最後の地球人♂、仙女や魔女と月の海を航る ~ルナマリアノーツ~
和泉 健星
開幕 蒼き月の海を航るもの ールナマリアノーツー
開幕 蒼き月の海を航るもの-ルナマリアノーツ-(前編)
「全員、動かないで! 動いたらこの見習いの命は無いわよ!」
雲ひとつ無い
「コイツの命が惜しかったら私の言うことを聞きなさい! わかったわね!?」
金髪を肩の上で切り揃えた十代半ばのその少女は、ボクの背後でそう
「――ハア……」
そんな少女や人質状態のボクと向かい合い、これ見よがしに溜め息をついてみせたのは、『仙女』や『天女』といった存在を
女の子――カグヤが
「……だんなさま。これはいったいどういうこと?」
「『旦那様』ぁ!?」
少女が
……そんな目で見ないでほしい。
別にボクが『旦那様』と呼ばせているワケじゃない。彼女が勝手にボクをそう呼んでいるだけだ。
「どういうこと、と訊かれても。見てのとおりだとしか」
「見てわからなかったから訊いてるんだよ。聞いたところによると、だんなさまはいつでも出航できるように急ピッチで補給作業を進めていたみんなに『ちょっと気になることがある!』とだけ言い残して、一人でどこかへ消えちゃったらしいけれど。なんでこんなことになっちゃったの? ほら、わたしだけじゃなく他のみんなも困惑してるよ?」
カグヤの言葉に、
「いやー実はさー、
「ふぅん。捕り物ね。……でもその様子だと、だんなさまが現場に着いたときにはもう捕り物は終わってたっぽいね」
人口が三千人にも満たない小さな島の寂れた港、露店が並ぶ市場のほうを
「うん。一歩遅かったみたい。――でね、現場でこちらの娘さんに声を掛けられたんだ。『もしやあなたは港に停泊している白い帆船の
「……それで?」
「『そうです』って答えたら、『帆船に興味があるのですが、船の中を見せていただくことは可能でしょうか?』って訊かれちゃってさ。『むむむ。これはもしや逆ナンというヤツではっ?』なーんて思っちゃったりなんかして」
「…………で、ウキウキとそのコをお持ち帰りしたら、こんなことになっちゃったと」
「そ。いやー参った参った☆」
「まあ、だんなさまがそう言うのならそういうことにしておくけども。このだんなさまは……ホントにもう……。どんだけ
……いや、仕方ないじゃん。厄介事のほうから寄ってくるんだから。
というか、キミにだけは言われたくないぞ。
ボクが現在進行形で巻き込まれている最大の厄介事は、キミにも原因があるじゃないか。
「ちょっと! 何を呑気にくっちゃべってるのよ! このナイフが見えないの!? この見習いの命がどうなってもいいワケ!?」
「「「「「「「見習い……」」」」」」」
ボクの背後で少女が怒鳴ると、カグヤはもちろん
まあ、そういう反応になるよね。
でもこの船の
「ふむ……。それで? 要求はなんじゃ? 少女よ、お主はこの船に――
そう訊ねたのは、この船の女性
艶のある黒髪を腰まで伸ばし、前髪を綺麗に切り揃えた、京都辺りの旧家のご令嬢といった雰囲気を
胸の位置に縫い付けられているゼッケンに、ミミズがのたくったような字で記された『おふぃさぁ』の文字が示すとおり、彼女はこの船の『
……ついでに、れっきとしたお姫様だったりもするのだが。
「今すぐ出航して! あの船を追いかけて!」
そう言って少女が指さしたのは、沖合に見える、今さっきこの島を出航したばかりの別の船だった。
「……あのバークを? あの船を追いかけてほしいということは……もしやお主、」
「ツバキ」
ボクがツバキの言葉を遮り、小さく
「最初からすべて承知の上で、か。――相変わらずお人好しじゃな、旦那様は」
「!?」
少女がぎょっとし、こんな大人の色香が漂うお姉さんにまで旦那様と呼ばれているなんてどーなってるんだこの見習いは、とでも言いたそうな目をこちらへと向けてきた。……いろいろあるんですよ……。
「まあ、よかろ。――出航じゃ!
