第567話 旅立ち準備
シミリートの落ち込みについては、彼がユリアンネに対して騙そうとしたことの謝罪をした後は、時間が解決すると放置することになった仲間達。
ユリアンネは写本を早々に終わらせてニキアスに返却し、それ以外の時間はポーションの調合に時間を割いている。
「そういえば、魔物である戦馬(バトルホース)ではない馬は船に乗せられないけれど大丈夫ですか?」
フェザーからの発言に驚いてしまう仲間達。
「船は食料など載せられるものが限られるから、余程でないと普通の馬を乗せられないのですよ」
理由を聞けば納得してしまう。戦馬は魔物なので、通常の馬のような物も食べられるが、食べなくても魔力を与えれば生きていける。彼らの乗馬であるホーも戦馬の一種のため、船旅に耐えられたのであろう。
「これだけ一緒に旅をして来たのに、ゾーン達と別れるのは……」
「とは言っても、馬4頭も預けられる相手なんて」
「みんなの実家に馬を停める場所なんて無いし。ジモの宿屋もお客様のための馬屋だしね」
「なぁ、単に売却して全く知らない人のところに行くよりも、知っている人のところにお願いする方が良かったりするか?」
「シミ?そりゃその方が。って、そうか、衛兵団か。確かに馬がたくさんいるよな」
シミリートがセレスラン達に相談に行くとすんなり受け入れて貰える。衛兵団も今回の内乱で物入りだから助かるとのこと。
ヨルクはライズ、ジーモントはサンド、ゾフィはハンク、そしてカミラはゾーン、それぞれが別れを悲しみながら衛兵団の拠点に連れて行く。
「大切に乗らせて貰うから。みんなも遠くに行っても元気でな」
はからずしも、今回の騒動では共闘するなど何かと世話になっていた衛兵団の団員達との別れの挨拶の機会にもなった。
秘密基地の退去も求められているため、畑も片付けて平らにしていく。
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