第12話 神の干渉
俺とメアの最終戦が幕を上げた。
「メアは魔法の準備を」
「分かった」
「じゃあ、こっちから行かせて貰う」
《
俺は神速でスピードを速くして身体強化で力を上げた。
そしてネクサスに殴りかかった。
だが、
「そんなんじゃ僕には勝てないよ」
「ッ」
ネクサスは俺よりも速いスピードで俺に腹に打撃を食らい吹き飛ばされたが受け身をとった。
「未來!よくも未來を!」
《炎魔法 黒炎》
メアが黒炎を打った。
「あっ、大きい火の玉だね。でも…………」
《水魔法
ネクサスは水嵐でいとも簡単にメアの黒炎を消し去った。
「う、嘘。フルパワーだったのに」
「次はこっちからだね」
ネクサスが凄いスピードでメアの元に行こうとしている。それに反応出来た俺はネクサスに魔法を打つ。
「メア伏せろ」
「えっ、うん」
俺の声を聞いてメアが伏せる。
これでメアに当たらなくて済む。
《炎魔法
ネクサス目掛けて炎の龍が襲いかかる。
「うわーあ」
ネクサスが炎の龍に飲み込まれる。
「やったかな?」
「いやまだだ。ネクサスがこれぐらいで殺られるわけないだろう」
「そうだね」
と、メアと会話しているとネクサスが炎の中から出てきた。
「あ、危なかったよ。あんなのモロに食らったら重症だね」
「あれでも死なないなんて化物だな」
俺は苦笑いをした。
「もう僕本気出すね。少し痛かったし」
「そうですか」
俺は無限収納からサラミチを取り出して
「メアこれを」
俺はメアに一つの剣を渡した。
「これ何?」
「見ての通り片手剣だ。メアって魔法剣士って称号持っているでしょ。魔法剣士なら剣があった方が戦いやすいだろ」
「うん。ありがとう」
メアは剣の馴染み具合を確かめている。
そして、お気に召したようでネクサスに向き直る。
「メアそれに魔力を入れてみろ」
「分かった」
メアは魔力を入れた。
メアの周りにオーラが出てきて‥‥‥‥‥‥。
「力が溢れてくるなんなのこれ神人」
「それは魔剣 ルーダニア
その剣はね
ステータスを2倍に出来る。仲間が倒した経験値を同様に貰える。
と、いうものだよ」
「そっか。また規格外な剣を作ってしまったんだね」
メアのジト目が痛い。
俺だってやり過ぎたと思っているんだから責めないで。
「君達僕の事忘れてない」
「安心して、忘れてないから」
「そうそう」
「そうならいいけど」
「僕も剣で戦おう」
「それって普通の剣?」
「普通だよ」
少し嘘臭いから剣を鑑定してみたが本当に普通の剣だった。
「まぁいい。じゃあ第二回戦を始めるとするか」
「いいよ」
俺達は剣を向けあい、緊張がこの場に漂った。
先に動いたのはネクサスの方だった。
「こっちから行かせて貰うよ」
《雷魔法
「そうはさせない」
《
ネクサスの魔法をメアが消した。
「そういえばメア。そんなの使えてたっけ」
「まぁね、さっきは咄嗟で使えなかったけど」
メアが苦笑いした。
「次は俺達の番だ」
《
俺は神速と身体強化と付与魔法の三つを組み合わせてネクサスを斬りつけた。だが、それは簡単に受け止められた。
「こんな軽い剣で本気の僕を倒せると思っているの?」
「それはどうかな?」
ネクサスの後ろから隠密で隠れていたメアが斬りつけた。
「うがっ」
見事斬りつける事に成功。
「やったな。メア」
「うん!」
と、言っていると……………
「別にこんな傷すぐ治るからいいけど」
と、言って傷が治っていく。
「まじか」
「傷が自然に治るのは反則だよね」
「まぁね、僕の《
「まぁな」
と、言って俺は剣を向けた。
「僕さぁ、もうそろそろ眠いから終わらせたいんだけどいい?」
「終わらせられるものなら」
「だったらいいね」
ネクサスが消えた。
俺は勘でメアの方に向かっているのは悟りメアに声を掛けた。しかし、遅かった。
「メア危ない」
「えっ」
メアが守りの体制に入る前にメアが切り裂かれた。
「メアーーー」
俺は大声を出したと同時に気づいた事がある。俺は最近メアをずっと見ていた。魔物達と戦っている時も一緒に寝ている時もメアの事が目が離せなくなって見惚れていた事が多かった。まぁ、その都度メアをからかっていたけど。でも今メアの事が女の子として好きだって事に気づいても意味ない。メアはやられた。だからメアをこんな目に合わせた。
ネクサスは許さない。
「ネクサスお前は絶対に許さない」
「どうしたの?もしかして好きな女を殺されて怒ってるの?」
俺はコイツの無駄口を塞ぐためフルパワーで
攻撃した。
「はぁぁぁ」
「うがっ」
「これで決める」
《
俺はオリジナルの魔法でとどめを刺した。
巨大な星で作られた龍がネクサスを飲み込んだ。
「終わったか」
だが、
もうスピードで俺の目の前に現れ
「君は強いけど僕には勝てないよ」
俺はネクサスに倒された。
俺は好きな子も守れないのかよ、情けねえ。天才と言われた少年もこの程度か。
「そんな事ないよ」
目を開けると創造神カリナがいた。
「君は転移の時の」
「死んだの?」
「死んでないよ。魂を呼び寄せただけ」
「魂を呼び寄せている?」
「そう。私達は貴方に力を与えます。ネクサスに勝てる力を」
「本当に!」
「本当だよ。メアちゃんの
「でもその力は君なら悪い事に使わないと思うから君にあげる」
「ありがとう」
俺は笑顔で言った。
「本当にメアちゃんが好きなんだね」
「えっ」
俺は顔を赤らめた。
「後、言い忘れたけど今は勇者の居場所は教えられない」
「なんで?」
「私たちはほかの神に干渉し合うのは例外はあるけど神の掟に反するの。勇者はサタンが呼び出して異世界人だし」
「分かった。自分で探すよ」
「ありがとう」
「何が?」
「叡智神にマナって名前付けたでしょ。その子すごく喜んでいたから」
「彼女にはお世話になっているから」
「もうそろそろ帰った方がいいね」
「うん。早くネクサスをぶん殴りたい」
「じゃあね。また会える日まで」
「じゃあな」
俺は下界まで戻された。
「本当に良かったのですか?」
「何が?」
「未來さまを
「うん、まだ邪神たちが動いてないから。それにこれ以上は干渉出来ないからね。特に伝承から生み出された私はね」
「そうですね、私は引き続き、未來さまのサポートをしますのでこれにて」
そう言い残し、メガネをかけた少女はこの場を立ち去る。
「まぁ、マナの言い分は分かるけどこればかりはね。未來くんには悪いことをしたなぁ」
創造神 カルナは少年に重い使命を負わせることに罪悪感を抱くのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます