全力!ネットミーム同好会

あせちれん

第1話 終わりに続く始まり

「はあ......。眠い。今何時だ?」

壁の時計を見ると6時半と刻まれている。

「今日は入学式だし、もう起きるか。」


素早く制服に着替えて、スマホでSyamuさんの動画を見ながら、階段を駆け下りる。

「勇人早いわね。朝ごはんできてるわよ。」

俺の母、木村由江。39歳のわりには若く見える。


「うぃ~す!」

俺は朝ごはんを優雅に食す。その刹那、家のチャイムが鳴った。


「?まさか俺にも美少女幼馴染が家に迎えに来てくれたのか!」

上機嫌に扉を開けると。

「え、なんだよ宗教勧誘かよ。」

(よくわからんおばはんが二人おるで。)

「申し訳ないんですけど、僕の家、代々○○の信者の家系なので、今更乗り換えるのはちょっと.....。」

俺が対宗教勧誘用に編み出した、最強の「業」、宗教で対抗。雑魚がよ。

ものの数十秒で勧誘を撃退して、学校へ行く準備を整える。


「行ってくるゾー、KMR」

勇人はやとも木村でしょ」

親が淫夢を知らない事を今日も確認して、高校に向かう。安心。


俺が入学したところは、白嵐はくらん高校という県立高校で、県内の大学合格実績の誇る学校だが、何より全てのテストの成績や順位が公表されることで有名な鬼畜校だ。もちろん入学試験の成績も公表され、僕は20位と優秀な方につけている。



______________




「はぇ~^けっこうおっきんすね」

「♰悔い改めて♰」

サムい淫夢ネタをぶち込んだところで、クラスの発表されている職員室の前に行く。


「俺は、2組か」

「え、2組!?私も!」

(なんかコミュ強きたって、まじで)

「あ、あ、僕、木村勇人。よろしく。」

「私は、立花凛!凛って呼んでね!」

「あ、はい、凛さん。」「凛でしょ?」

「え、ダル」

「ひどくない?けど、面白いからいいけどw」

「そろそろ教室行った方がいいと思う。」

「そうだね!」


(なんか語尾が毎回強いなあ、そうに決まっている)

ヒカマニで心を落ち着かせ、教室に入る。


なんとなく待っていると、担任の先生だろうか?女性の教師が入ってきた。

「今年から、あなた方の担任の務める、一条京香です。よろしくね。」

(え、一条!?*五摂家やん。ガチ貴族の末裔アツすぎィ)

「ちなみに担当は古典よ」

(はまり役で草)


1人で興奮しているうちに、入学式の時間になったらしい。

「はい、これから体育館に移動するから静かにしてね」

ぞろぞろと移動して大人しく体育館に入る。


「それでは、第81期入学式を始めます。」

いかにも校長みたいの人が訓辞を読む。

あまり興味がなくぼーっとしてると、「新入生主席の言葉。一条春香」

(ん、一条?絶対先生の妹やんけ)

そんなことを思いつつ、スピーチを聞いていた。



______________




スピーチは素気無く終了し、入学式も終わり放課となった。

(せっかくだから隣の奴に話しかけてみるか)

(あのストラップはまどマギじゃん!)

オタクKMRくん興奮


「ねえ、まどマギ知ってるの?」

「え、君も知ってるの!」

熱い抱擁

「同士よ、そなたの名前は何というのか」

「朕は、林友基はやしともきといふなり」

「そうか、吾輩は木村勇人。よろしゅう頼んます。冗談はさておき、林君はおとわっかを知っているかな?まどマギをしっているということは.....。」

「ティーダのチ○ポ気持ちよすぎだろ!」

「感動~、ティーダさんのチ○ポおっきいのねぇ~」


興奮冷めやらぬクソオタクが2人で、狂喜乱舞していると、

「えっ.....。」

立花凛が扉の前で呆然。

(凛さんガッツリ見てたぁ.....)



次回「KMR死す」デュエルスタンバイ!

*五摂家とは、藤原家本家が分離してできた5つの名家のこと


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