第62話 キラキラした女子会

「…まぁ!いつもいつも美味しいけれど、

このプリンは私の好みど真ん中ですわ!」


「お母様、こちらのプチシュークリームも美味しいですよ!」


「このいちごとホイップクリームのサンドは、ふかふかのパンと相性抜群ですわね!」


麗しい貴婦人とご令嬢たちが

目の前でキャッキャウフフしている。


『よ、よかった~…』


その様子を見てひとまず胸を撫で下ろす。

それにしても、こっちの世界の人は、

基本的にキラキラしてるのかな?


それともお母様は"類は友を呼ぶ"状態なのだろうか。みなさん美女と美少女だ。


そしてみなさんが持ち寄ってくれたお菓子もおいしい!でもおそらく…

わたしが出している焼き菓子レシピと同じな気がする。


お菓子のレシピも着々と広まっていてありがたい。


ちなみにアフタヌーンティー形式は大成功!

いろんなお菓子が乗ったスタンドは

新たなブームになること間違いなしだ。



―――しばらくみんなで談笑したあと。


「あとはお若い方達で」と言わんばかりに

ご夫人席と、娘っ子席で分かれることになった。



「ニコル様、どうしてあんなにおいしくて珍しいお菓子が作れるのですか?」


そう聞いてくれたのは、ひとつ歳上の侯爵令嬢であるカレン様。


「本当に、お菓子だけでなくスキンケア商品まで!ニコル様のおかげでお茶の楽しみも、美容の楽しみも知りましたの。」


そう言ってくれるのは、これまたひとつ歳上の辺境伯令嬢であるミラ様。


「お屋敷ではお料理もされるとか!わたくしも最近、お母様にお料理をしてみたいと申し出てみたんですよ!」


そしてこの方が、ひとつ歳下のアンナ様。


みんないろいろな質問や感想をくれて、

会話に困らない。

ひとつひとつ答えながら、わたしもみんなに質問をしたりして、とても楽しい時間を過ごすことができた。


お母様の仲良しな方の娘さんだけあって、

とてもいい子たちばかりだ。


なぜか最後に、「今度お料理教室を開いて欲しい」という話になってしまい…

淑女的に大丈夫なのか気になったが

そんなのはもはや関係ないらしい。


のちほどお礼状と、娘っ子たちにはそれぞれにお手紙を書くことをお伝えして、

はじめてのリアルお茶会は無事に終わった。

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