第28話
僕の提案に対して一度だけ固まった悠馬くんは一度苦笑した後に聖剣を構える。
「それじゃあ遠慮なく……これでも俺は人類最強なんでね。必ず殺す」
『出来るものならばやってみれば良い』
聖剣を構え、悠馬君は力をため始める。
『ぷぇー』
僕は有言実行する素晴らしき男の子である……目の前で致命的な隙を晒している悠馬くんを前にしても僕は何もしない。
まぁ、悠馬くん的にも日本的にもここで僕が奇襲してあげた方が好都合だと思うんだけどね。
「……そう、か。じゃあ、行くぞ」
『どうぞ』
三分ほど力を溜めていた悠馬くんはとうとう、ようやく力を溜め終えたようで僕に向かってそう宣言する。
「───聖剣エクスカリバー」
僕に向かって放たれる一撃。
聖剣よりあふれ出した光の奔流は僕へと間違いなく直撃する。
ぽよよん
勇者最強の一撃。
それを喰らった僕の体はぷるるん!と震えるだけ……傷一つ負うことはない。
「は、ははは」
『それじゃあ、終わりね』
打つ手なし。
最強の一撃を放ってもなお何も出来なかった勇者が後僕に何が出来るだろうか?
「……ッ!?」
背後へと回った僕はプラカードを一振り……それに対して悠馬くんはさすがの反応速度で後ろを振り返って聖剣を構える。
だが、そんなものに何の意味もない。
「……ぁ」
僕は聖剣を破壊し、そのまま悠馬くんの頭を強打。
意識を失わせる。
『完全勝利!』
呆気なく気絶して倒れた悠馬くんの上で僕はプラカードを掲げねがら跳ね続けた。
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