第71話 クラスメイト

入学式が終わったあと、

事前に割り振られていたクラス表を確認し、教室へ向かう。


去り際に目が合ったお兄様とカイに軽く笑顔で頷き、引率の先生についていった。


同じクラスと思われる集団の中には、

デビュタントで見覚えのある子も何人かいて、少しだけホッとした。


会場にいた時は、全然話せなかったから、

挨拶程度は出来るようになりたい。


このあとのホームルームで自己紹介があるから、顔と名前を頑張って一致させよう。



―――ところでとても衝撃的なのだが、

第3王子アルバート様も同じクラスである。


なるべく関わりたくはないものの、

つい先日、お茶会ともだちのカレン侯爵令嬢が婚約者候補であることを知ったので、

「わたしのカレンに相応しいか見てやろうじゃないの」くらいには思っている。


"何様"という感じではあるが、

そのくらいには仲良くなったのだ。


カレン侯爵令嬢って、本当にやさしくて気が利いて、気さくで、落ち着いてて。

めちゃくちゃ清楚系美少女なんだよなぁ…


婚約者候補であることも大っぴらにせず、

それでもいろいろと努力されているようだった。とても応援したい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る