古民家は憧れてもトラブル注意!

鉄腕DASHや田舎の古民家改築のTV番組の影響なのか古民家を改築して住みたいっていう人もいるかと思いますが・・・。

注意しないとトラブルや後悔するので事前に知識は必要です。


広い土地に昔ながらの古民家って憧れますか?

ノノアはもう取り壊しましたが22歳まで実家が戦前から建っている古民家に住んでいたので、憧れというより懐かしさがあります。


一般的な古民家というと日本家屋かと思いますが、実際に住んでみてた感想を一言で表すと

『夏暑く、冬寒い』です。


今の住宅のように気密性がないので、エアコンかけてもなかなか暖まりませんし涼しくもならないので、エアコンはほぼ使っていませんでした。また、古民家は古いせいもあって隙間が多いので冬になると隙間風も入ってきて底冷えします。

構造にもよりますが、台所やトイレ、風呂といった水回りの場所がたたきになっている所が多く、靴やスリッパを履く形になります。

段差も多く、動けるうちはいいですが私の祖父母が介護が必要になった時はとても大変でした。

住宅が建っている場所でも変わりますが、北側は湿気が多く梅雨時になるとカビが湧きやすいのも注意点ですね。


さて、こんな感じで欠点ばかり挙げていましたが、夏に縁側でゴロゴロしながらの読書や冬場に日の当たる時の縁側はとても快適で好きでした。

残念ながら我が家では囲炉裏や火鉢は無くなっていたので、真冬は石油ストーブや石油ファンヒーターで過ごしていました。


なんか話が脱線しそうなので、古民家を購入してトラブルになるのはなぜでしょうか?


日本家屋は見た目に反して内部が傷んでいることが多いです。特に人が住まずに放置されている期間が長ければ長いほど見えないところも含めて傷んでいます。

一見良さそうな家でも北側の日の当たらない畳の部屋があれば、部屋を歩いてみてちょっとでもベコベコするようなら床が腐っている可能性が高いです。早めに畳を上げて修復する必要があります。

もし、上記のような事例があればシロアリが潜んでいる可能性も高いのでくまなく柱や土台などを確認した方がいいかと思います。また、天井や壁などにシミがないかも内見した時に絶対に確認してくださいね。

ここまでは中古物件を購入する時にも当てはまる注意点ですが、ここからは古民家の事情になります。


1.瓦屋根の修繕


雨漏りを修理するために瓦屋根の場合、修理代が想定よりもかかってしまう可能性があります。修繕内容にもよりますが、最大で数百万は見ておく必要があるでしょう。


2.電気配線


現在みたいに電化製品を使うことを想定していないため10~30Aでの契約になっていることが多いです。

エアコンなどを導入する場合は電気配線を完全に引き直した方がいい場合があります。


3.害獣駆除


長期的に家に誰も住んでいないとネズミやイタチなどが住み着いている事があります。衛生面や家を傷める原因にもなるので必ず駆除する必要があります。ふんなどがあった場合は、天井裏などを必ず調べましょう。

また、害獣がいた場合は念のため電線も断線していないかチェックすることをおすすめします。出火の原因になってしまうので。


4.規格の違い


現在の決められている1畳の幅と昔の1畳では実は大きさが違います。地域独自の規格もあるので特注サイズになってしまうこともあります。また、それ以外にも水道管や下水管も現在の規格と違うものが使われている場合もあるので全とっかえになっていまう可能性があります。


5.耐震補強


これは当然アウトなんですよね・・・。

補強修理すると古民家はかなりかかります。


6.敷地の雑草抜きなど


景観が悪いってのもありますが、近隣が農家さんの畑などある場合はしっかりと草木の管理をしましょう。これをしないと真面目に近所トラブルに発展する可能性があります。


1から5までの問題が次々と発生して総額2000万円程のリフォームをした人を知っていますが、正直よく安いからって言って買ったな~と個人的に思っていました。

逆に自力で頑張ってリフォームして数百万で抑えた人もいますが・・・。

一概に言えませんが古民家は自力で修繕したり、YouTubeのネタにする等はいいかもしれないですが、まともに現代の住宅のように住もうと思うと相当な費用がかかるので余裕がないと住めないことがあります。

最近でも2が原因で全焼した家があるので専門家の意見や警告には耳を傾けて下さいね。

地域によっては助成金が下りたりして修繕費用の負担を減らしてくれる場合もあるので、住む前にしっかりと確認しましょう。リフォーム代金で中古のマンションが買えてしまう金額になることもあるので。

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