第537話 領主館への侵入
「無事に合流できましたね」
トリアンの街の外、北東の海岸近くにて再集合した仲間達。
侯爵家嫡男のデレックとお付きのゼバスター。王国魔術師団のフェルバー大尉、ニキアス少尉、衛兵団のマンファン分隊長。そしてユリアンネ、ヨルク、カミラ、ゾフィ、シミリート、ジーモント、ドロテアの“選ばれた盟友”7人。合計12人である。
それだけの騎馬集団はどうしても目立つ。そのため一番の戦力と見られる銀級冒険者のシミリートとユリアンネが、デレックとゼバスターと一緒に。残りはフェルバーとニキアス、マンファン、ジーモントの班と、その他というように、秘密基地を出てくるときと同様に3班に分かれる。
その分かれた班で、トリアン北部にある小山を目指す。
顔を見られたら問題になるデレックは、顔を隠すフード付きのローブを着ていることと、まだ12歳の小柄な体つきであるので、女性魔法使いに見えなくもない。そのため、体格の良いゼバスターとシミリートという剣士2人と女性魔法使い2人に見える班が、他の2班の間に挟まれて進む。
「なぁこの辺りだよな?確かに岩があるし」
「多分ね。あまり目立っても困るし、言われていたように、馬は少し離れたところに繋ぎに行くわよ」
最初の班であるヨルク、カミラ、ゾフィ、ドロテアの4人が待ち合わせ場所に到着する。ドロテアの騎馬であるペルルは戦馬(バトルホース)であるので、綱を結びつけることなく、他の馬達の護衛を任せる。
そして順に到着したデレック達、フェルバー達も馬をヨルク達に預けて、岩場の陰から秘密の道に入り込んでいく。ヨルク達は留守番であり、隠し道が見つからないように少し離れたところで周りの様子を見ることになる。
「気をつけて、な」
「そっちもね」
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