「「「「「「「
ツバキの号令を受けて、
やがて
「
テキパキと指示を出すツバキと、その指示に黙って従う
「正直、こんなにすんなり従ってくれるとは思わなかった。『見習いの命なんてどうでもいい』と突っぱねられるものとばかり」
「まあ、元々あの船を追う予定だったしね」
「え?」
「……なんでもない」
「ていうかこの船、妙に女性の
「……ちょっと特殊な集まりなもんで」
「そうね。あなたはあなたで遠目には女の子みたいな容姿だし」
「容姿は関係なくない!?」
母親譲りの童顔のせいで小学生のころはしょっちゅう女の子に間違われていた過去は、ボクのコンプレックスなのだ。あまり
「そういえば、その
ボクとカグヤを
「……そう言うキミは?」
「……質問に質問で返さないで」
「ヤポネシア出身なのは、あっちで指示を飛ばしてるツバキって名前のお姉さんと、
「……仙女?」
「あくまで自称だけどね」
ボクがそう言うと、カグヤは巫女装束を
背中にジトッ……とした少女の視線を感じる……。
「………………。自称・仙女さんのことはひとまず脇に置いておいて、あなたはどこ出身なワケ?」
「日本ってトコだけど」
「!?」
ボクの返答に、少女は案の定『何言ってんだコイツ』という顔をした。
「馬鹿を言わないで! それだとあなたはこの月の出身じゃない――地球人だってことになっちゃうじゃない!」
「そうだよ?」
ボクは蒼穹に浮かぶ雪と氷で閉ざされた地球を見上げ
「ボクは地球人――
――<漂流者>。
それはこの水で満たされた蒼き月の海――ルナマリアへ、時間と空間を超えて流れ着いた地球人のことを指す。
その存在が確認され始めたのはここ三十年以内のことで、<漂流者>が元々生きていた時代、場所は、現代日本だったり第二次世界大戦中の欧州だったりと様々だ。
何故<漂流者>たちは時間と空間を超えることになったのか? それは誰にもわからない。
そしてもうひとつの特徴が、
「あり得ないわ! <漂流者>は十代から二十代の見目麗しい女性だけのはずよ!」
そう……<漂流者>に男性はいないということだった。
いや、『いなかった』と言うべきか。
「これまではそうだったらしいね。ボクは史上初の男性版<漂流者>なんだよ」
「なっ……」
信じられない、というふうに絶句する少女。まあ、無理もない。
「本当だよ?」
と、カグヤが太鼓判を押す。
「だんなさまはね、ルーナってコと一緒に、ちょっと前にこの
「そんな……まさか本当に……?」
「うん。ボクが元々いたのは二十一世紀の日本なんだ。どこにでもいるごく普通の高校生だったんだよ」
「高校生……」
「まあ、
「悲しいわね」
「女の子と楽しくお
「
「――ところでさ。日本って聞いただけで地球人だってわかるってことはキミも<漂流者>なんだよね?」
「!」
少女が『しまった』という
「ボク、イサリって名前なんだけど。キミは? どこ出身?」
「……クレア。二十世紀のイギリス出身よ」
ダメ元で訊いてみたのだけれど、意外にも少女――クレアはアッサリ名乗ってくれた。
「クレア。ひとつ訊いてもいい? キミ、あの
「……妹が
「妹? キミ、妹さんと一緒にこの
「違うわ。妹と言っても血は繋がってないの。あのコ――ユーノは、恩人の娘さんなのよ」
「恩人」
「そう。二年前、ある島の浜辺に流れ着いた私を発見し介抱してくれたヒト。そして私にこっちの言語を教えてくれたヒト。――そのヒトの娘さんなのよ、ユーノは」
「ふぅん……運が良かったね、キミ。言葉も通じなければ文化のレベルも違うこの
なにしろ『気が付いたら
ちなみにこの
飛行機? 車? 列車?
そのため外洋を
「そうね。不幸中の幸いだったわ。――そういえばあなたはこっちへ流れ着いたばかりなのよね? その割に
「まあね。ちょっとしたチートを使ってるもんで」
「え?」
「なんでもない。――で、キミの恩人さんは今どこに?」
「……亡くなったわ。
「じゃあ、この半月、キミがずっとユーノちゃんの面倒を?」
「そうよ。事情があって以前住んでいたところに住めなくなっちゃって。二人で貿易船に密航したんだけど……」
「事情ね。――それで?」
「貿易船があの島に寄港したタイミングで見つかりそうになって。仕方がないから隙を見て下船して、雨露を凌げそうなところを探していたら、直後に寄港した『あの連中』に目を付けられてしまって……」
「それはツイてなかったね」
よくある話だけど。
「まったくよ。私たちはただ平穏に暮らしたいだけ……。そのために『楽園』を探していただけなのに……」
「『楽園』?」
「………………。噂よ。近頃この辺りで急速に広まってる」
「ほうほう」
「知らないの?」
「どんな噂なんだい?」
「どんなに人々から忌み嫌われ、憎まれている者でもあっても、受け容れてくれる地、平穏に暮らせる隠れ里のような場所がこの海のどこかにあるらしいの」
「へえ……ほぉ……ふぅん……順調に広まってるようで何より」
「え?」
「なんでもない」
「……『なんでもない』ばっかね、あなた」
「気にしないで。――それで? キミたちはその『楽園』を探してここまで?」
「そうよ。私とユーノには、もうその噂だけが希望なの。だから二人で密航を……」
「なるほど。――でも、恩人の娘さんとはいえ血も繋がっていない女の子のためにそこまでするとはね」
「っ。悪い!? たとえ血は繋がっていなくても、私にとってユーノはもう大切な家族なの! 可愛い妹なのよ! 私は必ずユーノを『楽園』へ連れていってみせる! そのためにも絶対ユーノをあの船から救い出してみせるわ! どんな手を使ってもね! 何か文句ある!?」
「キミは首筋にナイフを突きつけている相手に『文句ある!?』と訊いて、『無いです』という答えが返ってくると思う?」
「う。」
「まあ、でも、血も繋がっていない女の子のために必死になれるキミは、とても素敵な女性だと思うよ」
「え……」
「ちょっとだんなさま――」
ボクの言葉にクレアが息を呑み、カグヤが頬を膨らませたそのとき。
「報告! 敵船、こちらの追跡に気付いた模様!
