第98話 脱最弱令嬢の最終手段

―――あの魔力テストのあと。


クラス内で…

いや、学年で魔力量最下位になったわたしは、"虚弱令嬢"から"最弱令嬢"に成り果てようとしていた。


さすがに先生も心配になったのか、

学校から家に連絡がいったそうで。


その後、家族や護衛騎士ズに魔法の使い方を特訓してもらったものの…


「こうするんだよ(ですよ)!」と

みんな笑顔で、軽く威力的な魔法を使うのでまったく参考にならなかった。


『やばい…みんな魔法が体の一部すぎて、うまく説明できないのか全然わからない。』


困り果てたわたしは、

とうとう最終手段をとることに決めた。

なるべくこの道は避けたかったが仕方がない。



―――それは昨日の放課後の事。


「おまえ、うちの従兄弟を紹介してやろうか?ひとつ上の学年だが、次期魔道士協会長候補で、魔法学の成績トップなんだ。教え方も上手いはずだぞ。放課後の時間に特訓をしてもらえないか話をつけてやる。」


そう提案してきたのは、

わたしの魔力量にドン引きしていた

第3王子アルバート殿下だった。


どうやら、みんなの言う感覚的な説明がよく分からないわたしに、

その従兄弟とやらがピッタリだと考えたようだ。


しかし、この殿下が言う従兄弟といえば……


そう!公爵家次男のご子息様であった。

ロイヤルすぎるお家とこれ以上関わるのは恐れ多すぎたため、

その時はそれとなくその提案をかわしたのだが…


「もうあーだこーだ言ってられない…赤点は避けたい!やるしかないんだ!」


わたしは泣く泣く

その提案に乗っからせていただく事にした。

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