風
風が体を抜けていく
透き通る青空を駆けるように風が体を抜けていく
ただ大きな空を眺めると言う行為が
体に錯覚を与えていくように
そんな思いを体へと落としていく
涼やかな風が吹き渡る
何もない空間を渡るように風が空から吹き渡る
体を通り抜ける感覚を感じる事が
吹き渡っていく風を眺めるように
風と言う物を見つめている気にさせてくれた
大きな空か
それとも自然と言うものが与える影響か
自分の空虚さを、爽快な無へと昇華させてくれているかのように
ただ吹く風に思いをはせた
何もない事へのいとおしさと
大空の壮大さと
自分の体を吹き抜けていく風に
今と言う時を忘れさせられて
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