詩  ~心が感じたままに~

神原

九十九(つくも)

一つ、ただ一つ足りなかった九十九の気持ち

もう一つだけで、物の怪から神へ

それが適わなかった九十九の気持ち


足りないばかりに忌み嫌われ

足りないからこそなにも出来ない


幾夜を経ても消えられない

もう神へは届かない


九十九は何を思えばいい

九十九は誰を恨めばいい


ただ有るは、醜い体

有る残酷は、己の心


今宵も人目にふれない様に

九十九の叫びが木霊する

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る