第3話 サラの場合
そんなこんなで、
楽しい妄想を膨らませていたら
いつの間にか23:55になっていた。
忙殺された日々を過ごしていたものの、
流石に今日は大晦日ということで
年越し前には家に着くことが出来た。
それはいいのだけど…
「ひと息つく暇が出来ると、疲れがどっとくるなぁ…」
空腹だけど何も作る気力が起きない。
ここ最近さすがに体を酷使しすぎたのか
明らかに体調も悪かった。
特に今は頭痛も酷いし、吐き気もする。
体は痛いしだるいし力がでない。
ん?そういえば目の前がクラクラする。
「あ、あれれれ…
インフルエンザか何かかな?」
意識を保つため、ふと時計を見る。
年越しまであと1分。
まるで年越しへのカウントダウンに合わせているかのように急に体調が悪化しはじめ、
心臓が痛み、冷や汗が出てくる。
これはまずいかもしれない。
せめて携帯……
救急車……
と、とどかない。
『息が……できない……意識が、とびそ…
いやだ、もしかして死んじゃうの?
そんな、まだ、死にたく、ない…
スローライフの夢も達成してないのにぃぃぃ……』
―――ゴーン…
0:00。
ちょうど鳴った除夜の鐘の音がうっすら脳内に響いて、わたしは意識を失った。
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