ふたりだったら怖くない
浜田まひる
第1話
少女と少年が、楽しそうにスマホの画面を見ている。
そこにはマップが写し出されている。
少女は少年に「これからワクワクしない?」と言った。
少女の名前は芽依お互い16歳、少年とは小学生の頃からの幼馴染だ。
少女はマップを拡大すると「ねえ、この店簡単に入れそうだよ」少年こと湊は「でもヤバくない?」と少し焦り気味だった。「大丈夫よ!これからお金持ちになれるのよ」と彼女は言った。
僕は芽依には頭が上がらない。
彼女の計画は宝石店の強盗だ。
そんな事無理だと思うのに彼女のパッと明るい表情を見ると大丈夫かもと思ってしまう。
とにかく僕たちは夜中にマリーヌと言う宝石店の下見に行った。
防犯カメラはないみたいだ。「これなら大丈夫みたいね」彼女は言った。
でも本当に簡単なんだろうか?
「決行は明日の深夜2時ね!」芽依は言った。
僕は言った「でもスマホ持ってたら居場所バレちゃうよ?」
彼女は「そうか~、じゃあスマホなしね」
こんな単純でいいのか?と僕は怖くなった。
でも彼女と一緒なら万能なんだ。僕はどうなってもいい。
その日は近づいていった。
バールと仮面を買った。
彼女が「湊ありがとう、協力してくれて」と言った。
僕は芽依の為なら死んでもいい。
その夜ふたりで例の店に向かった。
店内に明かりがついているが人はいない。
僕と芽依は仮面付けて入口のガラスをバールで割った。
ガシャーンと大きな音が鳴り響いた。
入口から店内に入った。
あとはショーケースのガラスをふたりで割って中の高価な宝石をカバンに詰め込んだ。
本当に簡単だった。
ふたりは急いで店内から外に逃げた。
ふたり一緒なら怖くなんかない。
そこへパトカーが追ってきた。
簡単に逃げられると思っていたのに…
パトカーに追いつかれて警察が降りてきた。
「手を上げて荷物を地面におろせ!」と大声で怒鳴られた。
ふたりは手を上げなかった。
芽依がバールを持って警察に近づいた。
銃声が響いた。
僕は叫んでいた「芽依〜!」
彼女は「湊、失敗しちゃった…」
僕は警察に即座に手錠を掛けられた。
僕は少年院に入れられた。
彼女は息を引き取った。
「湊、素晴らしいプランじゃない、ふたりで計画しましょう」
完
ふたりだったら怖くない 浜田まひる @mahiru8
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます