転生先を選べれなくても仲間だけは選ばせて〜

夜天の灯

ブロローグ

 えー、初めまして司塒淳一(しねぐらじゅんいち)です、どう言う訳か死んで転生したみたいです。

 死ぬ直前の記憶が曖昧で思い出せないけど、まーそれはそんな重要なことではないな。

 なんせ、もう死んだことだからな(笑)

 それよりも重要なことは俺がこれからどうなることなのかだ。

 転生物の鉄板としては赤ちゃんから生まれたりであったり途中から前世の記憶・・・(ここでは死ぬ前の自分だね)を取り戻したりしてチート能力でやりたい放題すことが多いが。

 どうやら俺は例外を当ててしまったようだ(泣)

 俺は途中参加パターンだ、今の肉体には自分の記憶しかなく首には素敵な首輪と鉄格子に囲まれた畳二畳分のスペース居る。

 どうやら俺の二回目の人生は罪人からスタートのようだ(泣)

 この体の持ち主は何をやらかしたんですか〜(叫び)

 まー、そんなこんなで三年が経ちましたとさ。

 ん?なぜもう三年後かって?そりゃー、何も無かったからだ(キリッ)

 勿論、この三年間をただ過ごしていたわけではありません!色々して過ごしていました。

 筋トレや瞑想、シャドウボクシング一人漫才etc...

 (まー、ぶっちゃけ暇過ぎて何かしていないと気が狂いそうになる)

 そのおかげで色々と分かった事がある。

 まず、この世界ではスキルの存在。

 何かをやり続けたり特定条件を満たすとそれらのスキルが手に入る。

 お蔭で色んなスキルを入手出来たぜ(キリッ)

 そしてそれぞれのスキルにレベルがあってLv10に達すると特典で上位スキルがもらえる!

 まー、例外はあったが一人漫才をlv10にしても何も起こらなかったが他のスキルがlv10になった時に新たなスキルが生まれることが分かった。

 それはシャドウボクシングのスキルがlv10に達した時に入手したユニークスキル!

 聞いて驚け!

 その名も・・・

           『二人漫才だ!』

えっ!別に凄くないって?

 まー、名前だけ聞けばそうかもしれないけど、でも凄いんだぞ!

 一人から二人になったんだぞ!ボケ役とツッコミ役が揃ったんだぞ!

 簡単に言えばもう一人の自分だな。

 えっ、それでも凄くない・・・だったら同時期に生まれたもう一つのスキルで土器棒を抜かしてやる!

 聞いて驚け!

 「見て笑え!」(ボケ役)

 「笑わせんのかい!」(ツッコミ役)

 突然俺の脳内に現れたもう一人の俺、通称『ボケ役』これが二人漫才で獲得したもう一人の自分だ・・・。

 「よろしくね〜、さあ!その名も」(ボケ役)

 「えっ!まだ続くの・・・」(ツッコミ役)

 そして、ボケ役が合図をして急かす。

 はいはいやればいいでしょ!

 「その名も・・・」(ツッコミ役)

       『『シャドウドール』』

 「どうだ!」(ツッコミ役)

 「笑えたか」(ボケ役)

 「どこに笑う要素があるんだ!」(ツッコミ役)

 「だって人形遊びなんでしょ(笑)」(ボケ役)

 「ちっっっがーーうーー、これは自分の影に実体を持たせ操るスキルだ」(ツッコミ役)

 「まー、操ると言うより僕が中に入って動かすのが正しいがな、そしてあんな事やそんな事を・・・」(ボケ役)

 「やらせないよ」(ツッコミ役)

 「えっ!?」(ボケ役)

 「驚くとこかい!」(ツッコミ役)

 ※「二人漫才のスキルレベルが8になりました!」

 「おめでとう」(ボケ役)

 「・・・ありがとう」(ツッコミ役)

 まー、こんな感じで天の声さんが親切に教えてくれるのです。

 「んでなぜここにきてなんで出てきたんですか?」(ツッコミ役)

 「いやー、ファンの要望に応えて」(ボケ役)

 「安心しろ、お前にはまだファンはいない」(ツッコミ役)

 「そうね、この檻の中じゃー飯を運んでくるおっちゃんぐらいだよな(笑)」(ボケ役)

 「笑い事じゃないけどね・・・」(ツッコミ役)

 まー、そんな感じで一人で漫才して時間を過ごしたりしてます。

 話を戻すが・・・どこまで話したっけ?

 「色々分かった事がある」(ボケ役)

 「ああ、そうだった」(ツッコミ役)

 それで瞑想して分かった事はこの世界ではエネルギーみたいなものがあることだ。

 これはきっと魔力ってやつだ!

 これは俺が居る世界は異世界ファンタジーってやつね。

 まー、スキルを得た時点で薄々と気づいてたけど、それまでは苦痛で仕方なかった。

 飯を運んでくる連中は声をかけても無視するし、言葉が通じてないとも考えたが連中の会話は理解できたから別の理由があると思うようになった。

 そして囚われてから三年の今、ようやく展開が動き出す!

 「実に長かった三年間・・・ってやつね(笑)」(ボケ役)

 「そのセリフは危険だからやめにしない?」(ツッコミ役)

 「じゃー。実は長くは無かった三年間」(ボケ役)

 「いや、三年は長いよ!確かに『そんなこんなで三年が経ちましたとさ』って言ったけど、俺の三年間は・・・」(ツッコミ役)

 「さー、本編スタート」(ボケ役)

 「俺の話を最後まで聞けー」(ツッコミ役)






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る