第15話 定時後のミーティング
これを書いている前日(2023年6月9日 金曜日)。
この日わたしはどうにも体調が芳しくなく、15時過ぎくらいから耐えている状態でした。
でも、どうしても受け取らなければならない書類があり、それを、他の業務をこなしながらも同僚が一生懸命作成している事を知っていたので、急かす事もできず、頭をあまり使わなくてできる単純作業をしながら待っていたのです。
可能ならば、その書類を受け取ってすぐ、早退したいくらいだったのですけれど……
そして迎えた、定時の30分程前。
ようやくその書類を受け取ったわたしは、
まぁ、あと30分くらいなら。
と、定時まで頑張る事を決めてしまい……管理職からとあるメールを受け取ってしまったのです。
『業務担当のことで相談したいことがあるのだけど、15分か30分くらい時間ありますか?』
思えばこの時、
体調が良くないので来週にしてください。
と返信すれば良かったのですが、翌日はお休みですし、定時内に終わるような感じに書かれていたので、そのミーティングを受けてしまったのでした。
ミーティングに参加したのは、サブチームリーダーとして現在チームリーダー代行を一緒に担ってくださっているAさん、管理職、それからわたしの3名。
ミーティングの内容は、4月の末にAさんとわたしで、上司と管理職に『調整をお願いしていた』はずの、人がいなくて担当者が決められない業務の担当者の件でした。
「Mさんにお願いしようと思っているんだけど」
と、管理職はいきなり切り出したのです。
わたしとAさんは目が点になりました。
実はMさんは、それまでその業務を担当していたものの、多大なるストレスの影響で体中に蕁麻疹やら発疹やらの皮膚炎を発症していて、現在治療の真っ只中の人だったからです。
「Mさんは無いです、絶対に」
わたしはそう答えました。管理職は不思議そうな顔をして言いました。
「でも、Mさんは前に担当していたし、業務量的にも」
「Mさんは今ストレスでものすごく体調を崩されているんです。面談でも上司に何度もお伝えしているって聞いていますけど」
「えっ?!わたしそれ、聞いてない!」
……上司と管理職の意思疎通がなっていないのは知っていましたけど、まさかここまでとは……
そしてわたしは、『調整をお願いした』時に
「きちんとチームメンバー全員に個別ヒアリングを行ってください」
ともお願いしているのです。
それを、していないっていうことが、この面談で丸わかりでした。非常に残念です。
「でも、そうは言っても、担当を置かないって言うのはできないし」
「でも、Mさんは無いです。それに、他の人も新しい業務を受け入れる余裕はないですよ。もちろん、わたしたちもですけれど」
「じゃあ、どうすればいいと思う?」
「ですから、調整をお願いしたんです」
はい。
堂々巡りのミーテイングです。
しかも、これは4月末にはお願いしていた案件なのですけれど。
その後どうにも収集が付かず、結局上司も途中から参加することに。
そこでAさんが言ったのです。
「○さん(上司)に一時的にご担当いただくことはできないのですか?」
実は、年度初めの繁忙期に、その業務がどうにも回らず、一時的に上司がフォローに入ったのです。繁忙期抜けたとたんにピタッと手を引きましたけど。
「それはできるけどさ。じゃあ俺はいつまでそれをやればいいの?」
……逆に聞きたい。
わたしたちはいつまで、チームリーダーの代行をやらされ続けるんだと。
呆れ果てるわたしの隣で、Aさんがガッツリ言ってくださいました。
「それは、新しい人が入るまでじゃないですか?」
そんな訳で、ミーティングは伸びに伸び、終わったのは結局、定時を1時間弱過ぎた頃でした。
定時を過ぎた時点での
「定時過ぎちゃったけど、時間大丈夫?」
という声掛けは、上司からも管理職も全くない状況です。
結局、こういうところなんですよねぇ、本当に。
どっと疲れはしましたが、わたしはMさんを守り切れたことに安堵していました。
なにしろ、Mさんはわたしの隣の席で、彼女の体調は常に気になっていましたので。
席に戻った時点でMさんはまだ仕事をしていたので、上司に分からないようにメモに走り書きでミーティングの内容を伝えました。
Mさんがホッとしてくれたことがまた、嬉しかったです。
こんなに頼りない状態ではありますが、一応チームリーダーの代行を担っていますし、なにより、いつだって頑張ってくれているチームのメンバーは出来うる限り守らなければ。
だがしかし、です。
そのミーティングでどっと疲れが出てしまったわたしは、帰宅後の入浴時に湯舟で爆睡。
翌日(=本日:6月10日)もまだ疲れが残った状態で、午前中は落ち気味だったのでした。
医師からは勧められてはいませんが、どうにも我慢ができなくてお昼寝をし、ようやく復活できました。
ほんと。
とんでもないミーティングでした……
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