かせて、行って参りました。


 ショッピングセンター内にあるマッサージ店。

 少し早めに着いてしまったわたしは、近くのお店で洋服でも見ようと立ち寄ってみたのですけれど……


 全然、選べないのです。

 ピンとくるものが無いとか、そういうレベルではないようにも感じたのですが、その時は


 きっと欲しいものが何も無いんだ。


 と思って、時間までブラブラと歩いてそのままマッサージ店へ。

 そのマッサージ店へは、ものすごく前に何度か訪れた事があったはずなのですが、わたしの記録が無かったらしく、新規扱いとなり、なんと【初回限定】のお得なプランの施術を受けられることに!

 マッサージ自体がものすごく久しぶりだ、ということを施術担当者に伝えて、あとはもう、全てお任せをしました。


 イタキモでしたぁ……あっという間の70分。


 施術を終えた担当者が、


「随分お疲れが溜まっていましたね……特に、首と腰。お辛くなかったですか?」


 と驚いていました。あはは。

 そして体は、驚くほどに軽くなっていました。特に、首!

 石の首輪が外されたような軽さになっていたのです。


 この年になったら、体のメンテナンスは必要。


 そう自分に言い聞かせて、少なくとも月に1回は通う事を心に決めました。


 その帰りの事です。

 体の軽くなったわたしは、再度、マッサージ前に寄ったお店にもう一度立ち寄ってみたのです。何の気なしに。

 そうしたら。


 なんと!

 素敵で可愛い洋服がたくさんあるじゃないですか!

 しかも、50%オフとか、超お得なお値段でっ!


 嬉しくなってしまって3点ほどチョイスし、レジへ向かう途中で見つけた、伊達メガネコーナー。

 今、わたしは伊達メガネ(紫外線防止の理由もありますが)を掛けているのですが、1つしかないので、もうひとつくらい買おうかしらと思ってそのコーナーへ立ち寄って……

 頭がクラクラしてしまいました。

 ちょっとだけフレームの形が異なる、ちょっとだけ色が異なる伊達メガネがたくさんあって、とても選ぶ気になれなかったのです。

 体が軽くなったからって調子に乗り過ぎたのでしょうかね。

 それとも、あまりに似たようなフレームの中から【違いを見つけて選ぶ】という行為が、今のわたしにとっては難しい事だったのでしょうか。

 なので、伊達メガネは諦めて、洋服だけを買って帰りました。


 マッサージ後の疲れが出てしまったのか、帰ったとたんに体がだるくなってお昼寝をしてしまったのですけれど、起きた後にはだいぶ回復。

 ヨムヨム活動も楽しめるまでになっていました。

 とは言え、短めの作品のみとさせていただきましたが。


 その夜の事です。

 就寝しようと、リビングの電気を消そうとして、リモコンを探しました。

 リビングの電気はリモコンで操作しているのです。

 その、リモコンがどうしても見当たりません。


 早く寝たいのに……


 焦りながら、いつも置いてあるはずの場所を何度も探しました。


 結果。


 いつも置いてある場所に、あったのです。

 何度も探したのに、何度も見逃していたのです。

 それほど小さなリモコンではない(手の平くらいの大きさはあります)のに。


 無事リビングの電気を消して布団に入りながら、考えました。


 この病気は、【集中力】に加えて【記憶力】【判断力】【決断力】【想像力】の低下が著しいものではないかと。

 今まで何気なく行っていた動作、普通に行っていた作業が、普通にできなくなる。

 それはとても怖い事だと感じました。


 お買い物も。

 様々ある洋服の中から、自分が持っている洋服を【思い出して】、どの服に合うか【想像】して、値段との兼ね合いを【判断】して、そして購入するか否かを【決断】する。

 リモコンの件は、リモコンの形状を【思い出して】その物体が該当のリモコンであると【判断】する。

 これらが低下してしまうと、日常生活を送る事さえ困難になるのではないかと、少し怖くなりました。

 今まで【普通】だと思っていたことは実は【普通】ではない。

 そう、感じた一日でした。

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