元ランゲルハンス島b細胞の『分解』魔法は異世界で最強!
花波
プロローグ 転生から12歳までの軌跡
第1話 これ以上インスリン出せってか!?
ランゲルハンス島b細胞。
それは、人間の膵臓に位置しており、インスリンを分泌する人間に欠かすことのできない細胞。
この物語は、あるランゲルハンス島b細胞に待ち受ける運命の物語である。
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人間君たちは、ランゲルハンス島b細胞にもっと感謝してもいいんじゃないかな?
ランゲルハンス島すら知らないでしょ。人間の体にインスリン出してやってるところだよ。
知ってる?
a細胞とb細胞がランゲルハンス島にはあるんだけど、俺はb細胞。
絶対知らないよね。
それか、「昔、生物の授業であったね。そんなの。」ってやつ。
そんなの????はあ?って感じ。
俺たちが居なかったら、今頃体が糖でべとべとなんですけど。
インスリン分泌して、血糖値下げてるの俺らなんだよ?
俺たちに感謝してさあ、もっと体に気を使って生活しろってんだよ。
一瞬で糖尿病ですよ、糖尿病。
分かるよ?お肉食べたいよね?ラーメン食べたいよね?うんうん。
でもさあ、それってこっち側のこと考えてないよね?
そう言ってたら、ほらーー。まただよ。俺たちが休もうとしてるっていうのに。どうして深夜にラーメン食うかなあ。
おかげで24時間連勤なんだけど?休ませてくんないわけ?
残業代出ますかーー?じゃねえんだよ!
はっきり言ってガタ来てんの。
分かってるよね?
トイレ行く回数増えてるし、体も痒いでしょ?
初期症状っていうか、明らかに異常なの分かってるんだから、医者行こうよ。
「健康診断前日は絶対ラーメン食べないぞー!!」じゃねえんだよ!
日ごろから心がけろ、この馬鹿。
さあ、来た来た。「寝る前ラーメン」の糖。
今日はお前らで終わりだからいいけど、次寝る前に重いもん食ったらただじゃおかな
いからな。
って、ラーメンのデザートでシュークリーム!?終わってんだろこれ!
夜食でデザート食ってんじゃねえよ!
ちょっ、これインスリンの分泌間に合わない。やばい。
血糖値爆上がりしてる。
あ。逝くわこれ。
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????
何が起こったのだろう。
俺は死んだのか?体が変な感じがする。
俺は今、星空?の中を浮かんでいるのだろう。たくさんの星が見える。
物を見るって感覚はこれのことのなのだろうか。
ここはどこだ?
ランゲルハンス島ではないことは分かる。
それにしても綺麗だ。
黒い空間にいろんな色の小さい光が数えきれないほどある。
前にいたところより、よっぽどいいな。
ずっとこのままプカプカ浮いていたい。
一つの光が俺に向かって近づいてきている。
そして、ぶつかった。
次にb細胞が目を開けると、天井があった。
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???
さっきから分からないことばっかりなんだけど。
綺麗なところをプカプカ浮かんだり、光とぶつかったり。
それよりもまず気になるのは、俺に手がある。
足がある。
見えてるってことは、目もあるよね。
おお!
ついに人間に昇格か!
俺の体にもランゲルハンス島はあるのだろうか。
もしあるとするならば後輩よ、頑張ってくれたまえ。
でも安心して。俺はお前らの辛さが分かるから、暴飲暴食は控えるよ。
ところで、人間は声を出せたよな。言葉を話すってどんな感じなんだろう。
出してみるか。
第一声は何にしようか。
今の感情は喜びってやつだろう。
であれば、無難に"やったー!"でいこう。
息を吸ってー!
「あっあーーーーーーーーーー!」
「あらあらどうしたの?ごはん?ちょっと待っててねー、今作っちゃうから。」
???????
声が、出ない!いや、声は出てるよな。発音?ってやつができない。
っていうか今気づいたけど天井高っ!
あと、檻みたいなので囲うのやめてくれないかなあ。
下はふかふかしてていいんだけど、外出たいわ。
それと、天井からぶら下がっててずっと回ってるやつ何?あれ。
いつになったら止まるん?ずっと回ってるんだけど。ちょっとウケる。
少しの間赤子は周りを見渡していた。
「はいはいごはんできまちたよーー。よく待てたねー。はーい、あーーん。」
母?が食べ物を口に運んでくる。
口開ければいいのか?ほら、あーん
なんだこれ、ほとんど味しないぞ?
でも体にいいのは分かる。
薄味最高かも。分かってんねえ奥さん。
ていうかこの人、俺の母であってるよね?それとも違う人?
それと、ここどこなん?
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