第19話 からっぽでも涙は出る
2023年6月15日、木曜日。午後10時からNHK。
この日は本当に、職場でからっぽになった自分を実感しました。
●他の人からの照会に、全く頭が働かずに回答ができなかった。
●使い慣れているはずの会社スマホのロック解除キーを度忘れして全く思い出せず、ロックをかけてしまった(1分後には解除されるのですけど)。
ふたつとも、今までには1度も無かった事象です。
自分でもびっくりしました。
あまりのダメっぷりに落胆もしまして、そしてこのまま会社にいても仕事にならないと判断し、急遽午後休暇を取得した次第です。
帰宅途中で昼食を買ったものの、あまり食欲もなく。
買った分だけ胃に流し込んで、薬を飲んでとりあえず寝る。
寝て起きた後は、幾分スッキリしたものの、それでもやっぱり【からっぽ】感は否めませんでした。
一番感じたのは、カクヨムさんで好きな作家さんの作品を拝見しても、何にも感じなかった事。
ただの文字の羅列にしか受け取れなかった。
ちょっとショックでした。
そしてそれは、自分の作品でも然り。
ただの文字の羅列。
今日はカクヨム活動も無理だな。
そう割り切って休むことに。
でも、(もう回復したかな?)なんて、ちょいちょいカクヨムさんのサイトを覗いてみたりして(笑)。
もはや中毒ですかね。
そんなこんなで時間は過ぎ。
お昼寝もしたというのに、午後9時半には眠たくなっていました。
歯を磨いて寝てしまおうかと、午後10時前に歯磨きを始めてモタモタしていると、つけっぱなしだったテレビから、素敵な歌声が聞こえてきました。
この日のSONGSのゲストは、山崎育三郎さんだったのです。
彼の声は好きなので、歯磨きを終えてからもしばらく見続けていましたところ(司会の大泉洋ちゃんも大好きなので)、なんと。
美女と野獣のメドレーを歌ってくださったのです。
しかも、わたしが一番心を持って行かれた場面の歌。
実はわたし、美女と野獣はまだ、日本語吹き替え版では一度も見ていないので、育三郎さんのビーストの声を聞くのは初めてだったのですけれど
気づけばボロボロと泣いていました。
とりあえず、ティッシュが1枚ビショビショになるくらいには。
ベルが、お父さんの元へ戻ってしまうあの場面でビーストが歌っていた歌。
本当に心に染みて。
ねぇ?
からっぽの心でも、ちゃんと感動ってできるし、涙もでるんだなぁって。
妙に感心してしまいました(笑)
そして、泣き終わった後は、ちょっとスッキリ。
もしかして、からっぽだからこそ、余計にビースト@育三郎さんの歌が心に染みたのかな。
また、美女と野獣のDVD観ようかな。
また泣いちゃうかもしれないな。
というか。
こんなに感動できるのだから、わたしはまだ大丈夫なんだ、きっと。
そんな風に感じた出来事でした。
……残念ながら、洋ちゃんの面白さはいつもよりもちっとも感じられなかったのですけれど。
いつもならもっと、楽しめるはずなのにな。
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