第432話 メイユの様子3
“選ばれた盟友”の7人だけで宿の一室に集まったところで、ニキアスから預かった物をユリアンネにシミリートが渡す。
「シミ、これって」
「そう。ニキアスさんが今回の報酬の一部として約束してくれていたんだ」
「え、ユリ、それって魔導書よね」
「うん。≪氷結≫と≪結界≫って、ニキアスさんたちが使っていた魔法」
「あ、流石にくれるんじゃ無いよ。貸してくれるって」
「なんだ」
「いいえ、カミラ、それでもすごいわよ」
魔導書が気になり、早々に写本を作りたいユリアンネを留守番にしてシミリートたちは再び街に出かける。
「じゃあ俺たちは消耗品を買いに行ってくるな」
「ジモとゾフィ。ヨルクが買い食いしすぎないようにちゃんと見張っていてね」
「カミラも、シミをしっかりね」
「「俺は大丈夫だって」」
食材や調味料、矢、そしてユリアンネが調合するための薬草などの消耗品を買いに行くジーモント、ヨルク、ゾフィとドロテア。そして再び冒険者ギルドに向かうのはシミリートとカミラ。
まだ明るい時間で冒険者が増える前であったので、先ほどの受付担当者のところに再びシミリートが話しかける。
「先ほどはありがとうございました。重要なお話がありますので、上の方をお願いできないでしょうか」
「え?あ、はい。承知しました」
何かは分からなくても重要そうと理解したギルド職員は個室に案内してくれる。しばらくするとその受付担当者とその上司らしき人物が現れる。
「何か重要なお話があるとのこと」
「はい、こちらをご覧ください」
フスハレの冒険者ギルドで預かった書状を差し出すシミリート。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます