第601話 港街シオサキ3
「工芸や皮革もそうだけれど、目についたお店に入ることにしましょう。どれも興味深いと思うし」
カミラの意見の通り、色々が気になる。
「この辺りの魚が並んでいるのも、ジモなんかが気にしそうね」
「海が目の前なので新鮮な魚が食べられますよね」
「内陸だと、新鮮な魚は川魚ぐらいで、泥臭いイメージなのよね」
「もちろんそんなことは無いので、今晩にはぜひ食べてください」
フェザーが張り切って案内してくれる。
工芸品の店舗でカミラが気になったのは、漆器やサンゴの飾りであった。
「これすごいわね。木を削った器?だから軽いのね。それに木から取った樹液を塗っているの?」
「その樹液をとる木は漆(うるし)と言って、触るとかぶれたりするんですよ」
「それにこの赤いサンゴっていうのも綺麗ね。海の中に生えた木なの?」
「大きいものはこういう飾りにしますし、小さいものは宝飾品にもなりますよ」
「この真珠っていうのも綺麗ね」
「これも、海の貝のなかに異物が入って時間が経つとこういう綺麗な殻がつくものらしく、なかなか見つからないので貴重なんですよ」
お洒落な衣服の店を出したいゾフィも、宝飾品関係は気になるようである。
前世でそれとなく見覚えがあるものでも、確かにほとんど内陸のモンタール王国では見なかったものばかりだと改めて思わされる。
「これ、羊皮紙では無いのよね?」
「えぇ、植物の繊維などから作るって聞いたことがありますが、詳しくは……」
植物性の和紙のような紙を見つけると、ユリアンネも嬉しくて手に取って見ている。皮革屋の娘のゾフィはなおさら驚いている。
「手間が大変だからか、結構な値段がするようね」
ユリアンネも大量に購入しておきたかったが、在庫もないのと高いことから、サンプル程度に少量の購入に留めている。
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