30m近い高さがある
「
「間違いありませんわ、ツバキさん!」
「……気付かれちゃったね」とカグヤ。
「気付かれるよね、そりゃあ。こんだけ露骨に
「でもまさか向こうから来るなんて……。迎え撃つ気満々ってことだよね、これ」
「たぶん、こっちをただの海賊だと思ってるんじゃないかな」
「それにしたって大した自信じゃない?」
「そうだね。乗せている護衛の
「……『奥の手』があるのか?」
「そうなるね」
「大丈夫かな?」
「こっちの目的が目的だけに、どのみち戦いは避けられないんだ。やるしかないさ。こんだけ沖合まで来れば無関係の人間を巻き込むことはないだろうし」
「た、戦い?」ボクとカグヤのやりとり聞いていたクレアが息を呑む。「戦いになるの?」
何を今更。
「キミの妹さんや他にもいるに違いない捕まっているヒトたちを助けようと思ったら、どうしたって戦いは避けられないさ。『返してくれ』と言ったところで、大人しく返してくれるワケが無いんだから」
ちなみにこの
「――それに向こうは自分たちを正義だと思っていて、自分たちには神様のご加護があると固く信じてるしね」
「ま、待って! あなた、あの船がどういう船か最初からわかってて――」
「まあ、あんな悪趣味な
「総員、戦闘配置!」
肩を
すると、そのうちの一人、長く伸ばした
「ほっほっほっ。そろそろ
顎にたっぷりと蓄えた白い髭を撫でながら
また、
「ふむ。イマイチ状況が呑み込めんが……カグヤ嬢や他の面々が平然としているところを見るに、あれは余興のようなモノと考えてよさそうですな」
「そうだねぇ。相変わらず物好きなことだ。まあ、彼のことだから何か考えがあってのことなんだろうが。――いや、案外、いろいろ面倒くさくて状況に流されているだけなのかな? それはそれで彼らしいが」
老爺の右隣では
全員、クレアにナイフを突きつけられているボクを見ても平然としており、その上好き勝手言ってくれていた。
……と思ったら、
「イサリ。あの
「他のみんなもちょっとくらいボクを心配してくれてもいいと思うんだけどなぁ」
「あなた、あまり人望が無いのね。まあ、見習いじゃあこんなもんか」
クレアから同情と
「違うよ。だんなさまに人望が無いワケじゃない」
するとカグヤがクレアに噛みついた。
「みんなわかってるだけだよ。自分たちごときがだんなさまの身を案じようなんて
ちょっ……。
「え? 神……?」
「な、なんでもない! このコが言ったことは気にしないで。――こら、カグヤ」
「ごめんごめん☆ つい口が滑っちゃった」
「???」
――なんてやりとりをしているうちに、あちらの船は目と鼻の先まで迫っていた。
お互いの
……さて。
「ツバキ! あっちの行き足は今に止まることになる! いつもどおりこっちの
「!?」
「わかっておる。捕まっている者たちは
突然声を張り上げて指示を飛ばしたボクに、クレアはぎょっとし、ツバキは頷く。
「ちょ、ちょっと待ってよ! なんで見習いのあなたが指示してるの!? だいたい『あっちの行き足は今に止まることになる』って、なんでそんなことがわか――」
そこでクレアは言葉を呑み込んだ。
おそらく、彼女の目にも映ったのだろう――
『それ』はひとつの小さな火の玉。――
直径5mのほどのその隕石は轟音とともにあっちの船の目の前、海面に衝突すると、盛大な水飛沫と衝撃波を発生させる。
その影響をマトモに受けたあっちの船は、もんどりを打つように傾いてその動きを止めた。
直後、三本ある
無論、多少ではあるが、影響はこちらにもあった。ギギギ……と
……まあ、みんなもう慣れたもので、びしょ濡れになりつつも船体のあちこちに掴まって平然と立っていたが。
クレア以外は。
「きゃあっ!」
「おっと」
衝撃でナイフを落とし、尻餅をつきそうになるクレアの腕を掴んで支える。
しばし茫然としていた彼女は、やがてハッと我に返ると、こちらに詰め寄ってきた。
「ど……どういうことよ!? なんで都合良く隕石が降ってきたの!? でもって、なんであなたはそれを予測できたワケ!?」
「えーと……」
「ハッ!? もしや、今の隕石はあなたの仕業!?」
