第30話
僕が勇者をフルボッコにし、何とも言えない雰囲気で終わることとなった勇者パーティーとのコラボ配信。
世間が僕の強さに震撼し、排斥論を掲げる者、どうやって勝つんだと叫ぶ者、僕を崇める者。
様々な反応となる中、僕たちはあいも変わらずダンジョン配信を行っていた。
「そっちに行ったわ!」
「了解ッ!」
『ドッカーン!』
悠真くんからのアドバイスに、ちょいちょい行ってくれている個人指導を受けているご主人と珠美は急激に力を伸ばしている。
そして、リーフたちレベルへと力を落としているものの、後衛の魔法使いとして僕が働き出したことでうちのパーティーは覚醒。
ダンジョン9階層に楽々来れるようになっていた。
『ドン、カッ、ドン、ドン、ドン、カッ』
僕は気分良くプラカードの代わりに杖を振り回し、魔法を連発。
ダンジョン内の魔物を蹴散らしていく。
コメント
・普通に強い
・というか、リーフちゃんとリンタナちゃんがしっかりイムちゃんの方に魔物が行かないように立ち回っているのが偉い。
・イムちゃんのあまりの規格外さに隠れているけど、普通に二人も規格外だよな。高校生のレベルじゃない。
・今日でダンジョン10階層行けるかな?
今日もコメント欄は通常通りである。
「ふぅー、お疲れ」
自分たちを囲んでいたオーガ十数体を倒した僕たちはほっと息をつく。
「ちょっと楽勝になってきたわね……まさか、ここまでの速度で強くなれると思わなかったわ」
「もうダンジョン10階層に行けるかな?」
「どうかしら……?まだちょっときついと思うけど」
『いや、行けるんじゃない?多分、頑張ればいけるよ。難易度的にはかなりちょうど良いと思う。強くなるならある程度強い相手とも戦って修羅場をくぐらないとね』
「……なるほど。確かに一理あるわね。ふふふ……日本の頂点に立つのであれば、こんなところで足踏みするわけにもいかないか。ふふふ。そうね。えぇ、そう。ふふふ。そうね。じゃあ、リーフ。ダンジョン10階層の方に行こうか」
「うん!行こー!イムちゃんの望みを早く叶えてあげないとね!」
珠美の言葉にご主人は元気よく頷いた。
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