第7話 クズは取調室へ②

「あら?やっと思い出したようね?」


学園都市アンダーに来たこと。


東京地下第四高校の入学式に向かっていたこと。


テリスとの会話。


そして、痴漢をしたこと――。


黒水は、今日自分の身に起こった出来事を思い出していった。


もう夕方みたいだし、結構な時間気絶していたようだ。


ん?なんで気絶してたんだっけ?


何か引っかかることがあるような……。


「あああああああああ!」

「なによ、うるさいわねえ」

「あのムキムキサングラス野郎!アメリカのSPみたいなやつが最初女のケツ触ってたんだよ!しかもフェザータッチで…。あんな間違った女のケツの触り方してなきゃ俺だって触ってなかったぞ!」

「あんた、自分の言ってることがクズだってまさか気付いてないのかしら?」

「そんなことよりあの黒人のことも逮捕したんだよな?」


 黒水が問い詰めると、奏は不敵な笑みを浮かべた。


 そして、奏は指をパチンと鳴らす。


 ――すると、奥の扉がバンッと勢いよく開いた。


 そこには、例の尖ったサングラスをかけた、筋骨隆々の黒人男性が堂々と立っていた。

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