「まっさかー」目を逸らし、しらばっくれるボク。「神様じゃないんだから。そんなこと出来るワケがないじゃない」
「で、でも、だったらなんで、」
「偶然だよ偶然」
「ぐ、ぐーぜん?」
「そう、偶然。いやー、ラッキーだったね。このタイミングで隕石が降ってきて、あっちの行き足を止めてくれるなんてさ。きっと神様が妹想いなキミの味方をしてくれたんだよ」
「………………」
……うん。この顔は
でも、説明すると長くなるし、したところで信じてもらえるとも思えないしな。
実はこの身には、この月と地球を作った神様たちが宿っていて、そのうちの
「よし、向こうの行き足が止まった! 行くぞ、
「「「「「「「
「――今じゃ! フォアトップスル
「「「「「「「
ツバキの号令のもと
お互いが完全に停船したとき、向こうの
「……相変わらず曲芸じみた操船をするなぁ、ウチの
いくらこの船が小回りのききやすい
常人には読めない風を読み、絶妙なタイミングで指示を出すツバキも。
そんなツバキの指示に、寸分の遅れも無く舵を操る
いくつもの帆を、まるで
全員が変態だ。
ボクの仲間、変態しかいない。
「まあ、それを言ったらだんなさまが一番の変態だけどね」
「どういう意味だ」
カグヤにしっかりツッコんでから、
「ちょ、ちょっと! 勝手にどこ行くのよ!?」
慌ててついてくるクレアを尻目にあっちの船の
「海賊じゃないんだけどな、ボクたち」
まあ、向こうからしてみれば招かれざる客なのは変わらないか。
「それじゃあ行ってくるワ、イサリ」
「ほっほっほっ。婿殿はそこで高みの見物をしていてくだされ」
「おのれ! 賊どもめ!」「なんと罰当たりな!」「覚悟しろ!」
それを迎え撃つ、剣や槍を手にし革製の鎧に身を包んだ向こうの水兵たち。その数、およそ二十。
かくして戦いの火蓋は切られ――アッサリ
剣戟の音や悲鳴が上がるたびにあっちの水兵が崩れ落ち、次々と動かなくなっていく。
「ほっほっほっ。手応えが無いのう」
「命が惜しい者は去れ! 海に飛び込むがいい!」
「……とか言っているうちにあらかた片付いちゃったみたいだねぇ」
圧倒的じゃないか、我が軍は。いや軍じゃないけど。
「サア、みんな! あの白い船に跳び移っテ! そうしたらもう安全ヨ!」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
あ、捕まっていたヒトたちも無事救出できたみたいだ。ボクの仲間に先導されて、十人ほどの集団がこちらへ駆けてくる。ひい……ふう……みい……、若い女の子は五人か。ということは彼女たちが……。で、残りはみんな、その父親や母親っぽいな。どうやら今回は高齢のかたはいらっしゃらないようだ。
「ユーノ!」
ボクの隣で瞳に涙を溜めたクレアが歓喜の声を上げる。こちらへと駆けてくるヒトたちの中に妹の姿を見つけたらしい。良かった、無事だったか。
「よし。みんな! 救出したヒトたちが全員こっちに跳び移ったら、みんなも撤収を――」
ボクがあっちの船でまだ戦っている仲間たちに声を掛けようとした、その瞬間だった。
「おのれぇぇぇぇぇぇ貴様らぁぁぁぁぁぁっ!」
怒りと恥辱、憎悪に燃える叫びが海原に
声の主は、あっちの船の
「
「!」
男が咆哮しながら天高く
「やっぱ『奥の手』があったか」
――どうやらボクの出番のようだ。
🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙
🌙 <あとがき> 🌙
🌙本編前のプロローグにお付き合い 🌙
🌙くださりありがとうございます! 🌙
🌙多少なりともお楽しみ頂けたので 🌙
🌙あれば幸いです。なお、コメント 🌙
🌙や評価等を頂けたら、作者の励み 🌙
🌙となりますので、よろしくお願い 🌙
🌙致します! 🌙
🌙それでは引き続き後編をお楽しみ 🌙
🌙ください☆ 🌙
🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙
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